全集中の呼吸とは、漫画・アニメ『鬼滅の刃』に登場する呼吸法およびそれから繰り出される武術である。
特殊な呼吸法によって、一時的に身体能力を高め、そこから剣術を繰り出すことによって岩よりも固い肉体を持つ鬼の首も落とすほどの力を出すという武術。鬼殺隊に伝わる戦闘術であり、鬼と戦う隊員はその習得が必須とされる。
特に生まれつき霊感があるとか、堕天使と契約するとか、サイヤ人の血を引いている必要とかはなく、鍛錬に耐える根性があれば身に付けることができるらしい。もっとも、主人公の竈門炭治郎は使えるようになるまで丸二年を要し、一方で霞柱の時透無一郎は剣を握ってから二ヶ月にして柱になっており、やはり才能が物を言う世界なのは変わらないようだ。
この呼吸を会得したものが振るう武器からは、その流儀によって違うエフェクトが現出する。たとえば、炭治郎の使う水の呼吸ではまるで浮世絵の波のような水流の姿が見える。ただ、これも使用者の才能によるものであり、使えても効果が弱いとほとんど見えない場合もある。つまり、傍からはただ武器を振るっているだけにしか見えないのである。これは、モブの鬼殺隊隊士「村田」などがそうである。また、エフェクトはあくまでそう「見える」だけのイメージであり、一部の例外を除き、エフェクトに物理的な攻撃力はない。
呼吸法には、基本となる5つの系統を中心に様々な派生がある。個々人に適した呼吸法を学ぶのが推奨されており、個人に合わせて伝統的な呼吸から新しい呼吸が生まれることもある。
「炎」「水」「風」「岩」「雷」の5つが初期から存在した呼吸であり、そこからさらに「音」「恋」「花」「蟲」「蛇」「霞」などの複数の呼吸が派生している。
詳細は、下の全呼吸まとめ動画や、下記関連リンクにあるPixiv百科事典の記事を参照。
また、「始まりの呼吸」として「日の呼吸」がある。しかし、劇中では失われた呼吸法となっている。このことから「炎」は「火の呼吸」と呼ばず、必ず「炎の呼吸」と呼ばなければならないとされている。
どの流派にも共通しているのは「水の呼吸、壱ノ型、水面斬り(みなもぎり)」と言うように漢数字で「◯の型」とナンバリングした上で技名を使用者が叫ぶこと。この点では少年漫画のお約束というポイントを踏まえており、子供世代にとっては真似しやすい。つまり、かめはめ波や牙突、アバンストラッシュといった過去のジャンプヒーローたちの技同様にごっこ遊びに最適である。また、大人世代にとっても、「キャベツの呼吸、壱ノ型、せん切り」「ペットの呼吸、弐ノ型、ネコパンチ」というようにこのフォーマットさえ守ればそれらしく聞こえて使いやすいため、SNSやブログなどでのパロディに多用されている。
高等な鬼が使いこなす「血鬼術」は外的要因により突然目覚める異能の類であり、この全集中の呼吸とは対になるものである。その2つを融合させた物が「月の呼吸」である。
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全集中の呼吸は初期の鬼殺隊には存在しなかった技術であり、戦国時代に一人の天才によって考案されたものである。
鬼に妻を殺されたことで鬼殺隊に加入した「継国縁壱」は生まれつき特殊な呼吸法を身に着けており、その身体能力は常人をはるかに超えるどころか鬼さえ軽々と倒せるものだった。彼はその強さの源である呼吸法を他の隊士にも伝授し、各々にあった形にアレンジされたものが始まりの5つの呼吸である。
また、縁壱本人は「日の呼吸」を編み出し、これを使用して『鬼滅の刃』のラスボスさえも圧倒した。しかし、残念ながら縁壱はその後鬼殺隊を去ることになり、さらに「日の呼吸」を知る剣士や素質のあるものは鬼から執拗に狩られたため、「日の呼吸」は受け継がれることなく消滅してしまった。
そのような状況で唯一現代にまで伝えられた「日の呼吸」の派生が竈門家に代々伝えられていた「ヒノカミ神楽」である。
以上のことから、系譜としては以下の通りとなる(太字は五大流派)。
日の呼吸
|月の呼吸
|水の呼吸
||蛇の呼吸
||花の呼吸
|||蟲の呼吸
|雷の呼吸
||音の呼吸
|炎の呼吸
||恋の呼吸
|風の呼吸
||霞の呼吸
||獣の呼吸
|岩の呼吸
『鬼滅の刃』と同じく週刊少年ジャンプで連載していた『ジョジョの奇妙な冒険』に登場する「波紋法」「波紋呼吸法」が設定が似ているとされることがある。
もっとも、呼吸法という考え方は古くからヨガなどで取り入れられており、伝統的なものでもある。そちらから発想を取り入れた可能性ももちろんある。
令和2年11月2日の衆議院の答弁に於いて、菅義偉総理が立憲民主党の江田憲司議員からの質問に答弁する際、冒頭で「全集中の呼吸で答弁させていただく」とまさかの一国の総理が真面目な国会の答弁に使うという事態になった。やり取りはこんな感じであった。
江田憲司「(首相の座に着いて私と答弁をすることになるとは)まさかこんな日が来ようとは。大変失礼ながら、想像もしませんでしたけど、それは一番総理が、ご本人がお思いなんじゃないでしょうか。いかがでしょうか」
菅義偉「江田さんですから、私も『全集中の呼吸』で答弁させていただきます。今こうして私がまさに今この椅子に座ることになるとは夢にも思っていなかったんです。逆だったんじゃないですか」
これ後々思い出して「あーやっちゃったー!」って黒歴史になるやつですね。
この当時、『劇場版 鬼滅の刃 無限列車編』が大ヒット公開中であり、興行収入が記録を塗り替え続けていたことがニュースなどで大きく取り上げられていたため、首相もそれにあやかったものと思われる。
なお、菅総理本人が実際に『鬼滅の刃』を何らかの形で鑑賞したのかは不明。加藤官房長官は会見の場で自ら同作品を見ていることをカミングアウトしているが。
首相の答弁から二日後、立憲民主党の辻元清美議員は首相に対してやはり『鬼滅の刃』のラスボスの言葉から引用して首相の言動にくぎを刺した。
「『私は何も間違えない。全ての決定権は私にある。私の言うことは絶対である。お前に拒否する権利はない。私が正しいと言ったことが正しいのだ』こうならないように、くれぐれもご注意いただきたいと思います」
掲示板
35 ななしのよっしん
2025/01/23(木) 21:47:35 ID: JkYwzMXE+5
鬼滅が流行ってた時、過集中の奴が「俺は常に全集中してるだけなんだ!」って言い訳してたな。というか今もしてる。
36 ななしのよっしん
2025/01/23(木) 21:50:58 ID: 1x8MmQms/V
そう自分を責めるな
前向きでいいじゃないか
37 ななしのよっしん
2025/05/23(金) 04:06:56 ID: I6BlgF8xso
記事中の政治家の話って本当に必要ですか?
技名については各キャラクター項目に纏まっているようなのでそちらへのリンクを貼ることを優先していただけると記事として有用ではないかと思います。
編集者様、ご検討のほどお願い致します。
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最終更新:2025/12/10(水) 00:00
最終更新:2025/12/09(火) 23:00
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