上野（東京都）とは (ウエノとは) [単語記事]

上野とは、東京都台東区にある地名である。

概要

JR 上野駅を中心としている地域。浅草と共に台東区や下町を代表する繁華街である。

上野と浅草を結んでいる東京メトロ銀座線の同区間は日本初・東洋初の地下鉄としても有名。
また、京成電鉄京成本線の京成上野駅も所在し、同線のターミナル駅として日暮里駅と並ぶ重要な存在として運用されている。

JR 上野駅北側に上野恩賜公園（通称：上野公園）があり、その中には上野動物園に都内で唯一世界文化遺産となった国立西洋美術館（ル・コルビュジェの建築）を初め、数多くの博物館、美術館がある。パレードが名物となっている東京藝術大学があることでも知られ、文化・芸術の発信基地として名高い。また、毎年春になると桜が多く開花する花見の名所として多くの人々が集う。また、国立こども図書館という、児童向け学習漫画や教科書、コミックスなどを収蔵する図書館もある。

江戸時代には東叡山という山号で知られ、江戸から乾の方角に、比叡山延暦寺を模して作られた上野寛永寺が設けられ、寺内町として賑わいを見せた。また、不忍池は都内唯一の天然湖沼である。

またJR 上野駅からJR 御徒町駅にかけてアメヤ横町（アメ横）があり、数多くの買い物客で賑わっている。特に歳末の売り出しの啖呵売は風物詩となっている。

かつては上野駅が東北本線など東北・北海道・信越地方へのターミナル駅として機能していたこともあり、集団就職の拠点となっていたことから、「北の玄関口」と呼ばれ街も賑わっていた。しかし、東北新幹線・上越新幹線が1991年に東京駅まで開通し、上野駅がただの通過駅になった頃から、徐々に「北の玄関口」の機能は失われていった。