不知火

不知火(しらぬい、しらぬひ)とは、以下のものを指す言葉である。
架空のキャラクターの名前として使われることも多い。

概要

本来は九州地方の西、八代海において見られる、海面にいくつもの火が並ぶ自然現象のことを指す語である。現代ではこれは蜃気楼の一種であり、漁船の漁火（いさりび）などがその光の元であると解明されているが、それを分かっていても見る者に神秘的な印象を与えるものとして名高いものがある。

しかし一方では、江戸時代の文献に「肥後の国名物の不可解な実話」として紹介され、同時にフィールドワークが困難だったため一部学者から存在そのものが疑問視されてしまうなど、日本を代表するオカルト現象として知られてきた歴史も持つ。

21世紀の現代においてはもちろんこれを怪しむ者はおらず、むしろロマンチックとさえ看做されることも多い。とは言え広く、長い間にわたって知られた現象でもあるだけに、時に幻想的、神出鬼没、掴み所が無い物事などにその名が転用される習慣は、未だ続いているようである。

自然現象以外の不知火

以下、元もとの自然現象以外で不知火の名を持つ物事を例示する。

実在の事物

• 人名
  • 不知火つばさ / - ゲーム音楽などを制作する団体『Angel Note』に所属する作曲・編曲家。
  • 不知火諾右衛門 / だくえもん - 第9代横綱。
  • 不知火光右衛門 / みつえもん - 第11代横綱。現在の雲竜型の横綱土俵入りの考案者。
• 固有名詞
  • 不知火海 - 熊本県西部の八代海のこと
  • 熊本県宇城市不知火町のこと。
  • 柑橘類「デコポン」の品種名。
  • 夜行高速バス「不知火号」 - 名鉄バスセンター(名鉄名古屋駅)～熊本県庁・熊本交通センター・熊本駅を結ぶ。九州産交バス・名鉄バス2社による共同運行である。
  • 旧海軍に配備されていた駆逐艦。
    初代の東雲型駆逐艦4番艦「不知火」と、二代目の陽炎型駆逐艦2番艦「不知火」がある。
  • (しらぬい) 海上自衛隊の護衛艦。上記の駆逐艦名を襲名。
    あさひ型護衛艦2番艦「しらぬい」が平成31年2月27日就役。
• その他
  • まぼろし、蜃気楼、鬼火などの例え。恐らくは九州地方の現象から名前を転用したもの。
  • 大相撲に105家ある年寄名跡の一つ。現在の襲名者は12代目で、元小結・若荒雄（2014年9月襲名）
  • カミノフシラビ　競走馬。漢字で書くと「神乃不知火」だが、馬名申請の際にカミノフシラビで申請してしまった。

架空の事物

太字はニコニコ大百科内に記事がある人名

•  人名
  • 不知火明乃 / あけの - 漫画『瀬戸の花嫁』の登場人物。
  • 不知火飛鳥 / あすか - ゲーム『花咲ワークスプリング！』の登場人物。
  • 不知火祈 / いのり - ゲーム『花咲ワークスプリング！』の登場人物。
  • 不知火楓 / かえで - 漫画『ニニンがシノブ伝』の登場人物。
  • 不知火一樹 / かずき - 女性向けメディアミックス作品『Starry☆Sky』の登場人物。
  • 不知火匡 / きょう - ゲーム『薄桜鬼 〜新選組奇譚〜』の登場人物。
  • 不知火幻庵 / げんあん - 格闘ゲーム『サムライスピリッツ』の登場人物。
  • 不知火厳斎 / げんさい - アダルトゲーム『IZUMO零』の登場人物。
  • 不知火ゲンマ / げんま - 漫画『NARUTO -ナルト-』の登場人物。
  • 不知火太郎 / たろう - 特撮番組『アイアンキング』の登場人物。
  • 不知火知弥 / ともや - 漫画『テニスの王子様』の登場人物。比嘉中学校（沖縄県）所属。
  • 不知火半袖 / はんそで - 漫画『めだかボックス』の登場人物。祖父は不知火袴。
  • 不知火半纏 / はんてん - 漫画『めだかボックス』の登場人物。上記人物との関連性は不明。
  • 不知火フレア / ふれあ - 『ホロライブ』所属のバーチャルYouTuber。
  • 不知火舞 / まい - 格闘ゲーム『餓狼伝説』『THE KING OF FIGHTERS』などの登場人物。
  • 不知火真 / まこと - ライトノベル『はてな☆イリュージョン』の登場人物。
  • 不知火守 / まもる - 漫画『ドカベン』の登場人物。
  • 不知火(艦これ) - 上記の陽炎型駆逐艦をモデルとするキャラクター
  • 不知火(アズールレーン) - 同じく上記の陽炎型駆逐艦をモデルとするキャラクター
  • 不知火 / - 漫画『花のあすか組！』の登場人物。
• 固有名詞
  • PCゲーム『マブラヴ　オルタネイティヴ』に登場する架空の兵器。　⇒　「戦術歩行戦闘機」参照。
  • 不知火党 / - 団体名。銀河烈風バクシンガー、カムイ伝、各時代劇などにおいて使用が見られる。

関連項目

• 日本の苗字(名字)の一覧