反語とは修辞法のひとつである。
これだけで説明は十分だろうか?いや、反語という表現の詳細を解説すべきであろう。
「~であろうか、いや~ない。」という言い回しがよく知られているが、必ずしもこの形を取る必要はない。疑問文や否定の形をとり、あえて問いかけや逆の意味を述べることによって話者、筆者の主張を強調する手法である。「いや~ない」という後半の部分は(わざわざ言わなくてもわかる、回りくどくなるという点で)本来は不要であり、蛇足であるのだが、古文漢文の現代語訳等で反語であることを示すためによく用いられている。大体は節題のように後半は括弧つきで書いてあるのだが、インパクトの強いこの言い回しをセットで覚えている方も多いだろう。
例えば「こんなにおいしいものが他にあるのだろうか」と言う文は一見問いかけの文に見えるが、実際には話者はこの問いかけに答えられる者はいないことを知っており、別に「これよりおいしいものを教えてくれ」といっているわけではない。「他にこんなに美味しいものはないだろう、今まで食べたものの中で一番おいしい」という意味であり、普通にとても美味しいと言うよりも強調することができる。
なんだか難しく聞こえるが、要するに「〜ではないだろうか」「〜じゃない?」というように、別に質問の意図は無いのに疑問文にすることによって、この例ならただ「〜だろう」というよりも強調するという効果を期待するものである。
疑問だけでなく、否定の形を取ることもある。「べ、別にあんたのことなんか好きじゃないんだからね!」というのも本来の意図とは逆の意味いう点で反語の一種であると言える(詳細は後述)。
しかしながら、その文だけでは一見して反語かどうかわかりづらいものもあり、文脈や経験、常識による判断が求められる。
反語は古今東西の言語に見られる表現であり、たとえば英語でも"Isn't ...?" (〜じゃない?)や"Who knows?"(誰が知るか)などがある。
上述のとおり、括弧内は原文にはない表現だが、反語であることを示すために参考書等でよく使われる。
自分の思っている内容を強調するために、あえてそれとは反対のことを表現する技法も反語と呼ばれる。ニコニコ動画のタグだと、TAS動画にしばしば見られる「長く苦しい戦いだった…」などが代表的。
皮肉、風刺などを目的とすることが多いが、愛情や賛辞を示す際にも使われる。カップルの間で使われる「あなたのこと、嫌い!」だとか。
下に示したものは、いずれも反語の例として挙げるにこの上ないものばかりである。
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最終更新:2024/04/25(木) 08:00
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