世界ボクシング評議会とは (セカイボクシングヒョウギカイとは) [単語記事]

世界ボクシング評議会（World Boxing Council、WBC）とは、プロボクシングの世界王座認定団体である。断じて、ワールド・ベースボール・クラシックではない。

概要

世界ボクシング評議会は、元来、世界ボクシング協会（WBA）の認定した王者を王者として認めるかを評議する機関だった。しかし、WBAのアメリカ偏重や、モハメド・アリの王座認定認定をめぐってWBAから分離した。

復帰したスター選手、ロイ・ジョーンズ・ジュニアをWBC 世界王者に認定する為に、当時王者だったロッシジャーニからタイトルを剥奪したため、裁判を起こされた。ロッシジャーニとの裁判に負けたWBCは、多額の賠償金を彼に払う破目になった。その後に破産未遂騒動が起きている。これが原因なのか、その後WBCは微妙な位置づけのタイトルを創設したり、暫定王座戦を乱発するなどの行動を起こしている。これは、世界王座認定団体の主な収入源が、タイトルマッチの開催前に支払われる承認料（認定料）であるため、これを狙っての行動と推測される。しかし、この行為はボクシングの王座の価値を下げることに繋がりかねず、自らの権威を落とす諸刃の剣である。

また、会長のホセ・スライマンの長年にわたる独裁体制（ただし功績も大きい）が批判されたり、2007年 11月15日にはルチャドールのエル・イホ・デル・サントをWBC名誉世界王者に認定してチャンピオンベルトを贈呈するなどの行動にも疑問が呈されている。いくら、メキシコ人でルチャリブレに理解があるからといって、ボクシングとは全く関係の無い人間に贈呈することは前代未聞のことだったからである。ただし、ずっと昔の元世界王者や、長年ボクシングに携わった関係者に功労賞としてチャンピオンベルトが贈呈されることはある。