三条陸(さんじょう りく)とは、日本の漫画原作者、脚本家である。
ホビージャパンの記者として活動していた経歴を持っており、その時に「ウルトラシリーズ」の作品紹介記事や、「ゾイド」のジオラマ模型に付与する小説を手がけている。この小説が三条陸名義での最初の作品となっている。
1986年にOVA「装鬼兵MDガイスト」の脚本家としてデビュー、翌年にはコミックボンボンのラジコン漫画の漫画原作者としてデビューを果たしている。
月刊OUTで「須田留貧」という名義で誌上記事などを手がけている際に、堀井雄二と親交を持っている。
その後週刊少年ジャンプのゲーム記事や、「聖闘士星矢」「ドラゴンボール」のアニメムック製作に携り、当時の少年ジャンプ編集デスクだった鳥嶋和彦のオファーにより「DRAGON QUEST -ダイの大冒険-」の原作者として活動を開始する。この作品の大ヒットにより作画担当の稲田浩司と共にその名を広く知られる事になる。
ダイの大冒険のエピソードとしては、原稿に「全長100メートル以上の巨人が軍艦を鷲掴み」や「想像を絶する一撃」といった大雑把な記載をした事で稲田の頭を抱えさせた事がある。
特に鬼岩城編はそれが顕著だったようで、打ち合わせの度に稲田の表情が引きつっていたとか。
後に発売された単行本に掲載されている「ダイの大冒険ができるまで」という四コマ漫画で稲田がそれをぼやくような内容の漫画を描いており、三条は「原作者も決して楽な仕事ではない」という脚注を記載している。
とはいえ、負い目に感じていた部分もあったようで、単行本15巻のカバー裏の作者コメントで稲田に対して「本当に申し訳ない!」と記述した事がある。
ダイの大冒険連載終了後も複数の漫画原作を手がけた後、2002年に再び稲田とのコンビで「冒険王ビィト」の連載を開始している。しかし、2006年に稲田が病に倒れ長期休養を余儀なくされた事で漫画原作から距離を置いており、現在はアニメや特撮作品の脚本家として活動している。
脚本家に戻る契機となったのは、2005年に冒険王ビィトのデザイン協力を担当していた中鶴勝祥のもとに「ガイキング LEGEND OF DAIKU-MARYU」への製作協力依頼が来た事から。
中鶴は断るつもりで「三条がやるならやる」と返答するが、元々ガイキングが大好きだった三条はここでまさかの快諾。本作が評判を呼んだ事もあってか、アニメ脚本家復活への足がかりとなった。
なお、三条はダイの大冒険連載中に「某ロボットアニメの第2作目」のシリーズ構成依頼をダイの為に断ったという経歴を持っている。
その後は仮面ライダーWのメイン脚本に抜擢され、ファンを驚かせる。結果として~ディケイドまでの平成ライダーシリーズとは大きく異なる作風が、平成仮面ライダーシリーズに新風を呼び込む結果となり、これに高い評価を与えるファンもいる。3年後には獣電戦隊キョウリュウジャーで戦隊シリーズ初参加。劇場版2本を含む全話の脚本を担当するという史上初の快挙を達成した。翌年には仮面ライダードライブで久々に平成ライダーのメインライターを務める。この際、長谷川圭一や中島かずきとは担当した平成ライダーで共に仕事をしており、特にWは三条と長谷川の実質ダブルメインでの脚本執筆であった。
三条陸名義以外にも「瑳川竜(さがわ りゅう)」という名義も持っており、両方の名義で作品を残している。
とは言え、これはファンの間でも殆ど知られておらず、一時期は「瑳川竜と言う原作者がどこにいるのか判らない為、コミックの復刊が出来ない」などと言う事態になっていた。幸いにも三条の別名義だとわかり、無事ウルトラマン超闘士激伝は復刊された。めでたしめでたし。
2016年には長年休載状態だった冒険王ビィトも連載が再開された。
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最終更新:2025/04/24(木) 10:00
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