写経とは (シャキョウとは) [単語記事]

写経とは、

１の概要

写経は、概ね、大乗経典である法華経・勝鬘経・維摩経等の在家向けの三部経や極楽浄土往生を願う・無量寿経・観無量寿経・弥勒上生経・弥勒下生経・密教の部類に属する大日経・金剛頂経・理趣経等を文字通り墨書して写す事にある。

古来より写経はその行為に功徳が有るとされ、普段接する写経で有名なのは般若心経・観音経などが一般的に書写される。

寺院仏閣に赴くと写経奉納用の経典（通常は般若心経・観音経）が用意されている。

僧などが修行として行うものと言うイメージが強いが、精神修養や願掛け、故人の供養、自らの罪の反省などのために僧ではない一般の人が行うことも多い。「リラクゼーション効果」や「脳の活性化」などの具体的な効果を求めて、市販の入門用写経キットなどを使用してカジュアルな感覚で行われる例も。

奈良時代には「写経司」という、写経を専門に行う役所まであった。国の鎮護や民の安寧を祈願する事を目的としていたようであり、ある意味では実利を求めた公共政策と言えなくもない。これは東大寺の大仏なども同じである。

古い時代に写筆された経の中には、いわゆる古筆として、宗教的意味からはやや離れ史料的あるいは美術的な価値に主眼を置いて重要視されているものもある。

プログラミングの初心者や、各種言語の初学者などが、言語を覚えるためにひたすらテキストやソースコードを模写（無論、手で打ち込むことが条件）すること。プログラマーにとって写経は上達の一番の近道といわれており、有名なカーネルハッカー（世界で認められたLinuxの技術者のこと）も、かなり上位の上達法に挙げている。