一年戦争エースパイロット名鑑とは、ガンダムシリーズの書籍『戦略戦術大図鑑』収録の資料である。
バンダイのエンターテイメント・バイブル(EB)は、ガンダムの後付け資料の中でも大胆な、悪く言えばそれまで片鱗を微塵も感じさせなかった“突拍子もない後付け設定”で有名である。
後付けに寛容なファンの間ですら一部“資料”としての信憑性が疑問視される中、特に「1年戦争の撃墜数トップ8を記したエースパイロット名鑑」の存在が槍玉に挙がる事が多い。この戦績を収録した書籍「戦略戦術大図鑑」はネット上で設定が一人歩きしているため、既知の者もそう少なくはないと思われる。
特筆して何が問題なのかと言うと、“ある連邦軍パイロットが一年戦争中のアムロ・レイの戦果を超えてしまった事”に尽きる。他にも“短期間の割に多過ぎる撃墜数”など、色々と疑念が付きない点がある。
が、何よりガンダムファンの絶対的エースであるアムロより上に位置する者を作ってしまった事に、反感を覚えるファンも割と多かったようだ。ってムックに書かれてた。
ただし、この書籍自体は原作のエースを否定するものではない。むしろアムロたちエースの際だつ戦果を再確認できる資料である。
またジョニー・ライデンやシン・マツナガ等のMSVパイロットの地位向上に少なからず貢献した書籍だったりする。
ゲーム「ギレンの野望」等では、名有りパイロット増加のために本書籍が出典元となるパイロットが新規にデザインされている。以後、結構な数のガンダムゲーに登場しているため、お世話になった者は割と多い。
また当然ではあるがブリティッシュ作戦やルウム戦役時には連邦軍側にモビルスーツ戦力はなかったため、活躍したとされるシャア・アズナブルや黒い三連星はランクに載っていない。
まず第一に連邦軍とジオンはそれぞれ撃墜スコアのカウント方式が異なり、信頼性にも違いが生じている。
連邦軍の撃墜数は「自己申告制」でガンカメラの撃墜数も形だけと前置きしているが、アムロ・レイのスコアはホワイトベース乗組員の証言もあり、非常に信頼できるスコアであったようだ。
杜撰な連邦に対してジオン軍は「厳格」。必ずガンカメラを細密にチェックし、自分以外の証言も必要との事。
更に言えばジオンの撃墜数トップ10は元々設定があったMSV系エースパイロットがかなり多いが、連邦はMSV系エースパイロットの名前が一切ない(アムロ以外は同書籍が初出のパイロットのみ)。
パイロット | 撃墜数 | 搭乗機 |
---|---|---|
1位 ブレニフ・オグス(中佐) | MS:193機 艦船:8隻 |
ザクⅡ(F型、FS型、R-1型) リック・ドム ゲルググ・キャノン |
2位 ノルディット・バウアー(中佐) | MS:191機 艦船:4隻 |
ザクⅡ(S型、K型、R型) リック・ドムⅡ |
3位 ジョニー・ライデン(少佐) ※MSV |
MS:185機 艦船:6隻(9隻) |
ザクⅡ(F型、S型、R-2型) ゲルググ(B型、C型) |
4位 エリック・マンスフィールド(大佐) ※MSV |
MS:156機 艦船:3隻 |
ザクⅠ(B型) ザクⅡ(S型、R-1型) ゲルググ(S型) |
5位 シン・マツナガ(大尉) ※MSV |
MS:141機 艦船:6隻 |
ザクⅡ(F型、R-1型、R-1A型) リック・ドム ゲルググイェーガー |
6位 ギャビー・ハザード(中佐) ※MSV |
MS:138機 艦船:2隻 |
ザクⅠ(S型) ザクⅡ(FS型、R-2型) |
7位 グレニス・エスコット(中尉) | MS:103機 艦船:12隻 |
ザクⅡS型 ビグロ |
8位 ロバート・ギリアム(大尉) ※MSV |
MS:115機 艦船:6隻 |
ザクⅡ(S型、R-2型) ズゴックE ゲルググ(S型) |
ジョニー・ライデンは公式に9隻撃墜したとされる。しかし、ジョニーの艦船撃墜記録は連邦が認めてない記録もある。一応、これを勘定に入れると「戦後に除外された」可能性も浮上してくる。確定ではないが。
あとシャア・アズナブルの名前がない。政治に身を置きながらエースとして名を馳せ、生涯撃墜数は300機超とも言われるが、一年戦争に限れば離脱期間が長すぎた上にルウム戦役がピークだからだろう。
パイロット | 撃墜数 | 搭乗機 |
---|---|---|
1位 テネス・A・ユング(少佐) | MS:149機 艦船:3隻 |
ジム・コマンドスペース ジム・スナイパーカスタム |
2位 アムロ・レイ ※アニメ |
MS:142機 艦船:9隻 |
ガンダム2号機 |
3位 リド・ウォルフ(少佐) | MS:68機 艦船:4隻 |
ジム・キャノン ジム・スナイパーⅡ |
4位 シャルル・キッシンガム(中尉) | MS:52機 艦船:2隻 |
RGM-79 |
5位 ロン・コウ(少尉) | MS:43機 艦船:3隻 |
ジム・スナイパーカスタム |
6位 フランクリン・ノボトニー(中佐) | MS:43機 艦船:1隻 |
ジム・コマンドスペース |
7位 ハインツ・ベア(中尉) | MS:37機 艦船:2隻 |
フルアーマーガンダム |
8位 デリス・ハノーバー(少尉) | MS:32機 艦船:なし |
RGM-79 |
この2つの勢力のカウント、パイロット名等は現実が元となっている部分が大きい。
かのエーリッヒ・ハルトマンの名をそのまま流用したジオン軍人もいたりする。
一年戦争エースパイロット名鑑に関するニコニコ市場の商品を紹介してください。
掲示板
28 ななしのよっしん
2023/02/25(土) 01:59:51 ID: FJCMviQo06
>今までだっていくらでもそう言うのはあったし
結局はそういうとこやぞになるのが酷いとこだがよ
この記事自体も「アムロより戦果が高い記録があるのだけが絶対許せない、皆も絶対そう思ってるはずだ」みたいな恣意的な代物で
公式と言いきらない者の中にも「テネスはこの『アムロの撃墜数隠蔽設定』のために設定されたキャラ、それがこのキャラの最重要設定・存在意義として作られてる」だとか、平気で流布してる者もいる
無理矢理「連邦のアムロへの恐れの象徴=アムロの凄さの引き立て役として作られたキャラ」へと、現実の設定背景すら改竄しようとまでするのはかなり強烈な歪みを感じる
自分には何ら優秀な説とは思えないなあ…
(テネスさえ解決すればこの戦略戦術大図鑑のいろんな酷さが解決するとも到底思えない)
29 ななしのよっしん
2023/04/06(木) 15:20:10 ID: oNqE3FBiHZ
そもそも撃墜数=絶対的なパイロット素質の差、とは言えないだろうし、テネスがアムロよりすごい、っていう証明にはならない気がするんだよな。
アムロの異常性って短期間でジオン側のエースパイロットを悉く粉砕していった事だろうし、専門的な訓練をして慣熟させた正規のパイロットと比較して二位に居座ってる事実の方が凄い気がするんだけど
自分は書籍見たことないのでエース撃墜はスコア+3カウントとか労力に見合った換算がされてるなら申し訳ないんだけど、そうじゃないんでしょ?
30 ななしのよっしん
2023/12/24(日) 00:03:48 ID: xShQcaruvd
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最終更新:2024/04/25(木) 03:00
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