地球儀 単語

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チキュウギ

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地球儀ちきゅうぎ)とは、

  1. 地球を球体で再現した模型
  2. スピンアトップ・スピンアトップ・スピンスピンスピン牧野信一の短編小説

本項では両方について触れる。

1の概要

球体としての地球模型であり、世界地図の役割を同時に兼ねている。

地球は球体であるため、面の地図では正確に再現できない距離面積などをほぼ正確に再現できるという利点がある。また地軸の傾きを再現するため、斜めに台に固定され、横に回転させられるようになっている。陸地や溝が浮き彫りになっているタイプのものもある。

一般にも学習教材、インテリアとして広く普及しており、子供の頃に学習と一緒に買ってもらった古い地球儀が部屋押し入れにまだあるという人は多いだろう。

2の概要

シイゼエボオイ・エンドゼエガアル」と。は静かに朗読した。筒の置ランプ横顔く照らした。
スピンアトップ・スピンアトップ・スピンスピンスピン――回れよ独楽よ、回れよ回れ」と彼のは続けた。
「勉強がすんだらこっちへ来ないか、だいぶ暗くなった」と祖が言った。ランプを祖の傍に運んだ。彼は縁側へ出て汽車を走らせていた。
純一や、御部屋へ行って地球玉を持ってきてくれないか」と祖が言った。彼は両手でげて持ってきた。祖を片づけさせて地球儀を膝の前に据えた。祖母も呼ばれてそれを囲んだ。彼は背中に凭りかかって肩越しに球を覗いた。
「どうしてもにはこの世が丸いなどとは思われないが……不思議だなア!」祖いつものとおりそんなことを言いながら二三グルグルと撫で回した。「ええと、どこだったかね、もう分らなくなってしまった、おい、ちょっと探してくれ」
 こう言われると、は得意げな手つきで軽く球を回してすぐにでおさえた。
フェーヤー? フェーヤー……チョッ! 幾度聞いてもだめだ、すぐに忘れる」

――牧野信一「地球儀」(青空文庫exitより引用

牧野信一が1923年に「文藝春秋」に発表した短編小説

のちに幻想的な作で「ギリシャ牧野」と呼ばれた牧野信一だが、本作は初期の私小説路線の作品である。著作権が切れているため、青空文庫でも読むことができるexit

2013年大学入試センター試験にて、国語の第2問(小説)として出題。短いため、抜ではなく全文が掲載された。
上記の引用部分にあらわれている シイゼエボオイ・エンドゼエガアルスピンアトップ・スピンアトップ・スピンスピンスピンフェーヤー? フェーヤー……チョッ!といったそこだけ見れば何かの呪文めいた言い回しに加え、途中で小説の中に登場人物の書いた私小説が挿入されるという構造が多くの受験生混乱させ、試験後に各所で話題となった。→スピンスピン

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