十字キーとは、主にコンピューターゲームのコントローラーや携帯電話などに使われる操作キーである。「十字ボタン」とも呼ばれる。
その字のごとく十字の形をしたキー。主に画面上のカーソルやキャラクターなどを操作するためのインターフェースとして採用される。コントローラーを目視しなくても指の感覚でどの方向に操作しているかが分かる画期的なボタンであり、それまでジョイスティックやダイヤル、レバーなどが主流だった方向操作のキーに大きな革命を呼んだ。
家庭用ゲーム機に初めて十字キーが採用されたのは1982年に発売されたゲーム&ウオッチの「ドンキーコング」。ゲーム&ウオッチ開発を担当した横井軍平氏が発明した。その後のゲーム&ウオッチは主に十字キーを採用したゲームの方が売上が良かったと言われている。任天堂は十字キーの実用新案権を取得し、ファミリーコンピューター、ゲームボーイ、スーパーファミコンと続けざまに十字キーを採用したゲーム機を発売し世界的な大ヒットを収めた。さらにバーチャルボーイはコントローラーの左右に2つの十字キーが搭載されているが、これが後に続くことはなかった。
実用新案権の権利が切れた1994年ごろから他社発売のゲーム機でも十字キーに似たような方向操作キーが採用され始めた。(例としてプレイステーションは「方向操作キー」として上下左右のキーが搭載されているが、内部的には十字キーとほぼ同じ仕組みになっている)そして任天堂は1996年発売のニンテンドウ64から3Dスティックでの方向操作がメインとなり、十字キーは補助操作の役割で使われる事が多くなった。2017年発売のNintendo SwitchではメインのコントローラーとなるJoy-Conでは十字キーが搭載されないことになった。(公式コントローラーのバリエーションの一つであるProコン、携帯モードに特化したNintendo Switch Liteでは搭載されている)一方で携帯ゲーム機ではニンテンドー3DSに至るまで十字キーが採用されメインの操作キーとして使われ続けた。
携帯電話やテレビのリモコンでも十字操作ができるキーが採用されている。十字の真ん中に決定ボタンが追加されている場合が多い。
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最終更新:2024/10/06(日) 11:00
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