回転式拳銃 単語

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回転式拳銃とは、拳銃の形式の一種。

概要

リボルバーとも呼ばれ、拳銃の形式としては自動式(オートマチック)と並び最も一般的なものである。

回転する弾倉(シリンダー)を持ち、そこにけれた複数のに弾を装填する。これを回転させて撃発位置に次々と弾を送ることで連発する機構である。
装弾数はほとんどが5発または6発と、自動式にべると少ない。

連発式のとして古い歴史を持つ機構であり、16世紀には既に存在していた。

現在では各の軍、警察ともに自動式を採用している場合が多いが、今も護身用や狩猟用、趣味用、競技用などで民間で多く使用されている。
また、日本警察は装弾数を重視しないため今も回転式が流である他、アメリカのテキサスレジャーでは現在でもコルトシングル・アクション・アーミーを使用している隊員がいるらしい。

利点

構造が単純

自動式にべて構造が簡単であるため、安価かつ信頼性が高く頑丈である。

ジャムが起こらない

排莢そのものがないため、排莢不良や装填不良は構造的に発生することがない。もし弾が不発であったとしても、もう一度発射操作をすれば次弾を撃てる。

ただし遅発する場合があるため、不発の場合も急ぎ次弾を撃つ必要がなければ射撃姿勢のまま少し待つこと。

口径が同じなら多少弾の融通が利く

自動式でこれをやると動作不良を起こす可性があるが、回転式なら多少の違いは問題なく使える。

強力な弾を扱いやすい

上述した通り頑丈なので、強力なマグナム弾も扱える。

欠点

再装填に時間が掛かる

予備弾倉を用意した自動式拳銃べると、再装填に掛かる時間が長い。特に古いパーカッション式や、SAAのようなソリッドフレーム式ではかなりの時間を要する。

なお、一応スピードローダーというアイテムを使うことで素い装填を行なうことはできる。

自動式に比べ装弾数が少ない

回転式拳銃は5発か6発装填のものがほとんどである。一方、自動式拳銃コルトM1911A1でも7+1発、ベレッタM92Fなら15+1発、FN Five-seveNに至っては拡マガジンなしで20+1発も装填できる。

この弾数の差は大きなデメリットであり、敵前で弾切れを起こしやすく、高い頻度で再装填をしなければならなくなってしまう。「不思議だ、この緊感!」とか言っている場合ではない。

お前述しているが、日本警察は急に銃撃戦になることが少ないため、頑丈さなどを重視し回転式のM360SAKURAを採用した。

発射ガスが漏れる

隙間(シリンダーギャップ)のある構造故に、発射の際にガスが盛大に漏れる。そのガスで汚れやすかったり、場合によっては手に当たってしまったりする他、消音器の効果がほとんどなくなってしまう。

また、古いパーカッション式の場合は漏れたガスが隣の室へ飛び火してしまい、撃発位置にない弾が発射されてしまうこと(チェーンファイア)もあった。

マニュアルセイフティを持たない

構造上、マニュアルセイフティを持たないものがほとんどであるため、その点においては注意が必要である。

シングルアクションとダブルアクション

シングルアクションダブルアクションとは、引き金を引くという動作でいくつの仕事をするか表した区分である。

シングルアクション引き金を引くことで動作するのは撃を落とすことのみで、ダブルアクションは撃を起こすことも同時に行なえる。
そのため、ダブルアクションなら引き金を引くだけで連射できるが、シングルアクションだと1発撃つごとに手動で撃を起こしてやる必要がある。ただしそのぶんダブルアクション引き金が重くなり、引く距離も長くなる。シングルダブル両方で射撃できるモデルでは、しっかりと狙いを定めて打つ際はあえてシングルアクションで撃つ場合も多い。

なお自動式だとブローバックした際にハンマーが起きるが、同じような構造を持たせて常にシングルアクションと同じ引き金の引き心地を実現したウェブリー・フォスベリーなどのモデルもある。

シリンダーへの装填方法の違い

撃ち終えたらシリンダーから排莢し、再装填するのだが、その構造の区分である。

振り出し式

シリンダーが本体側面へ振り出される方式。較的素い排莢・再装填と高い強度を両立できる為、現在多くのリボルバーがこの形式である。

中折れ式

本体がバキンと折れることでシリンダーを露出させる方式。ムスカ大佐エンフィールドリボルバーがこれ。折ったときにバネの力で一気に排莢が行なえるため素い再装填が可だが、フレームが折れるため強度が大きく下がってしまう為、現在はあまり採用されない。

固定式

シリンダーフレームに固定され、フレーム後部のローディンゲートを開けて一発ずつ排莢再装填を行なう、古い形式。コルトSAAはこの形式である。再装填に非常に長い時間を要するが、そのぶん強度が高く、規格外の弾を用いるパイファー・ツェリスカなどはこの形式にせざるを得なかった。

リボルビングライフル

回転式機構を備えたライフルもかつて存在したが、ライフルを構えると引き金を引かない方の手をの前方に添える格好となり、漏れた発射ガスが手に直撃してしまうだけでなく、もしチェーンファイアが起こると左手が吹っ飛ぶ。

そのため、現在では製造されていない。

関連項目

ニコニコ大百科に記事がある回転式拳銃

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