今月はね!一日からね!飛ばしていきますよ!とは、過去に存在した企業「豊田商事」の朝礼の一節である。
ヨイショ!(ヨイショ!)
ヨイショ!(ヨイショ!)
オイショ!
(中略)
今月はね!
一日(いっぴ)からね!
飛ばしていきますよ!
いいっすか!(はい!)
それには今日!
新規面談もろうたら!
一本目粘って!
とにかくお客さんと勝負して!
今日一日ね!
目一杯やってください!
フジテレビ系の番組『報道スクープSP 激動!世紀の大事件Ⅱ』で、豊田商事会長刺殺事件に関連する内容として放送された。テレビ局が入手した映像を放送したのは2014年12月だが、豊田商事の名前が使われ始めたのは1977年ごろ、事件は1985年に発生しているので、撮影されたのはこの間であると考えられる。
番組放送から5年後の2019年ごろからインターネットスラングとして使われ始め、2020年から頻繁に話題に挙げられるようになった(参考)。毎月の1日に投稿される傾向がある。2022年8月には日本テレビ系の『ザ!世界仰天ニュース』での豊田商事事件の再現ドラマにも登場している。
冒頭からいきなり「オイショ!」という掛け声とともに屈伸(天突き運動)をするネクタイ姿の社員たちが映り、その後上司と思われる人物が、大声で社員に今月の初日から気合いを入れて仕事に励むよう伝える様子が流れる。
この社員たちが働いていた企業の「豊田商事」は、1970年代末~1980年代前半での純金を使った詐欺事件、ならびに会長の刺殺事件で知られている。詳しい内容は「豊田商事事件」の記事へ。
豊田商事は金を販売するとしていたが、実際には多額の現金と引き換えに証券のみを渡していた。高齢者を中心に情に訴えかける、5時間~10時間のトークで根負けさせる、身内には取引内容を知らせないことを強調し他人に詐欺と発覚しないように防ぐなどの手口を使って購入させていた。上記にある「新規面談」「とにかくお客さんと勝負」という言葉も証券を買わせるためのものであると思われる。
社員研修や、当記事の光景である朝礼も(支店によって差異はあったものの)ブラックな内容であった。以下は判決文からの引用。
そして、営業部門の朝礼では、支店長以下の営業管理職が出席し、右伝達のほか、営業社員間の競争意識をあおる目的で、個人別に前日の導入成績を発表したり、管理職が営業社員を叱咤激励する内容のあいさつを行うなどした後、全員に天突き運動と称する体操を行わせたり、社訓を大声で言わせるなどして士気の高揚を図っていた。また、テレフォン部門の朝礼でも、営業部門と同様のねらいから、テレフォン責任者が各テレフォン嬢の前日の面談での成功率を発表したりしていた。朝礼の内容を大宮支店の例でみると、(1)前日の売上高発表、(2)社訓の読み上げ、(3)支店長、部長の訓示、(4)課長席の訓示、(5)当日の売上目標の発表と指示、(6)トーク練習(基本的なトークを大声で読んだり言うことで発声練習をしたりトークを覚える)が行われ、この営業部全体の朝礼の後、課長の朝礼や各係別ミーティングが行われていた。また、この時売上が悪い者を二時間も三時間も立たせたりする支店もあった。さらに朝礼で内勤課長も指示、叱咤激励していたところもあった。
なお、この事件は冒頭に述べた通り、会長の刺殺にまで至ってしまう。→豊田商事永野会長刺殺事件
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最終更新:2025/03/05(水) 11:00
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