佐伯駅とは (サイキエキとは) [単語記事]

佐伯駅（さいきえき）とは、大分県佐伯市にある日豊本線の駅である。

概要

佐伯駅

さいき - Saiki
基本情報
所在地	大分県佐伯市駅前二丁目6-35
所属事業者	九州旅客鉄道
所属路線	■日豊本線
駅構造	地上駅
ホーム	2面3線
乗車人員	728人/日（2019年度）
駅テンプレート

日豊本線に所属する駅で、佐伯市の中心駅である。全ての特急「にちりん」・「にちりんシーガイア」が停車し、「ソニック」が1往復発着する。また、大分方面からの普通列車は殆どが佐伯駅で折り返しており、佐伯駅～延岡駅間は極端に本数が少なくなっている（後述）。

佐伯駅の読みは「さいきえき」。開設当初は「さえきえき」であったが、昭和35年に自治体名に合わせて改称された。そのため電報略号は旧称から「ヘキ」が用いられている。

駅は佐伯市中心部よりやや離れた場所に位置する。かつては佐伯海軍航空隊への軍用線（後に興人佐伯工場の貨物専用線）が佐伯駅から分岐していたが現在は廃止されている。

駅の構造は単式ホーム1面1線と島式ホーム1面2線の計2面3線。単式ホームと島式ホームは跨線橋で結ばれており、2021年 3月にエレベーターが設置された。

ほとんどの列車が1番のりばに停車し、一部の折返し列車のみ3番のりばに停車する。2番のりばは特急列車などの列車交換時に上り列車が停車していたが、2021年 3月ダイヤ改正以降使用されていない。

また、3番のりばの東側に夜間滞泊用の留置線が4本程度設置されており、普段は延岡方から入線・出線している。

宗太郎越え

2018年 12月現在、佐伯駅～延岡駅間を走破する普通列車は上下合わせて3本のみとなっており、18きっぱーや旅名人泣かせの難所となっている。2018年 3月までは朝夕の3往復6本であった（表1）が、2018年のダイヤ改正で大幅削減され、早朝の1往復と夜の上り1本のみとなってしまった（表2）。

**表1：2018年 3月までのダイヤ**
		2761D	6755D	276 3D	276 5D			2760D	6754D	2762D	276 4D	4536D
大分	発					南延岡	発	6:05		16:43	19:26
佐伯	発					延岡	着	6:09		16:47	19:30
佐伯	着	6:18		17:14	19:34	延岡	発	6:09	7:50	16:49	19:32
重岡	着	6:47		17:53	20:06	市棚	発	6:31	8:14	17:11	19:56
重岡	発	6:47		17:53	20:34	宗太郎	発	6:39	＝	17:20	20:05
宗太郎	発	6:55		18:10	20:42	重岡	着	6:47		17:37	20:12
市棚	発	7:10	8:37	18:19	20:53	重岡	発	6:47		17:37	20:12
延岡	着	7:34	8:59	18:40	21:14	佐伯	着	7:19		18:06	20:41
延岡	発	＝	9:01	18:41	21:18	佐伯	発	＝		＝	→	21:06
南延岡	着		9:05	18:45	21:22	大分	着					22:35
			＝	＝	＝							＝

**表2：2018年 3月以降のダイヤ**
下り			2761M	1631M	1635M			2760M	1644M	2762M
	大分	発				南延岡	発	6:06
	佐伯	発				延岡	着	6:09
	佐伯	着	6:18	17:29	19:03	延岡	発	6:10		20:07
	重岡	着	6:46	17:59	19:36	市棚	発	6:31		20:27
	重岡	発	6:47	＝	＝	宗太郎	発	6:39		20:35
	宗太郎	発	6:54			重岡	着	6:46		20:42
	市棚	発	7:03			重岡	発	6:47	18:21	20:43
	延岡	着	7:26			佐伯	着	7:19	18:56	21:11
	延岡	発	＝			佐伯	発	＝	18:57	＝
	南延岡	着				大分	着		20:30
									＝
※2021年 3月13日改正以降の時刻表

さらに唯一の下り列車(2761M)は大分方面からの列車に接続していないため、佐伯駅以北から宮崎方面への移動は事実上不可能となっている。そのため、佐伯駅から宗太郎を越えるためにはワープ（特急列車に乗車）するか、佐伯に一泊して翌日の列車に乗るしかないという状況になっている。

近距離きっぷ問題

前述の通り、普通列車での佐伯駅以北から宮崎方面への移動は事実上不可能となっていることから、乗車券の購入に注意する必要がある。例えば佐伯駅の大分方面への隣の駅「海崎駅」から「宗太郎駅」への片道乗車券は、営業距離36.2kmの近距離でありながら到達不可能のきっぷとなっている^[1]。

「海崎駅」→「宗太郎駅」は営業キロ 100km未満であるため、"有効期間1日"で"途中下車不可"のきっぷとなる。しかし、海崎駅→佐伯駅の始発列車は7時43分着であり、唯一宗太郎へ向かう2761Mに乗り継ぐことができない。すなわち有効期間内に宗太郎駅に向かうことが不可能となっている。また、途中下車不可であるため、途中で下車すると乗車券は無効となり宗太郎駅に向かうことはできない。

**到達不可能な乗車券一覧**
乗車駅	→	下車駅
大分駅～海崎駅の各駅	→	宗太郎駅
鶴崎駅～海崎駅の各駅	→	市棚駅
坂ノ市駅～海崎駅の各駅	→	日向長井駅
幸崎駅～海崎駅の各駅	→	北延岡駅

この場合、特例として「継続乗車」が適用される。継続乗車は途中下車しないことを条件に有効期間が切れても乗車できるという特例であるが、この特例を使用すると、佐伯駅の改札内で一泊して2761Mに乗車するというあまりにも現実的ではない乗り方をしなければならない^[2]。そのため、この乗車券は事実上使用不可能となっている。