井馬博

井馬博とは、北海道帯広市が主催する「ばんえい競馬」の公式実況者である。

ばんえい競馬を語る上で欠かせない名物アナウンサーとして知られていた。
2012年3月26日を最後に引退。

経歴

小さいころからアナウンサーに憧れていたもののその夢は叶わず、北見市内でサラリーマン生活を送っていたものの、結婚式の余興で競馬実況を披露したのがばんえい競馬の関係の目に止まり、実際に競馬実況を務めることになってしまった。
30歳オーバー、アナウンス経験ゼロからのデビューという異色の経歴である。ニコニコ的に言えば「野生のプロが本当にプロになった」というところである。その後30年以上にわたり実況を務めてきた。ちなみに引退までに実況を休んだのは3日だけだったという。

引退にあたっては、ばんえい競馬の歴史を刻んできた井馬節が聞けなくなることを惜しむ声が多かったが、「あと何年できるかと考え、声が出なくなる前にと引退を決めた。自分が始めたときも失敗ばかりだった。若い人に経験を積んでもらいたい」と応え、後進への期待を表した。

実況の特徴

独特のセリフ回しでレースの状況を細かく伝えていく。また、ゴール前では声が裏返るほどの絶叫も見せる。
地方競馬ファンにとっては東の井馬博、西の吉田勝彦というくらいの有名アナウンサーであった。

レース終了後は、彼の決め台詞「お買い求めの勝馬投票券は、勝ち馬が決まりますまで、お捨てにならないようお願い致します」が場内に響く。

「カネサブラックでとかちつくちてー！」

2011年11月20日の「ばんえいアイドルマスター記念」においては、氏によって当日開催されたアイドルマスター関連のレース名が次々読み上げられたうえ、（アイドルマスター的な）メインレース「ばんえいアイドルマスター記念」では、1着でカネサブラックが入線した際に
「先頭カネサブラック、カネサブラックでとかちつくちてー！」
と絶叫し、来場していたプロデューサー達の度肝を抜いた。

これにより、氏はプロデューサー達から敬意と賞賛を込めて「井馬博P」と呼ばれるようになったのである。
井馬さんすみませんでした、そしてありがとうございました。

関連動画

関連項目

• ばんえい競馬
• ばんえいアイドルマスター記念

リンク

• 実況アナウンサー・井馬博さん - 北海道新聞帯広支社
• ばんえい実況３２年　井馬さん２６日引退｜WEB TOKACHI－十勝毎日新聞