反米とは (ハンベイとは) [単語記事]

反米とは、アメリカ合衆国やアメリカ人に対する反発する感情、政治思想である。

概要

インディアン虐殺、定期的に戦争をする好戦的なアメリカの体制、戦争犯罪（東京大空襲、広島長崎への原爆投下、ドレスデン空襲、ベトナム戦争での枯葉剤散布）、世界規模でのアメリカ軍展開、キューバ・イラン等の反米国家に対する圧力、国際連合の決議を無視してのイラク戦争、マクドナルドなどのアメリカ企業の世界進出etc アメリカの究極のジャイアニズムから一部の人物から「アメリカ帝国」と揶揄されている。

イスラム圏における反米

なぜイスラム圏が反米が多いか（例外も多いが）というと、やはりイスラエル問題によるところが大きい。イスラエルはアラブ諸国にとっては侵略者であるため、そのイスラエルに与するアメリカは敵という認識になるのである。アメリカにはユダヤ人が多い為、親イスラエル的な路線を行かないと政権を失ったりする可能性があるため、イスラエルに与せざるを得ないといわれている。

ほかにも、欧米文化の流入による伝統的なイスラム社会、慣習、文化の破壊、格差拡大なども拍車をかけている。またこれまで起きてきたイスラム圏での騒動にアメリカが介入してくるのも原因に挙げられる。

日本における反米

第二次世界大戦の印象が強いため今からすれば意外と感じる人も多いが、開国後の日本は基本的に親米的であった。アメリカの日本に対する態度は、他の欧州列強からのそれに比べると温厚な物であり、また日英同盟期とその前後においては、アメリカもまた英国の分家筋と考え、「明確な味方」と考えている記事が当時の新聞にも散見される。年々日米間の貿易額は増加し、所謂不平等条約の撤廃に一番早く成功した国も米国であった。関東大震災時に米国から多くの支援があったことも大きく、国民も概ね親米的であったとされる。

その関係に大きなヒビが入るのは1924年、「排日移民法」の成立である。(この法律自体は日本人のみを対象としたものではないので「排日」は正しくはないのだが、状況的に日本人を主対象としたものである事は間違いない)。その後に世界恐慌、満州事変とマイナス要素が重なり、日米(あと日英)関係は急速に悪化、当然国民も反米に傾いて行き、日中戦争からのアメリカによる対日禁輸政策、そして日米開戦で完全に破綻を迎える。

第二次大戦中は当然敵国なので英語の使用を(国民が自主的に)禁じたり、鬼畜米英などのスローガンを掲げる等官民挙げて反米活動を行っている。有名な話として、野球の用語などは英語であるためすべて剣道を参考に用語が置き換えられたほどである。『ラストゲーム最後の早慶戦』という映画で描かれているので興味があるなら見てみるといい。野球はアメリカ起源なのに野球そのものは禁止しないんですね

戦後はうって変わってアメリカ主導のもと復興と民主化が進められ、米軍が国防の要となったため、反米国ではなくなった。（個人的にアメリカのやり方が気に入らないという人はいても国家としては）現在反米は左翼に多いとされる。それは、大抵の左翼は中国北朝鮮などの共産主義勢力の息がかかっているからである。彼らとしては共産主義革命に邪魔な米軍を追い出したいし、中国としても日本に米軍がいないほうが攻めやすいからである。結果、左翼は反米的になってアメリカと手を切れというわけである。米軍が出て行けば中国は日本との戦争で勝算があるため左翼を支援するわけである。