及川サトル

及川サトル（1959年4月21日～）とは、かつて地方競馬で活躍していた競馬実況アナウンサーである。耳目社所属時代に南関東4場と金沢競馬、県営新潟競馬で実況を担当し、名物アナウンサーとして知られていたほか、岩手競馬の地上波でのローカル中継でゲスト実況を行っていたこともある。本名は「及川　暁（さとる）」。

概要

岩手県出身。同志社大学卒業後、1983年より弘報館所属アナウンサーとして近畿・東海地区の地方競馬で競馬実況を開始する。その後、1989年に耳目社に移籍。

中央競馬の実況をしているラジオNIKKEIのアナウンサーとはまた趣の異なるアメリカンスタイルの実況は競馬ファンから“サトル節”と称され、大レースで発した多くの台詞とともに地方競馬を代表する実況アナウンサーとして認知されている。

ニコニコでも2007年のジャパンダートダービーの「サークセスブロッケーーン！」など有名な実況が多い。

サトル人気の原点は1991年帝王賞である。

このレースの勝ち馬であるチヤンピオンスターは屈腱炎で2年にも及ぶ長期休養を克服しての勝利だったことから、ゴール前の直線で抜け出したチヤンピオンスターに対して「中を割って赤い帽子、チヤンピオンスターが先頭に立った、お前がチャンピオンだ!!」と絶叫した。

2009年末以降、彼の実況する姿が見えなくなっていたが、所属である耳目社を解雇されていたという（労働審判に持ち込まれ、「2010年３月末で円満退社」の形で決着とのこと）。これにより、南関東競馬や金沢競馬での実況からは離れることとなり、以降は2010年9月に佐賀競馬で単発でのゲスト実況は行ったものの、現在は競馬実況からは退き、競馬漫談家「ぐち　いうぞう」の名でも活動している姿をみることができる。

主な実況

• 「生ファンファーレ、拍手大歓声が夜空（冬の空などアレンジあり）いっぱいに吸い込まれていきました」（GIの時に言う決まりゼリフ）
• 「今をときめく○○」（どこでも言う、いわば「決まりゼリフ」）
• 「場内ドッときております」（これも「決まりゼリフ」）
• 「名牝ロジータの子、カネツフルーヴ」（同じロジータの子のアクイレジアもある。）
• 「ミスターJRA武豊」
• 「名峰、秀峰、白山の名をレース名にいただいた白山大賞典、金沢の名物レース」
• 「ジャストミートであります」（全馬のスタートが綺麗に揃った際の表現）
• 「この実況をお聞きの、大井の、そして地方競馬ファンの皆さん、私は何度でも言いましょう。ホクトベガ、やはりお前は強かった!」（1996年帝王賞 優勝馬ホクトベガ）
• 「ファッ！ション！ショー！」「アイ！オー！ユー！」（1997年マリーンカップ 優勝馬ファッションショー）
• 「ロ～ング・シ～ン・ホ・ニ～」（「ハッハッハ～、ここまで～おいで～」を思わせるような独特のトーンで）（1992年東海桜花賞 優勝馬ロングシンホニー）
• 「アブクマポーロ優勝！！横綱が夜の帝王になりました!」（1998年帝王賞 優勝馬アブクマポーロ）
• 「やっぱり強いぞ！お前は岩手のそして日本の星だ。メイセイオペラ圧勝ゴールイーーーン！」
• 「セクシー、セクシー」（2001年TCK女王盃 セクシーディナーのことをこう呼んだ）
• 「真夏の夜にブリザード圧勝～!」（2001年ジャパンダートダービー優勝馬トーシンブリザード ）
• 「スターーーーーキングマン」（2002年ダービーグランプリ）（2004年川崎記念）
• 「緑の2頭、岩手の馬2頭でもうどうしようもない!」（2002年マイルチャンピオンシップ南部杯 優勝馬トーホウエンペラー　地元岩手の馬がワンツーを決めた）
• 「盛り上がっております。盛り上がっております。ときめきワンダーランドです。」（2002年JBCスプリント）
• 「テンリットル？いえいえガソリン満タンで出走です。」（2002年JBCクラシック）
• 「一気に6番ハタノアドニスこの強さは本物だぁっ!」（2003年東京盃 優勝馬ハタノアドニス）
• 「アドマイヤドン!アドマイヤドンがどんどんどんどんどん伸びる!」（2003年JBCクラシック 優勝馬アドマイヤドン）
• 「アジュディミツオー優勝～！やったやった～、ガッツポ～ズ～！」（2004年東京大賞典 優勝馬アジュディミツオー）
• 「ここ大井競馬場は大いに盛り上がっています」（2006年帝王賞 優勝馬アジュディミツオー）
• 「勝ちたい内田、負けられない武豊!!!」（2006年帝王賞 優勝馬アジュディミツオー）
• 「ここから"二段ロケット"!!」「直線に向けて"二段ロケット"発射!!!」（2006年帝王賞 優勝馬アジュディミツオーが2回逃げ交わした所を形容）
• 「競馬界の渡り職人、内田利雄ジョッキーは4番ヤマノブリザード」（2006年白山大賞典）
• 「カングラッチュレイション!!」（2007年川崎記念 優勝馬ヴァーミリアン 進行を務めた表彰式でクリストフ・ルメールにかけた第一声。これに対するルメールの返答は「ドモアリガトゴザマース！」だった）
• 「内からボンネが来たぞー!ボンネビルレコード!ボンネビルレコード!ボンネビルレコード先頭に変わった!2頭目ブルーコンコルド!サンライズ3番手!ブルっ・・・えっ・・・ボンネビルレコード1着でゴールイン」（2007年帝王賞 優勝馬ボンネビルレコード　ゴールインの瞬間に思わず絶句してしまった。本人曰く「2007年の実況ではもっとも悔しかった」とのこと。）
• 「ヴァーミリアァーーン!ヴァーミリアァーーン!!」（2007年東京大賞典 優勝馬ヴァーミリアン）
• 「3頭ともみんな頑張れ頑張れ!!」（2008年東京大賞典 優勝馬カネヒキリ 最後の直線でカネヒキリ、ヴァーミリアン、サクセスブロッケンが叩き合いになった際に飛び出した発言）
• 「ディスレース!!」（2009年川崎記念 優勝馬カネヒキリ 進行を務めた表彰式で、2年前にも川崎記念を勝っていることについてクリストフ・ルメールにコメントを求めた際、マイクを突きつけながら放った一語）
• 「勝ったのは今野騎手、今野正彦騎手」（2009年東京ダービー 優勝馬サイレントスタメン 金子正彦騎手騎乗の人気薄・サイレントスタメンが圧倒的人気馬を差し切って波乱を演出した際、騎手名を言い間違えるハプニング）
• 「この強さは本物だぁっ!」（2009年勝島王冠 優勝馬セレン 2003年の東京盃でも同じフレーズが出ている）

関連動画

関連コミュニティ

関連項目

• 地方競馬