地雷単語

ジライ

5.9千文字の記事
  • twitter
  • facebook
  • はてな
  • LINE

地雷(landmine)とは、

  1. 兵器の一種。地中、または地上に設置・散布し、敵が通過するなどの一定の条件で爆発するもの。
  2. 不利益なものに対する喩(ネットスラング
    1. 一見だが、実際に関わるとダメージを受けてしまった事
    2. Iから生し、ハズレ、損や不利益な傾向がある可性が高い、もしくはそうなる事

本項においては両方を解説する。

英語

英語ではLandmineMine、(ランドマインマイン)どちらも使用される。

Mineだけだと「地雷」「機」「鉱山」「採掘する」「私の」といった広義になるので注意。

ゲームの「Minecraft」「マインスイーパー」などが良い例。

概要

敵の通過が予測される地点に設置しておき、敵が踏むと反応して起爆し、周囲に危を加える。広範囲に埋設して地雷原を構成することで敵の移動や士気を妨できるため、安価費用対効果の高い兵器である。

ワイヤートラップや触針のあるタイプもある。

大きく分けてと対人地雷と対戦車地雷(対車両)用がある。
戦車地雷は人が踏んだ程度の加重では起爆しない(の掛かり具合によっては起爆する)

手榴弾のピンのような安全装置があり、埋設(敷設)までは安全に保管・運搬できるようになっている。

種類

専用設計の地雷でなく、爆弾爆薬などを用いて現地で急造された爆発物はIED即席爆発装置)と呼ばれる。これに決まった形はなく、組み合わせ次第では対戦車地雷を駕する威の物も作れる。

ヘリ弾によって広範囲に散布される小地雷は、短時間で地雷原を構築でき散布後数十分~40分程度で起爆可状態となる。地上にほとんど丸見えになる反面、に見えること自体が大きなプレッシャーを与える。「見えてるならで撃って破壊すればいいじゃないか」と思うかもしれないが、加半径の関係から小の散布地雷をゲームのようにに見える距離射撃で処理するのは危険である[1]

保護色をしているものはむらや落ち葉の積もった地表では発見は困難である。
※後からが生えたり落ち葉によって隠れてしまう場合もある。

「地雷は踏んで足を離したときに爆発するんだろ?」という方もおり実際にそういったシチュエーションが描かれた作品もあるが、中にはそういうのもあるというだけで起爆方式は地雷によって異なる。隊列の途中で爆発や地雷撤去ローラーが通過後に起爆するよう複数のスイッチ動作から爆発する場合もある。

地雷は何物にも染まっておらず文句も言わず忠実に仕事を全うすることから、カンボジア独裁者ポルポトは、少年兵と共に地雷に対して絶大な信用を置いており命によって意図的・作為に大量に埋設させた。現在カンボジア内に大量に残存するものはだいたいこいつのせいであり、全ての元凶

目的・使用法

 なんのために地雷を設置するのかといえば敵を侵入させないためである。つまり地雷原とは沼地や断崖絶壁と同様の役割を果たす通行困難な人工の地形となりうる。

しかし後述のように地雷は撤去をするのが非常に面倒な兵器であるが、それでも軍事行動な程度の(最低限の)除去ならば較的簡単に行えてしまう。したがって、純軍事的にはそれ単独で多少の時間稼ぎ以上の効果を得ることはできないが、「地雷が埋まっている」と知る、実際に味方が吹っ飛ぶだけでも疑心暗鬼になり、一定の心理的効果を強いることはできる。

さらに言えばかが地雷を踏んだ時点で部隊全員が既に地雷原の中に居る可性が高く、その恐怖は計り知れない。逆の視点では地雷を踏んだ爆発音で敵に自軍の存在を察知され敵を呼び寄せる、狙撃爆撃が行われる危険もある。武装ドローンが飛んでくるかもしれないなどリスクしかない。

 軍事的に有効な地雷の使用法は火力との組み合わせである。例えばあえて地雷原に通りを作り進入経路の制限して待ちせする。あるいは敵の侵攻経路を地雷原でふさぎ、地雷除去を試みる敵工兵火力制圧を加えることで地雷単独での時間稼ぎより長時間の拘束を強要することが重要である。また敵工兵が作った地雷原のを敵部隊が通過するところを迫撃砲などで攻撃すると非常に効果的である。

地雷自身はその場から動かないが、適切に管理されれば待ちせ(防御側)において非常に使い勝手の良いといった視点もある。境線などに埋められている場合もある。

長所

戦車地雷と一部の地雷を除けば、基本的に敵歩兵を即死させるものではない。

  • 対人地雷はあえて相手を殺さず、回復不能な重傷を与える。
    • 直立で踏んでも死なない、生殺しになるよう威に調整されているものが多い。
      • 言い換えれば「即死できない」「四肢をズタズタに破壊し長時間地獄の苦痛を味わわせる」「助からないとしても短時間で死ねない」といった残酷な要素を兼ね備える。理由は後述。
    • 死体はその場に放置していけるが、足等を失った状態では良心の呵責から放置することがでない。
      • 「数十キロの負傷者」というオモリ、重量負担を敵に強いる事ができる。
  • 非常に費用対効果が高い。
    • ひとり死亡させれば戦マイナスだが、ひとりに重傷を負わせれば運搬や周辺警・治療など敵軍に2名以上の負担を強いる事ができ、合計で戦マイナス以上減少させる事が可
    • 地雷を踏んだ兵士の泣き、うめき吹き出し飛び散る血液、大きくもぎ取られた四肢やズタズタの断面といった惨状は事であった味方兵士裏に深く焼き付くため、恐怖PTSD、「次はお前がこうなる番だ」といった心理効果もあり、効率的に敵兵の士気低下を狙うことができる。
    • 爆発そのものが「地雷が作動した=何者かが踏んだ」という警報となり、か一人が踏むだけでも部隊の存在が露呈してしまう。(ただし野生動物が踏んで作動する場合もある)
    • 構造が単純で信頼性が高く、安価で大量生産が可
      • 地雷は安いものでは数百円程度。(特殊な地雷や対戦車地雷などを除く)
        • 製造メーカーや細部の材質構造、大量生産・大量購入などで単価はより安くなる場合もある。
        • 軽量ものは個人で大量に持ち運んで埋めることができる。
      • 内部に電子機器が使われていない構造が単純なものがほとんどである。
      • 間であっても休むことなく確実に動作し、対を加する。
      • 操作が簡素で、少々のが掘れれば素人少年兵でも容易に埋設できる。
        • 埋設後、誤動作防止用の安全ピンを抜いて軽く土を戻すだけで設置了してしまう。
      • 地中に埋設されるものは、酸素紫外線される地上よりも劣化しづらい。
  • 即死はできないが、負傷状況や治療の不足によって出血多量や感染症といった二次的な要因で死亡する例もしくなく死ぬまで地獄痛を味わうか、奇跡的に一命を取り留めても四肢を失い元通りの戦闘生活ができなくなるかといった二択となる。

 対戦車地雷は戦車を木っ端微にするほどの威はないが、戦車としての機を喪失させるには十分な威を持つ。軽装甲・非装甲の車両が喰らえば横転やひっくり返り、ズタズタの鉄屑にする事は十分に可。対人地雷原と組み合わせれば走行不能&軽傷で済んでも闊に外には出られず良い的になってしまう。

短所

 地雷はその性質上、終戦後、戦術的な必要がなくなっても残り続けてしまう上、設置するより処理する方に労がかかる(逆に言えば、「処理が困難」なのが地雷の利点である)。そのため、適切に管理せずに埋設された地雷が関係な民間人を巻き込んだり、設置された土地を利用不可能にしたりするため、そして何よりも前述の「生かさず殺さず」の威によって残虐な兵器悪魔兵器)とされ、現在では対人地雷(人が踏んでも起爆しない対戦車地雷は対外)の製造・保有・使用は規制されつつある。

先進国のように地雷除去手段がっていれば除去も(較的)簡単に行える(ローラーや鎖を叩きつけて強制的に起爆する)とはいえ、それは「除去機材を搭載した車両等が通れる・入り込める場所」に限る。森林や複雑な地形に仕掛けられた地雷は発見や撤去が困難金属反応を利用した地雷探知機もあるが、妨用に釘や片を撒いてあったり、金属をほとんど使わない地雷もあるため万ではない。

当たり前だがゲームのようにレーダー上に地中の地雷を表示してくれる便利なアイテムいし数字も出ない。地雷を見落としたり誤作動させてしまうなど処理に失敗すれば四肢を大きく損傷するレベルの重傷を負うため慎重にならざるを得ず、地を這っての地な撤去作業では非常に多くの時間と労がかかる。

 特に途上で問題になるようなケース敷設場所の記録など適切な管理がなされず造作に敷設されどこに埋まっているか分からないといった最大のリスクはもちろん、戦後も作動し続けるといった特性悪性に一役買ってしまっている。埋めた人間がいても大量に埋めれば地雷を埋設した場所を丸暗記するのは困難だし、既に戦闘死亡している場合もある。

その地域での生活基盤を破壊する(戦後の復自立を困難にする)まさにその的で田畑に対し焦土戦術的に用いられたのもややこしくしている。これは途上の内戦では対立勢同士が互いにゲリラ戦的に戦闘を行うことが多々あり、そういう場合ゲリラの拠点=一般の落を破壊してしまうのが一番手っ取りいからである。先進国の正規軍では敷設場所や個数の記録を必ず残す)

こうした兵器としての性質が転じて、「識別が困難な状態で潜し、誤って触れたものに被害を与える」
という性質を持っているものも喩的に『地雷』と呼ぶようになった。(後述)

その他

中散布式の地雷は投下時に故障しないよう、減速用の空気抵抗のため変わった形をしており興味を持った子供玩具と間違えて触れて死傷するといった事故も起きている。
(例)PFM-1 - Wikipediaexit …形状は製品によって多少の差異がある。

定時間後に自爆するよう(自己不活性化装置)設定できるスマート地雷も一応レベル開発はされているが、自爆成功の確率が7割にも満たないといったデメリットがあり、電子機器や電池が必要なことから単価も大きく上がってしまう。

日本における地雷

日本においては1997年に対人地雷禁止条約に調印し翌年に内法を禁止させたため自衛隊が保有する対人地雷を破棄している(対戦車地雷、際地雷、向性散弾は対外)が、この処置が防衛上の戦低下を招くのではないかと危惧するもある。また、対人地雷を多く生産している々が条約に加入していない点も問題となっている。

ネットスラング

どれも、うっかり触れてしまったら、大怪(後悔)をすることを地雷を踏むことに例えている。

  1. 買ってみたらあまりに期待はずれでショックを受けた商品。現在ではゲーム以外に関しても使用される。
    クソゲーオブザイヤー(用語集)を参照。買う前から明らかに期待はずれなのは「見えてる地雷」とも。
  2. PCパーツで、大丈夫と思われた番でもロットによってはまぎれていたりする欠陥品のこと。
  3. オンラインゲームなどで、一緒に行動したくない迷惑プレイヤーのこと。クエスト難易度に対して不相応に装備が弱いorプレイヤースキルが低い、攻略上悪手とされる装備や立ち回りを用いる、そもそも基礎的な知識や技術を身に付けられない・身に付ける気がないなど。
  4. 二次創作カップリングシチュエーション萌え属性などにおいて、ジャンル的には近いがどうしても容認する事ができないもの。特にカップリングにおける逆カプはヒットしやすい。大抵は供給に飢えてジャンルしているために踏んでしまいやすく、トラブルを避けるために注意書きが必須とされる。
  5. カードゲームなどにおいて流行からかけ離れた構築や戦術を行う事。自己満足系のファンデッキは含まず、対処できない相手(地雷を踏んでしまった相手)を一方的に倒し切るだけのパワーを持つものがこう呼ばれる。→メタゲーム
  6. 触れてはいけない話題のこと。個人のコンプレックストラウマも含む。この話題に触れたら、掲示板ではほぼ確実にスレが荒れ、リアルの会話ではいたたまれない空気になる。アニメ漫画では一修羅場や惨劇の引き金になる場合もある。
  7. 存在そのものが地雷のような人物のこと。人付き合いががかり的に不器用過ぎたり、口を開けば失言の。惚れた異性アプローチしようとしたら周りからストーカー一歩手前にしか見えない愛が重いヤンデレ行為をしてしまったり。その人を熟知し、適度な交友距離さえ取っていれば一応な様が地雷に似る為そう呼ばれる。
  8. ブラック企業。一生ニートでもなければ「就職活動」は避けて通れない。誤って踏んでしまうと数十年に渡り労働基準法・人権を総無視で薄給務で使い潰される羽になり、果ては自殺過労死精神崩壊。また洗脳によって「他社もこれが普通なんだ」と誤解して辞める事もできない。特に学生、未就労者は知っておくべき悪な地雷。ただし知識があれば回避や退職も容易。

その他

関連動画

関連項目

脚注

  1. *距離狙撃が可大口径の対物狙撃銃など、地雷やIED即席爆発装置)の安全な破壊用として破壊として納入されたケースもある。
この記事を編集する

掲示板

おすすめトレンド

急上昇ワード改

最終更新:2024/03/29(金) 22:00

ほめられた記事

最終更新:2024/03/29(金) 22:00

ウォッチリストに追加しました!

すでにウォッチリストに
入っています。

OK

追加に失敗しました。

OK

追加にはログインが必要です。

           

ほめた!

すでにほめています。

すでにほめています。

ほめるを取消しました。

OK

ほめるに失敗しました。

OK

ほめるの取消しに失敗しました。

OK

ほめるにはログインが必要です。

タグ編集にはログインが必要です。

タグ編集には利用規約の同意が必要です。

TOP