ゲームと違って1勝が大変だろ?
まぁ世間知らずのボンボンおぼっちゃまには良い勉強でしょう。
競馬舐めるなよ?
by先輩一口馬主より
先輩一口馬主とは、競馬ポータルサイト・netkeibaのユーザー掲示板において上記のコメントを投稿して、馬主の藤田晋にマウントを取ろうとした人物の通称である。
2021年から馬主業を始めたサイバーエージェント社長・藤田晋は、初めて参加した日本最大級のセリ市・セレクトセールにて1億円を超える価格で馬を次々と競り落とし、業界内外の注目を集めた。しかしながら、古くから競馬界には「高額取引馬は走らない」というジンクスがあり、一部では「爆買い」する藤田氏の相馬観を疑問視するような声もあった。
実際、所有馬初出走となったデュガはフェニックス賞で4番人気の3着、2番手ラヤスは新馬戦1番人気にも関わらず12着の大差負け、3走目のジャングロの新馬戦も3番人気で3着に終わった。この結果を受け、一部の見る目のない競馬ファンは、藤田氏がサイゲームス(ウマ娘プリティーダービーの運営元)の親会社の社長ということもあって「藤田はゲーム感覚で馬を買って走らせているんじゃね?」と揶揄するようになった。
そして8月22日、ジャングロのnetkeiba掲示板に冒頭のコメントが投稿された。
とはいえ、この「先輩一口馬主」の投稿は、投稿直後からほとんどの他ユーザーに馬鹿にされることになった。取るに足らないマウントに過ぎないどころか、競馬を少しでも知っている人であればマウントどころかツッコミどころしかない駄文だったためである。
そもそも必ずしも競馬ファン全体が藤田氏の馬主業を上から目線で見ていたわけではない。そして後述するように、彼の思惑に反して藤田氏の所有馬は活躍を続け、彼の投稿は競馬ファンの間で空虚なマウントだったとネタにされている。
件の投稿はジャングロが3着に敗れた新馬戦、つまり初めての出走の後である。初出走初勝利を挙げるサラブレッド自体がそうそう多くない上に、複勝の払い戻し対象になる3着には入着しているのである。人気より低い着順と言うわけでもなく、それなりに健闘したと評してよい。
そもそも、この時点の藤田氏はまだ3回しか馬を走らせていなかった。たった3回のレースで馬主としての相場観を判断することができるはずもない。更にこの3走では馬券内2回(うち1回はOP戦)という成績も挙げている。中央競馬の夏の新馬戦で入着できるのはサラブレッドの中でもかなりの上澄みである。
一種のファンド出資者ともいえる一口馬主は、出資に厳格な条件や審査をクリアする必要はなく、ほぼ誰でもなれるものである[1]。加えて、一口馬主は厳密には馬主ではないため、レースや騎手の選択について口出しすることはできず、騎手・調教師・厩務員などと直接接触することも禁止されている。
それに対し、中央競馬の個人馬主は1700万円以上の年収に加え、7500万円以上の資産という高い経済的基盤を持っていることが条件とされる。それに加えて、馬の購入からレース・騎手の選択、放牧や引退など、重要な場面でオーナーとしての決断を下さなければならないときがある。
一口馬主と中央馬主では、活動資格も、責任の重さも、天と地ほど違う。にもかかわらず、一介の一口馬主の立場で個人馬主をおちょくるのは、身の程をわきまえていない無礼な発言と評さざるを得ない。
藤田氏の実家は特別太かったわけではなく、父は大手企業のサラリーマンであった。学生時代は麻雀にのめり込み、雀荘やバーでアルバイトを経験した。その後、ベンチャー企業のアルバイトを経て24歳でサイバーエージェントを起業し、一代で大企業にまで成長させた叩き上げの社長である。
コメ主はマウントを取ったつもりだったようだが、むしろ藤田氏の経歴について無知を晒してしまった。
この投稿の後、ジャングロは先輩一口馬主をあざ笑うかのように勝ち上がり、年をまたいでオープン戦、リステッド戦を連勝。そのままGⅡのニュージーランドトロフィーに出走すると勝利。藤田氏は初出走から1年も経たずにあっさり初重賞のタイトルを獲得してしまう。
その後も藤田氏所有の馬達の活躍が続き、第一世代である2019年生の所有馬は全て勝ち上がったほか、フォーエバーヤングが2023年の全日本2歳優駿で初となるGⅠ級競争を制覇し、海外でも重賞を勝利。さらに2023年に京都2歳ステークスを勝ったシンエンペラーもGⅠで好走を続け、2024年の日本ダービーでは3着に入っている。
決め台詞のように書いた言葉も、こうもツッコミどころしかないと滑稽に映ってしまう。結果として、馬に関わっているわけでもないただのファンが、関係者相手に上から目線で悪口を書いてはいけないという反面教師となってしまった。
いつの間にか先輩一口馬主のコメントは削除されたが、彼の投稿はジャングロの重賞制覇をきっかけに再注目されるようになり、今では藤田氏の馬が活躍する度に一種のコピペとして競馬民の間でネタにされ続けている。
ただし元々が悪口ネタであるため、「掲示板で応援していた馬の勝利を祝いたいのに、毎回コピペされるのが鬱陶しくて仕方ない」と苦言を呈する人もいる。気軽にコピペするのは控えよう。
掲示板
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最終更新:2024/09/07(土) 20:00
最終更新:2024/09/07(土) 19:00
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