1961年7月8日生まれ、東京都世田谷区出身。幼少期から劇の台本を書くなどの芝居好きで、大学時代に劇団「東京サンシャインボーイズ」を結成・自らの劇団で俳優業と並行しながら、舞台のシナリオライターやテレビ番組の構成作家として注目を集めていく。
1994年に放送が開始されたドラマ「古畑任三郎」で一躍人気作家の仲間入りを果たし、1997年に劇団の舞台をリメイクした「ラヂオの時間」で映画監督デビュー。劇団解散後も、舞台・ドラマ・映画など様々なジャンルで活躍し、現在に至る。
女優の小林聡美は元妻。1988年放送のドラマ「やっぱり猫が好き」に彼女が出演したことがきっかけで結婚し、三谷が現在も連載中のエッセイ「三谷幸喜のありふれた生活」にもしばしば登場する。2011年に離婚。
先述の通り、東京サンシャインボーイズの舞台では“一橋壮太朗”名義で俳優としても活動していた。俳優としての三谷は基本的に自分の作品のみであったが、大河ドラマ「功名が辻」では、古くからの知り合いである本作の脚本家・大石静からの熱烈な要望により、足利義昭役で出演した。この時の経緯やエピソードについては、彼のエッセイ「三谷幸喜のありふれた生活」第6巻に詳しい。その後も数は非常に少ないが、時々ゲスト扱いで映画やドラマに出演している。但し、ドラマ「HR」を除いてクレジットでは三谷幸喜と表記されている。
自他共に認める変人である。語弊があるかもしれないので本人の名誉のために記すが、彼の作品に出演した役者のインタビューでは、よく「ユーモアのセンスに富んでおり」「子供のように茶目っ気がある」という声をよく耳にする。また、かなりのいたずら好きらしく、舞台の初日公演では舞台袖など色んな所に隠れていて、出演者が舞台終了後彼の姿を意外なところで見て驚いたというエピソードもある。
子供の頃から大の歴史マニアで、友達の歴史上の人物のコスプレをさせて写真を撮っていたという程。大河ドラマなど多くの時代劇を毎週欠かさず見ており、彼の作品にはこれらへの敬意が深く込められたものが多い。
実は著作権に厳しいと言うより人一倍敏感である。その原因となったのは、ドラマ「振り返れば奴がいる」の脚本を自身が書いたコミカルなものから、勝手にシリアスな内容に書き換えられたと言う、脚本家にとってこれほど屈辱的なことは無い事件がトラウマとなっているからである。
もう一つ、演じる役者あってこそのシナリオというのが彼のポリシーである。三谷自身が作品を構想するに際して、まず自分が思い浮かぶ俳優をイメージして作品の登場人物が形成されている。そのため、同じ作品でも演じる役者が別の人に変わると、一からそのキャラクターを新しい俳優に合わせて作り直しているのだ。その着眼力もかなり高く、オファーを受けた俳優の多くが、「(三谷氏は)自分の人物像をよく理解してくれている」と高評価を残している。三谷作品に豪華キャストが毎回集結してくれるのは、俳優陣との強い信頼感から来ているのだ。
三谷作品の多くは、共通する舞台・キャラクターが数多く登場することである。特に「赤い洗面器の男」はウィキペディアで個別記事ができているほどなので、一見の価値あり。登場人物については、特に三谷が監督を務めた映画で顕著となっており、前作の主要キャラクターが次回作にもカメオ出演的に登場するのが恒例となっている。
その中の一例を挙げると、映画「竜馬の妻とその夫と愛人」で江口洋介が坂本龍馬になりすました偽物を演じたが、後に「新選組!」で本物の龍馬を演じた。この際、龍馬とその妻・おりょうのキャラクターは「竜馬の妻とその夫と愛人」にリンクするようになされており、「新選組!」でおりょうを演じた麻生久美子は「竜馬の妻とその夫と愛人」で鈴木京香が演じたおりょうを参考にしたという(鈴木自身は「新選組!」でお梅役で出演)。
三谷幸喜が主催した劇団「東京サンシャインボーイズ」のメンバーは、劇団解散後も俳優として活躍する人物が多い。「古畑任三郎」の今泉慎太郎役でブレイクした西村雅彦はその筆頭だが、今泉のイメージと異なり他の三谷作品ではシリアスな役が多い(特に舞台版「笑の大学」は劇場版の役所広司に匹敵する名演を見せている)。その他にも、伊藤俊人(故人)・小林隆・相島一之・梶原善・甲本雅裕など主に味のある名脇役として活躍する俳優を多く輩出している。
また、彼自身が劇団出身者だけあり、同時期に活躍していた舞台俳優も東京サンシャインボーイズ作品の客演などをきっかけに、その後も三谷作品の常連となって脚光を浴び、ドラマや映画で活躍する俳優もまた多い。ほんの一例だが、これもまた八嶋智人・小日向文世・近藤芳正・佐藤B作・白井晃などそうそうたる顔ぶれが揃っている。
この他にも、「∀ガンダム」のディアナ役などで知られる声優の高橋理恵子がかつては三谷幸喜の舞台に数多く出演していた(声優業が中心になってからは参加していない)。反対に、元々声優が本業である山寺宏一は、舞台版「12人の優しい日本人」に出演したり、映画やドラマで動物の声役で参加している。
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最終更新:2025/03/22(土) 09:00
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