国民的作家 単語

コクミンテキサッカ

1.8千文字の記事

国民的作家こくみんてきさっかとはその民の大勢から支持される作家である。

村上春樹による定義

「国民的作家」とは具体的にどのような種類の作家を意味するのか?

1.民族の精神性を鮮明に反映した第一級の文学作品を残している

村上春樹によれば、ひとことで言えばその作家は、その時代(彼/彼女の生きた時代)における、日本なら日本人という民族の精神性を表現していなくてはならないという。

2.死後25年くらい経過

その作家作品は、少なくとも代表作は、ただ優れているだけではなく、長い時の試練に耐えて生き延びることのできる、強固で深いものであることを明していなくはならないからである。

3.その作家人格や生き方が、広く敬意を払われる

とりたてて人格者である必要はないが、彼らが文学的に貫いた原則や世界観に対しては、多くの人々はおそらく賛同と共感を寄せているはずであり、あるいは強い同意を得られるものではなくはならないという。 重要な点は、彼らがその時代に一個の人間として問題意識を抱き、第一線の芸術家としての社会責任を引き受け、実に人生を歩もうと努めていたかどうか、というところにある。

4.ポピュラー作品をも残している

一番重要なのは彼らが、立古典作品だけではなく、広い層に、とりわけ年若い層に受け入れられる作品を残しているというところにあるという。つまり全小学校中学校教科書に載って、多くの子供達がまるごと暗記してしまえるような、読みやすい作品を残しているということである。

たとえば

つまり日本人教養あるいは感受性の基礎のようなものを形作ってきたわけである。

どのような国家にも、どのような文化にもこのような、ほとんど意識下で機するベーシックな文化領域が存在するはずである。

それらの「国民的作家」の作品少年時代から読んでいくにしたがって、知らず知らずのうちに、その地域における文学文化の共通認識、あるいはアイデンティティー(自己同一性)を形づくっていくことになる。民一人ひとりの心のなかに、ほとんど意識に近いかたちで刷り込まれいくうちに。

それらの作品教師から生徒へと、から子供たちへと、当然のものとして受け継がれていくーーあたかもDNAのようにーー。暗記され、朗読され、読書感想文の対になり、 入学試験の問題になり、成人してからは引用となる。なんども映画化され、いくつものパロディーが作られていくうちに。そして必然的に野心的な若い作家たちの反逆や嘲笑の対となる。

そしてそれらの作品は一つの自立した記号となり、シンボルとなり、メタファーとなる。国旗国家や原初的風景(たとえば富士山)みたいなものと同じ機を果たすようになる。

それは々の文化にとって、良くも悪くも必要不可欠なことなのである。そのような原なしには、そのようなサブリミナル的な刷り込みなしには、々が文化の共通認識を持つことは、ほとんど不可能になってしまうのだからという。 

村上春樹による国民的作家10人

夏目漱石 1867-1916
森鴎外 1862-1922
島崎藤村 1872-1943
志賀直哉 1883-1971
芥川龍之介 1892-1927
谷崎潤一郎 1886-1965
川端康成 1899-1972
太宰治 1909-1948
三島由紀夫 1925-1970

ここには9人しかあげられていない。これは村上があと一人をなかなか思いつけなかったからだという。ここに続くのは村上春樹自身かもしれない。

参考文献

関連コミュニティ・チャンネル

関連リンク

-->

関連項目

この記事を編集する

掲示板

おすすめトレンド

ニコニ広告で宣伝された記事

記事と一緒に動画もおすすめ!
童磨[単語]

提供: melon

もっと見る

急上昇ワード改

最終更新:2026/08/10(月) 13:00

ほめられた記事

最終更新:2026/08/10(月) 13:00

ウォッチリストに追加しました!

すでにウォッチリストに
入っています。

OK

追加に失敗しました。

OK

追加にはログインが必要です。

           

ほめた!

すでにほめています。

すでにほめています。

ほめるを取消しました。

OK

ほめるに失敗しました。

OK

ほめるの取消しに失敗しました。

OK

ほめるにはログインが必要です。

タグ編集にはログインが必要です。

タグ編集には利用規約の同意が必要です。

TOP