中間的為替相場制 単語

チュウカンテキカワセソウバセイ

1.5千文字の記事

中間的為替相場制とは、為替相場に関する制度の1つである。

概要

定義

特定の外通貨と自通貨名目為替レートについて標値からの変動を標値の1える程度の緩やかな範囲内に抑制する制度を中間的為替相場制という。

中間的為替相場制の2つの制度

中間的為替相場制は、為替バンドクローリングペッグ制(クローリングバンド制)という2つの制度に分類することができる。

固定相場制との比較

中間的為替相場制と固定相場制は、特定の外通貨と自通貨名目為替レートについて標値からの変動を抑制するという点で共通している。

中間的為替相場制は標値からの変動を大きく許可していて固定の度合いが緩やかだが、固定相場制標値からの変動を小さく許可していて固定の度合いが厳しい。

特定の外通貨と自通貨名目為替レートについて、標値からの変動を標値の1える程度に抑制する制度が中間的為替相場制であり、標値からの変動を標値の1以内に抑制する制度が固定相場制である」と認識しておいてよい。

変動相場制との比較

固定相場制や中間的為替相場制は、特定の外通貨と自通貨名目為替レートについて標値を設定して発表し、「標値からの変動を標値の○に抑制する」という方針を発表し、実際にその通りに抑制するという制度である。

変動相場制の管理変動相場制は、特定の外通貨と自通貨名目為替レートについて標値を設定するが表せず、「標値からの変動を標値の○に抑制する」という方針を設定するが表せず、中央銀行がいきなり為替介入するものである。

変動相場制自由変動相場制変動相場制)は、すべての外通貨と自通貨名目為替レートについて標値を設定せず、中央銀行がまったく為替介入しないものである。

中間的為替相場制に属する2つの制度

為替バンド制

為替バンド制は、特定の外通貨と自通貨名目為替レートの変動幅(バンド)を広めに取りつつ維持する制度である。固定相場制と似ている。

固定相場制の代表としては1945年1971年のブレトンウッズ体制が挙げられるが、この体制に参加した先進国は変動幅が上下0.75まで認められ、この体制に参加した発展途上国は変動幅が上下1まで認められた。

中間的為替相場制の為替バンド制の代表としては1979年1999年EMS(欧州通貨制度)が挙げられる。ECU(欧州通貨単位)という通貨バスケットを作り、イタリア以外のは自通貨とECUの名目為替レートの変動幅が上下2.25まで許容され、イタリアは自通貨とECUの名目為替レートの変動幅が上下6まで許容された。1993年にはブリュッセル妥協といわれる協定が結ばれ、各は自通貨とECUの名目為替レートの変動幅が上下15まで許容された。

クローリングペッグ制(クローリングバンド制)

クローリングペッグ制は、事前に宣言された一定の変化率で、あるいは、ある特定の量的な標の変化に応じて、特定の外通貨と自通貨名目為替レート標値を定期的に変更していく制度である。

ある特定の量的な標というとインフレ率が代表的である。

実際にクローリングペッグ制を実行するときは、特定の外通貨と自通貨名目為替レートの変動幅(バンド)をあらかじめ決めておくことが多い。このためクローリングバンド制と呼ばれることも多い。

関連項目

この記事を編集する

掲示板

掲示板に書き込みがありません。

おすすめトレンド

ニコニ広告で宣伝された記事

記事と一緒に動画もおすすめ!
ニコニ広告[単語]

提供: ゲストSP

もっと見る

急上昇ワード改

最終更新:2025/12/08(月) 05:00

ほめられた記事

最終更新:2025/12/08(月) 04:00

ウォッチリストに追加しました!

すでにウォッチリストに
入っています。

OK

追加に失敗しました。

OK

追加にはログインが必要です。

           

ほめた!

すでにほめています。

すでにほめています。

ほめるを取消しました。

OK

ほめるに失敗しました。

OK

ほめるの取消しに失敗しました。

OK

ほめるにはログインが必要です。

タグ編集にはログインが必要です。

タグ編集には利用規約の同意が必要です。

TOP