全部乗せとは (ゼンブノセとは) [単語記事]

全部乗せとは、浪漫である。

概要

あれがしたい！これもしたい！兎にも角にも全ての要素を詰め込みたい！
そんな欲張りな願望を満たす魔法の言葉、それが「全部乗せ」である。

現実における全部乗せ

現実においては食べ物関連でよく見受けられる。
CoCo壱番屋のカレートッピング全部乗せやドミノ・ピザのトッピング全部乗せ、ロッテリアのパティ全部乗せバーガーなどが過去に一部界隈で話題となったことを皆様はご記憶だろうか。

ラーメン屋でもトッピングを別注文できるタイプの店舗ではこれを行うことが可能であり、その際には「具材の山の下にスープと麺が埋もれる」という主客転倒な状態になることが多い。また、海鮮丼チェーンの若狭屋では４合の白米の上へ店内メニューに使用している具材を全て盛った「びっくり丼」がチャレンジメニュー（15分以内に完食でタダ、失敗すると￥3,980の支払い）として通年供されている。

創作における全部乗せ

戦闘を伴う作品でよく見受けられる。
換装やフォームチェンジを伴うキャラクターや機体が、全ての変化先・状態を同時に発現している状態を指す。
また、ロックマンや黒神めだかなどの「相手の長所や特性をコピー・奪取し、自身の能力に上乗せする」タイプのキャラクターも全部乗せキャラクターと呼ばれることが多い。

その多くは攻撃力・突破力に優れる最強形態として描かれるが、「悪燃費や過負荷によって継戦能力に欠ける」「扱いが難しく、天才的なパイロットや変身者でないと真の能力が発揮されない」「発動後に倒れたり、何らかの後遺症が残る危険を伴う」「そもそも発動になんらかの困難な条件を満たす必要がある」などのデメリットがセットになっている場合も多い。

また、「同時に発現できるが、そもそもの形態単体で出せる能力の100％よりも出力が劣る」ものや、「重武装（フルアーマー）や追加武装による能力追加」を全部乗せにカテゴライズするかどうかはその線引きが難しい場合も多く、しばしば議論を呼ぶことがある。
ただ、基本的には「なんでも高水準で出来る」、つまり万能性と高水準の両立した状態を指して「全部乗せ」である、という認識が強いようであり、万能性を備えつつも完成水準が低いもの（例：FF1の赤魔道士）は「器用貧乏」と称される傾向にある。同じく、「設定上はなんでも高水準で出来るが、実際にはなんらかの制約で全ての能力を同時に発現できない」（例：アルセウス）ものも「全部乗せ」を疑問視されるケースがある。
また、敵役やボスキャラの場合は過去に倒してきた敵キャラ（怪人、怪獣、ロボット等）の姿や機能を取り込み、様々な能力を同時に再現できる強敵としてヒーロー達の前に立ち塞がるケースもある。　（参照→合体四天王）