不思議のダンジョン 単語

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フシギノダンジョン

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不思議のダンジョンとは、チュンソフト開発またはチュンソフトにより名称使用が許諾される、ローグライクゲームベースコンセプトとしたゲーム群の総称である。

概要

不思議のダンジョンシリーズローグライクゲームの一種で、元々PCコア層向けであったローグライクゲームをコンシューマ機向けとするために、元来の基本コンセプトを踏襲しつつ大幅な変更が行ったものである。
尚、上記のとおり不思議『の』ダンジョンと言う場合、基本的にはチュンソフトが参加しているが、監修として参加しているだけのタイトルもある。

この変更のは甚大で、特に日本産のローグライクゲームにおいては、チュンソフトの関与の有、商業、同人の別を問わず、元来のローグよりむしろ不思議のダンジョンのシステム体系をベースとして作られた「不思議のダンジョンライク」と言ってよいゲームがかなりの割合で存在する。
以下でその部分を解説する。

踏襲した基本コンセプト

元来のローグライクゲームからほぼそのまま持ち込まれているのは以下のような点である。
※全部の不思議のダンジョンで以下を採用しているわけではない。


トルネコの大冒険で新規導入したシステム

不思議のダンジョンシリーズでは上記に加えて以下のような工夫や新システムの導入が行われている。

ロアターン数制限
元来のローグライクゲームは1フロアに留まれるターン数は制限されていないが、不思議のダンジョンシリーズでは最大ターン数が決まっていて、一定ターンが経過すると警告後に全マップ表示状態となり、それでも留まり続けると強制的にゲームオーパーとなってしまう。
元々はフロアの中断やリプレイの都合であったらしい(初代トルネコ風来のシレンではターン数ではなく「取った行動の数」で制限時間が決まっており、ダッシュ移動すると長いターンロアに残れた)
 しかし、不思議のダンジョンシリーズではもう一つの行動制限要素である満腹度減少が較的簡単になため、この制限が同じフロアに長時間残り続けて経験値アイテムを稼ぐのを防ぎ、作業ゲー化を防止する効果をもたらしている。
操作の簡略化
本来、PCローグライクゲームは操作の一つ一つがキーボードボタン一つ一つに当てはめられた作品が多く、 どのボタンを押せば、どの行動を行うのか覚えるまで非常に敷居が高いゲームであった。しかも、大文字、小文字に対応するボタン行動が異なるので非常に慣れるまで簡単に遊べるとは言い辛い面もあった。しかし、不思議のダンジョンシリーズでは、ドラゴンクエストなどで既に使われていたウィンドウによるコマンド選択方式を利用し、格段に遊びやすくなっている。
射撃・投擲武器カテゴリー変更
元来のローグライクゲームではキャラクター武器装備はかなり厳密に考えられていて、近接武器を持っている状態から矢等の射撃武器を使うには、まず武器装備を矢に持ち替えなければならなかった。トルネコの大冒険では武器としては存在せず、矢を装備しなくても具欄から矢を選択すればいつでも撃つことができる。
つまりは、射撃・投擲武器カテゴリー上の「武器」ではなくなり、具欄から選択すればいつでも撃つことができる遠距離攻撃用の消耗品の束となった。
武器とは別に矢を装備することも可で、基本的には撃つ動作の簡略化だが、盗み等の対にならないなど「装備中」のメリットデメリットを受けられる。)
これによりアイテムの分類はよりはっきりし、さらに専用の操作系を加えることで射撃・投擲武器がずっと使いやすくなった。これはの使用も含めた遠距離攻撃戦のバリエーション増加に大きく寄与することとなっている。
次の冒険への引き継ぎ
冒険が終了するとレベルリセットされるが、トルネコの場合は同じトルネコが再度冒険に出るため、その際に前の冒険で手に入れたアイテムから持ち出して冒険することができる。特に武器防具はレベルの代わりに育成することができる要素となっている。
クリア後に追加される「もっと不思議のダンジョン」ではこの持ち込みも規制されるようになっている。

風来のシレン以降で新規導入したシステム

の導入
風来のシレンで加わった新しいカテゴリーアイテム。中に他のアイテムを『入れる』ことで、に入れたアイテムに何らかの効果を発揮する。また、他のローグライクで見られる鞄やのように1つのに複数のアイテムを入れる機もあるため、多くのアイテムに入れて持ち歩くことができる。
の種類により使い方や効果は様々だが、入れる一方で出すことが出来ず、入れた物を出すにはを割るしかない種類が多い。また予期しないトラブルによりあっさり壊れてしまったりもして、これが一期一会システムが基本であるローグライクゲームに非常によくマッチしている。
一の例外が割らずに中身を取り出せるのを固有の特徴とする保存ので、これの登場によってプレイヤーの持てるアイテム増し、ゲームバランスにかなりの変化を与えた。
合成の導入
これも風来のシレンで加わった新要素。「合成」に武器同士、同士を入れると合成され先に入れたものをベースに、後に入れたものの特徴が引き継がれた一つのものになる。原則として、先に入れた武器に後に入れた武器の修正値が加算され、があればが印として引きつがれる。
例えば合成にカタナ+1を入れ、次に妖かまいたち+3(前方三方向に攻撃できる)を入れると前方三方向に攻撃できるカタナ+4が出来上がるといった具合である。
これにより、装備に様々なを複合的に付与できるようになり、戦略の幅が広がった。
腕輪は違う種類のもので合成できるが、は同じ種類のものでなければ合成できない。
また、シレン2以降では投げられたアイテムを飲み込んで合成するモンスターや、武器に他のアイテム合成してそれにちなんだがつけられる異種合成腕輪合成できる作品も存在する。
印の導入
初期のシレン制限に合成だったが、風来のシレン2からは武器毎につけられるつまり『印』の数に制限がつくようになり、武器の個性が基本値・・印数の組み合わせであらわされるようになった。
先の合成で出来上がったカタナ+4の説明をみると【三】と言うマークと「【三】前方三方向を攻撃できる」との記述が追加されている。これが印である。が引き継がれたことが一で分かる他、この印がついた装備をにさらに合成したり、印がついた装備を他の装備に合成した場合、印も同時に引き継がれる。
風来のシレン2のように印が重複して効果が大きくなる仕様(例:ゴースト特攻の【】の印が多くなるほどゴーストモンスターにより多くのダメージを与えられる)の作品もあれば、1つの剣、に対して1種類の印が1つしか合成できない仕様の作品もある。
特殊ダンジョンの追加
風来のシレンより登場。
通常はプレイヤー側にマイナス効果をもたらすダンジョンが、逆に敵だけが引っかかるようになるダンジョンや、モンスターを利用するダンジョンなど、ダンジョンルールそのものが変更された特殊なダンジョンが登場するようになった。
大抵強が出現しない、武器を強化するアイテムが出現しない、合成ができない等の制約が多いため、下層に行くにつれ如何にを上手く使って敵を化するかが重要となってくる。クリアまでなら何とかなるが、クリアを越えて最下層をすとなると、もっと不思議のダンジョンの最下層をすより攻略難易度は高くなる。
未鑑定アイテム名称設定の
ローグライクにおいては、未識別のアイテムを実際に使用するなどの方法で特定し、名前をつけることができる。
初期では自分で1文字づつ手入しなければならなず面倒かったが、シレン2で一度書いた名前を呼び出せる履歴機つくようになり、その後の作品では初めの数文字を入れると復歴いはアイテム図鑑にあるアイテム名からを検索してくれる機など徐々に進化している。これによって、ダンジョン探索スムーズに進むようになった。
救助システムによるプレイヤー間の協
ダンジョンで倒れた時、他のプレイヤーに助けをめることができるシステムパスワードインターネット通信によって人間で他の来人の救助が可となったものである。
倒れたダンジョン情報を相手に送ると、受け取ったプレイヤーは倒れたプレイヤーと全く同じ構造のダンジョンを倒れた側が倒れた階層まで救助にいくことができ、倒れたプレイヤーを発見すると救助了となる。その後、救助が了したという情報復活の呪文)を相手に送ると助けられたほうはその場で復活して冒険を再開でき、再開時に出る「お礼の呪文」を送り返すと助けたほうはその後何かしらのお礼を受け取ることができる。
復活の呪文」「お礼の呪文」にはアイテムを同封することもできる。
ローグライクゲームは本来一人で黙々とやるものなのであるが、困った時は助け合いであり、倒れた悔しさを共有できたりといった楽しさがあり、また、救助してほしい時は大体引きが良い時であるため助けるほうもオイシイ場合が多いなど、コミュニティの形成に一役買うシステムとなっている。
これを最初に導入したGB2では、持ち込み不可ダンジョンに装備を持ち込めたりと不備が多かったが、現在は原則として助ける側と同条件で向かうようになっている。

以上のようなシステムが不思議のダンジョンと呼ばれるタイトルで導入された代表的なシステムとなる。

しかし、全ての『不思議のダンジョン』が上記の仕組みを採用しているわけではない。
上記は『風来のシレンシリーズに採用しているもので、現在の『不思議のダンジョン』はレベル継続制であったり合成がなくなったりパーティ制になったりとさらに多様化している。

主な不思議のダンジョン

『不思議のダンジョン』はもとチュンソフト、現株式会社スパイク・チュンソフトの登録商標である。よって、これを冠する全てのタイトルチュンソフトスパイク・チュンソフト)が参加しているが、開発は全てがチュンソフトというわけではない。
監修程度に留まるものもあるようだ。
また発売元はシリーズごとにバラバラである。

以下も間違いなく「不思議のダンジョン」なのだが、やや仲間外れ気味である。

他にも携帯アプリが複数ある模様。

不思議「な」ダンジョン

チョコボの不思議なダンジョンシリーズタイトルが似ているが、チュンソフトが参加しているタイトルではなく、ゲームシステムそれなりに違うため不思議「の」ダンジョンとは別個に扱う向きが多い。
が、初期タイトルチュンソフト社長(当時)の中村光一が監修として参加しており、実質的にはチュンソフト監修タイトルと大きな隔たりはいようにも思える。

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