スベテヲヨムニハコノリンクヲクリックノツリニオケルツリガワユーザートツラレタクナイガワユーザーノコウボウノレキシ
事の発端は、とある一つの記事の作成から始まった・・・・
ここからすべての戦いは始まったのである。
ニコニコ大百科の掲示板のシステムで一定条件以上の長文レスは省略されて表示されるようになっている。
(省略しています。全て読むにはこのリンクをクリック!)
の表示とともに掲示板に書き込まれたレスが省略されるのである。
読みたい人だけが「全て読むにはこのリンクをクリック!」をクリックすることで長いレスを読むことができ、それ以外の人は読まずに済むというこの機能は大百科の掲示板の利便性向上において非常にありがたい機能であった。
が、この機能を思わぬ形で有効利用しようと、ある行動に出た者がいた。
そう、「全て読むにはこのリンクをクリック!」の記事の作成である。(西暦2008/07/26 22:27)
ニコニコ大百科の大きな特徴の一つとして、ご存じの通り自動リンク機能がある。
記事や掲示板の中でニコニコ大百科に記事登録されている単語が出た場合は、自動的にリンクを飛ばす機能である。
この自動リンク機能による「全て読むにはこのリンクをクリック!」と、上記の省略機能のスイッチのオンオフとなる「全て読むにはこのリンクをクリック!」は傍からの見分けが付かないため、長文レスを読もうとした人を「全て読むにはこのリンクをクリック!」の記事に誘なうことができるのである。
そう、戦争の始まりである。
「全て読むにはこのリンクをクリック!」の記事は釣り目的の記事ではあったものの、当初から悪用禁止を呼び掛けるなど悪質なものではなくあくまでも笑える釣りであろうとする努力はしていた。
また、記事作成早々からお絵カキコが投稿されるなど掲示板においては比較的和やかな雰囲気を保ってた。
しかしそれでもなお、釣りの状況によっては不服に感じる者も少なからずいた。ここから釣られたくない側ユーザー達の反撃が始まる。
「省略しています。」の記事作成である。(西暦2008/07/26 23:45)
「全て読むにはこのリンクをクリック!」の記事作成から僅か1時間強での新規記事作成である。釣られたくない側の反撃の手は素早かった。更には堂々と「全て読むにはこのリンクをクリック!」の関連項目にも追加した上、釣りの見分けが付いてしまうことを宣言する。
この記事の作成により「(省略しています。全て読むにはこのリンクをクリック!)」の 「省略しています。」の部分がリンクされるようになる。本来レスの省略で上記のメッセージが出た場合はリンクされないため、釣りとして書き込んだ場合のみ青リンクで光るようになる。これで釣りを見分けることが可能になった。
しかしこの記事を作成したことで見分けはつくようになっていたものの、「全て読むにはこのリンクをクリック!」のリンクは生きている。これでは完全に釣りを予防したとは言いがたい。そこで、釣られたくない側ユーザーは次の一手に出る。
「省略しています。全」の記事作成である。(西暦2008/08/02 02:26)
大百科の自動リンク機能は「●●●」という記事と「■×●」という記事があった場合に、「■×●●●」に対しては「●●●」ではなく「■×●」の自動リンク機能の方が優先される。
今回の釣られたくない側の記事作成はこの機能を利用して「省略しています。全てを読むにはこのリンクをクリック!」とすることで、完全に「全て読むにはこのリンクをクリック!」のリンクを殺してしまう作戦である。
こうして釣られたくないユーザー達には平穏な日常が訪れた・・・。
しかしこうなると愉快でないのは釣り側ユーザー達である。
その中の一人が密かに行動を開始していた・・・。
釣られたくない側ユーザーが最初の反撃として作成した「省略しています。」の記事を覚えているだろうか?
実はこの記事も「省略しています。全」の台頭により密かに死んでいたのである。というのも「省略しています。」が使われる場面は釣りを行うときのみとほぼ断言できる。そのため完全に上から覆い被さる「省略しています。全」の作成により埋もれてしまったのだ。
その為、両勢力間でこの記事の存在はほぼ忘れ去られていた・・・一人を除いては。
とあるユーザーが密かにこの記事の自動リンク機能をOFF設定にする。(西暦2008/08/12 17:17)。
各記事の自動リンク機能はユーザー達によって任意でON/OFFを切り替えることができるのである。
しかし、「省略しています。全」の記事がある以上釣りの妨害は継続するため、釣られたくない側ユーザーもそのことは気にも留めていなかった。
しかし事件が約一か月後に起きる・・・。
「省略しています。全」の自動リンクの解除である。(西暦2008/09/16 19:40)
これにより約1か月半続いた釣り妨害がついに崩れ落ちるのである。
更には「全て読むにはこのリンクをクリック!」の記事における釣られたくない側ユーザーの宣言や関連項目の「省略しています。」の記事が消され一転して釣り側ユーザー優勢となる。(2008/09/16 19:41)
だがこの時釣り側ユーザーは気づいていなかった。
自動リンクOFF作戦は開いてはいけないパンドラの箱であったことに・・・
自動リンクOFF作戦の成功により勝利を確信した釣り側ユーザーは一旦戦いから離れ、(省略しています。全て読むにはこのリンクをクリック!)の発生条件の研究や「全て読むにはこのリンクをクリック!」の記事の充実に努めていた。
それに伴い釣り文化も発展し掲示板の方はどこから釣られてきたかを報告して楽しむ流れが起こり、和気あいあいとした雰囲気となっていた。また一度削除した釣られたくない側ユーザーの作成した記事も関連項目に置き、釣りは存続しながらも両者共存を嘯く流れに向かっていた。
月日は流れ約2年後のことである。
突如として「省略しています。全」の自動リンクの復活(西暦2010/12/15 18:28)
三日後には再び自動リンクがOFFにされる(西暦2010/12/18 03:28)
ここから時間は置きながらも何度か自動リンクのON/OFFによる戦いが発生する。釣り側ユーザーと釣られたくない側ユーザーの権限が同一である以上、一方的な封じ込めなど出来るはずが無かったのである。そもそも釣り側には「省略しています。全」の自動リンクをOFFにする正当な理由など無いため、運営に泣きつくようなことも出来無い。
その後何度か「省略しています。全」の自動リンクをONに切り替えるユーザー現れ、その度に釣り側がOFFに切り替えるという典型的なイタチごっこ状態となっていたのである。こればかりはこれまでの戦いと違い、決着をつけてもつけてもキリがなく延々と終わらない戦いが始まってしまう。
戦いの数は多けれども個々の戦いは小規模なものだったため、それほど気にするものでもなかったが、燻り続けた釣られたくない側ユーザーの一人が「省略しています。」「省略しています。全」の記事に続く「省略しています。全て」「省略しています。全て読」の記事を密かに作成。(西暦2012/06/17 19:34)
作成時には自動リンクをOFFにしておき、他の小競り合いに乗じて自動リンクをONにする作戦に出るが、すぐに釣り側ユーザーに勘付かれて作戦は失敗に終わる。
だが、この釣られたくない側ユーザーはまだまだ釣りの阻止を諦めてはいなかった。
小競り合いの続く戦いの2年間のうちに「全て読むにはこのリンクをクリック!」の記事の掲示板のレス数は600を超えるレスの数となり、更には前述したどこで釣られたかを報告し楽しむ流れを記事そのもので正式採用。また、軽いジョークで記事の読みを「ツマリオマエラハツラレタンダヨ」に変更。
釣り側ユーザー優勢から4年、その立ち位置は揺るぎないものとなり一種の正義に近いポジションを獲得することに成功する。
しかしその年の大晦日、2012年12月31日の白昼に先程の釣られたくない側ユーザーによる過去最大の大反撃が決行される・・・。
昼の時間帯に起こった今までにない大規模な攻撃。これまでの両者の攻防で使われてきた作戦の全てを用いた集大成ともいえるようなあらゆる釣り妨害が行われる。
釣り側ユーザーも当然黙っておらずその日の夜には戦場となった記事で自動リンクが切られる等の対処が取られる。「全て読むにはこのリンクをクリック!」の記事では正月未明にも再び戦いが行われるが沈火される。
大規模な攻防故に多くのユーザーの目に留まり、最終的には行動を起こしたユーザーのユーザ記事において賛否両論伴う議論が行われる。双方の意見が飛び交うが最後は行動を起こした釣られたくない側ユーザーが非を認め、謝罪により治まる。
先の大晦日の戦いの決着から僅か三か月後、お互いの攻防は思わぬ方向から再び始まることとなる。
「省略」の記事作成である。(西暦2013/03/08 23:42)
「いやいや、今までと同じ記事作成による釣り妨害じゃないか?」そう思われる方もいるだろうが、完全に違う点があるのである。
今までに作成された「省略しています。」「省略しています。全」「省略しています。全て」「省略しています。全て読」「 (省略しています。全」「省略しています。全て読む」の記事は、記事の内容からして露骨に釣り妨害のためだけに作られた記事であることが分かる。
しかし今回作成された「省略」の記事は、記事作成者の目的はどうあれ完全に普通の記事として作成されているのである。釣られたくない側ユーザーの一人が作ったのか、偶然なのかは不明。
ニコ百らしいネタを使い、それ相応の文量を持ち、記事名とも違和感のない純粋な「省略」の記事である。
迂闊に自動リンクOFFにしようものならそれこそ荒らし行為認定される可能性が高く、釣り側ユーザーは下手に手出しができないのである。
5年間戦いに身を投じていた、釣られたくない側ユーザーの誰もが今まで気付かなかった盲点であった。
つまり釣り側ユーザー優勢を支えていた唯一の武器である自動リンクOFFが折られてしまったのである。元から正当性など無いが
自動リンクOFF作戦以来長い冬を過ごしてきた釣られたくない側ユーザーに平穏が訪れる・・・。
かと思いきや、省略の二文字にリンクが付いた程度では気付きにくく引っかかってしまう例もしばしばあり小康状態であった。
小康状態のさなか「省略」の記事掲示板にて表示されない文字(通称:空白文字)を使ったリンク打消し法が提唱される。(西暦2013/03/27 13:42)
更にその直後、「全て読むにはこのリンクをクリック!」の記事の掲示板にて省略のリンクが起動していない釣りのレスが投稿される。(西暦2013/03/27 21:00)
そう、ついに釣り側ユーザーが突破口を掴み始めたのである。そしてついに省略のリンクの打消し法が「全て読むにはこのリンクをクリック!」の記事に掲載される。(西暦2013/05/12 01:26)
(省‌略しています。全て読むにはこのリンクをクリック!)
コロンブスの卵かと思われた「省略」の記事は、さらなるコロンブスの卵「(ゼロ幅)空白文字」により突破されたのである。
この「空白文字」自体は「省略」の記事対策で考案されたものだが、当然いかなる記事の自動リンクにも有効である。「全て読むにはこのリンクをクリック!」の記事の自動リンクを切る作戦が効果的でないため、新規記事作成で対抗するしか手がない釣られたくない側ユーザーの、唯一の対抗手段が意味を為さなくなってしまったのである。
こうして再び釣り側ユーザーが優勢となり、釣り行為が蔓延る日々が戻ってきたのである。
とはいえ一工夫挟むことが絶対条件となったので、釣るのに手間は掛かるようになった。
また、「省略」の記事が作成されたことと「空白文字」が考案されたことで純粋に釣りとしてのレベルが向上したと喜ぶ声や、「釣りのように見せて実は釣ってないという釣り」が可能になり釣り文化が発展したと称賛する声もある。
現状の戦いの歴史はこれまで。
とはいえお互いの裏を読み合ったここまでの攻防で、「省略」や「空白文字」等の奥の手に近い作戦も出ている。おそらくは概ねのお互いの作戦は出尽くしたと考えられるだろう。
自動リンクによる戦いも大晦日の大激戦以来発生していない。
今後どれほどの奇策が出てくるのか、出てこないのかは分からないが釣る側と釣られる側の水面下での攻防は繰り広げられていくことだろう・・・。
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最終更新:2025/03/25(火) 07:00
最終更新:2025/03/25(火) 06:00
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