唾液(だえき)とは、口腔に分泌される消化液である。
概要
一般に唾(つば)とも呼ばれる。哺乳類や爬虫類・鳥類・節足動物などが持つ唾液腺から分泌される。
ヒトの場合、水を主成分にアミラーゼなどの酵素が含まれ、デンプンをマルトースに分解する他、口内洗浄などの作用をもたらす。イヌなどの一部の動物は体温調節にも利用している。
唾液のうち、口外に不意に出てしまったものを涎(よだれ)という。
唾液に関する慣用句
- 咳唾成珠
- 四字熟語としては「咳唾成珠」(がいだせいしゅ)、ことわざとしては「咳唾珠を成す」(がいだたまをなす)。「意図せず何気なく発したような言葉でさえ、珠玉のように美しい文句になっている」ような人を称揚する言葉。
- 固唾(をのむ)
- 固唾(かたず)とは緊張している時などに口の中に溜まる唾液のこと。「固唾をのむ」の形で緊張している様を表現する。
- 天に唾する
- 天を見上げて唾を吐きかけると、落ちてきて自分の顔に当たる。「誰かを害しようとして結局自分にそれが返ってくる」ことのたとえ。「天に向かって唾(つばき)を吐く」「天を仰いで唾(つばき)する」など、表現にいくらかバリエーションがある。
以上が本来の意味・用法なのだが、近年は「目上の者に対して無礼な言動をする」の意で使われる場合もある。
- 唾を付ける
- 欲しいものが他の者に取られてしまわないよう、自分が得られるように他者に先んじて何かをしておくこと。
- 唾を引く
- 物欲しさに駆られること。涎を垂らす。垂涎(すいぜん)。
- 生唾を飲む
- 「目の前に現れたものに欲望を刺激されている様子」の表現。生唾(なまつば)とは美味しそうなものや酸っぱいものをなどを見たり想像したりしたときに口の中に自然と溜まってくる唾のことで、それを飲むのは欲しいものを前にしながら飛びつくことができず我慢・自制する様を表す。
- 吐いた唾を飲む
- 前言を翻すこと。
- 眉唾
- 信憑性の低い物事。古くは眉に唾をつければ狐に化かされないと信じられており、これが転じて騙されないように用心すること、さらに真偽を疑うべき物事の意で使われるようになった。
- 虫唾(が走る)
- 虫唾(むしず、虫酸とも書く)とは胃から口に逆流してきた胃液混じりの酸っぱい液体を指す言葉で、古くは腹の中に棲む寄生虫が出す唾液と考えられていたことから「虫」の「唾」と書く。転じて、不快感のたとえ。
反吐(へど)、溜飲(りゅういん)などと意味は大体同じ。
創作における唾液
食欲を露わにしたり、寝ぼけていたり、放心していたりする様を表すために涎を描くことがある。R-18方面では、ディープキスやオーラルセックスの事後描写として描かれる。
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関連項目