中尾忠助とは (ナカオタダスケとは) [単語記事]

中尾忠助とは、セガの球団育成シミュレーションゲーム「プロ野球チームをつくろう！」シリーズに登場する架空のプロ野球選手(内野手)である。

概要

架空選手でありながら、初代「やきゅつく」であるセガサターン用ソフト「プロ野球チームもつくろう！」からほとんどのシリーズに登場している、「やきゅつく」の名物選手。
福岡県出身（「出身地」が導入されたドリームキャスト用ソフト「プロ野球チームをつくろう！」から追加された設定）。右投右打。
どのシリーズに於いても、走攻守の三拍子が揃った万能型選手であるのが最大の特徴。
シリーズを通して正守備位置は三塁手。そして二塁手に関しても充分守れるレベルまで育つ。

「プロ野球チームもつくろう！」における中尾忠助

国内スカウトが発掘する新人選手としては最高の「S」ランクで登場する。
架空選手でありながら驚異的な総合力を誇るレベルまで育つ素質を持っており、守備力、選球眼は最大値まで、巧打力、走力もほぼ最大値まで育てることができる。
「即戦力」と呼べる新人選手の少ない本作だが、中尾は初期能力の段階で既に走力と守備力が水準以上であり、1年目から試合に出場させることも不可能ではない。中尾はゲームスタートから5年以内にドラフト会議に登場する確率が極めて高く、人材補強と育成にあくせくする新米オーナーにとって願ってもない逸材である。
また、中尾と似たタイプの架空選手としては、諸江はるか(一塁手)が居る。

「プロ野球チームをつくろう！」における中尾忠助

前作同様、新人選手としては最高の「S」ランクで登場する。
今作からスカウトの選手発掘に「出身地」が追加されており、中尾は前述の通り福岡県なので、九州・沖縄エリアを探索すれば見つけることができる。
能力の成長度合は前作より若干低くなっているが、前作同様に初期能力も走力が水準以上という即戦力タイプ。しかし「出身地」同様に今作から追加された「成長」の設定は「超早熟」で、成長のピークは25歳前後とかなり早い。だが、ピークを過ぎた後の能力の衰えは遅いため、早くて30歳前半までは充分に能力を維持できる。

「プロ野球チームをつくろう！3」における中尾忠助

前作に準じた万能型選手で、早熟という点も変わっていない。また、PS2版やきゅつくから導入されている「選手スキル」には「クセを盗む」が初期能力として付いている。

……以上を見ても明らかな通り、中尾はシリーズを通して万能型選手ではあるが、最もインパクトを与えたのはSS版やきゅつくであるということは確定的に明らかである。

余談

中尾はゲームオリジナルの架空選手であるが、彼によく似たタイプの、木塚忠助（きづか・ちゅうすけ　1924年-1987年）という選手がかつて実在していた。
木塚はプロ野球草創期の1948年に、鉄道省門司鉄道局から南海ホークス（現在の福岡ソフトバンクホークス）に入団。ルーキーイヤーから定位置を獲得し、大活躍。その後近鉄パールス（後の大阪近鉄バファローズ、現在のオリックスバファローズ）に所属した後、1959年に引退。現役時代、「日本人で初めてアメリカ大リーグからラブコールを受けた選手」とも云われている。
万能型選手だったが、特に足、打撃、肩に定評があり、足に関しては通算479盗塁（2012年シーズン終了時点で歴代4位）という大記録を残している。
中尾のモデルがこの木塚であるかどうかは定かではないが、同じ名前（木塚は、登録名での読みは「ちゅうすけ」だったが、本名は中尾同様「ただすけ」である）、出身地が近い（木塚は佐賀県唐津市出身）、俊足で強打という選手タイプ、同じ守備位置（但し木塚が三塁を守っていたのは社会人時代で、プロ時代は主に遊撃手だった）などの類似点は多い。