声優 単語

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セイユウ

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声優(せいゆう)とは、演技をする俳優のことである。「ボイスアクター」とも呼ばれる。

概要

活動範囲は広く、アニメ日本語吹き替えゲーム人形劇着ぐるみショーラジオドラマCDドラマナレーションラジオパーソナリティアナウンスなどにおよぶ。それらにを当てることが仕事内容である。

基本的にはのみの出演となるが、顔出しCMなどに出演している声優も存在する。

演技力だけでなく歌唱力も要されることもある。特にキャラクターソングではキャラクターになりきって歌うことが要される。
最近はアイドル声優と呼ばれる存在もおり、舞台イベントを行うため、容姿も要されるようになってきている。

特にアニメゲームにおいて、キャラクターおよびその担当声優のことをキャラクターボイス(CV)という。

劇団の俳優や、歌手を兼業する声優も多い。

声優名鑑によると、2020年現在男性声優は約600人、女性声優は約900人存在する。

仕事

大まかな仕事は次のようになる。

アニメーション

声優の基本の仕事オーディション戦をかいくぐって役を手に入れる。またはコネを使って手に入れる。

メリットは知名度・ブランド仕事の中では一番アップする。それを活かして他の仕事につなげる。

デメリットはギャラが非常に安い。イベント出演や生ゲームに寄って稼ぐビジネスモデルである。

基本的にアニメに出なくなった声優はたとえ他の仕事生活できてたとしても死んだもの扱いされる。

ゲーム

最近はソーシャルゲームが増えてきた。

昔は売れてない声優はエロゲで稼いでいた。

メリットはとてもギャラがいい。知名度アップは作品にもよるがまあまあ。

デメリットは収録がめっちゃ大変。

ナレーション

企業ナレーション。さまざまなクライアントから仕事を得る。

メリットはギャラがいい。テレビナレーションは人によっては年収億単位に行く人もいる。ほかにも企業ナレーションは安定した収入になる。

デメリットは知名度はまったくあがらない。人気企業CMに使われるのは基本すでに売れた人である。

吹き替え

吹き替え班と呼ばれるアニメとは違う班で動いている。一回軌に乗れば安定して仕事を得られると言うメリットはある。

ただし知名度は有名作にでていてもほぼ上がらない。あくまで俳優の裏方の扱いである。

バラエティ

ラジオニコニコ生放送などのネット番組など多岐にわたる。

メリットは自分のパーソナリティを知ってもらうことで自分のブランドアップに繋がる。

ギャラはそんなに高くはない。

なお、某バラエティ番組の特番では、ある一定の条件を満たした出演者が声優活動をすることとなる。

声優志望者

毎年3万人声優志望者が現れ、その総数は30万人というわれる。これは警察官28万人)や自衛官(24万人)の数より多い。

詳細は「声優志望者」を参照。

歴史

歴史的には、日本映画会社がTV局を敵視して、映画提供しなくなったために、米国TVドラマを買ってきて放映するようになって「アテレコ」という仕事と「声優」という職業が生じたのが始まり。当時は効果音も含めて生で演じていた。1980年代まではアテレコアフレコは、舞台俳優の余技もしくはアルバイトであり、故にテレビ明期から活躍してきた多くのベテラン役者は「声優である以前に俳優」「声優は役者演技の一種」と唱えており、中には山田康雄納谷悟朗のように「声優」と呼ばれることを毛嫌いする役者もいた。
一方で一部のベテランの中には声優は専門的な職業と考えている人物もおり、神谷明は所属劇団の先輩であった山田と納とは正反対に「"声優ではなく俳優"と言ったところで、実際に自らの生計を立てたのは仕事ではないか」としている。池田昌子は、あるTVドラマプロデューサーに「吹き替えなんて裏街道じゃないか。女優だったら表街道歩け」という声優業を蔑視する発言をされを立て、「裏街道で結構じゃない」と反論している。若山弦蔵は放送劇団出身である故に舞台の経験がなく、「吹き替え業が始まってから、劇団で活動していた俳優の多くが兼任して仕事をやっていたことが立たしかった」と声優専業者と劇団俳優との違いを交えながら語っている。若本規夫舞台の経験はあるものの、「それらの経験は声優業において役に立つこともなければ上達することもなかった」と皮を述べ「声優は役者と別物」「声優はアーティストである」と捉えている。
このように職業としての声優への価値観は分かれやすいが、池田の場合、声優業に専念する意向を固めつつも、自身と同世代の声優と同様に役者としての基礎が固まっていなければ意味がないとしている。榎本の場合、役者志望で声優業界に入った経緯から、役者としての高いプライドと声優の専門性を重要視する考えを併せ持っているが、それ故にある著名人の声優のスキルアップを疑問視するツイートに対して反論のツイートをしてしまったこともある。

声優ブーム

第1次声優ブームは、アランドロン野沢那智クリント・イーストウッド山田康雄トニーカーチスは広川太一郎といった具合に、TV局が俳優吹き替え声優を固定したことで、を当てる側にも人気が出たことから始まった。

第2次声優ブームは、1977年宇宙戦艦ヤマトリババルヒットから始まるアニメブームと直結した。古代進:富山敬ルパン三世:山田康雄ひびき:神谷明など、ヒーロー役を演じる声優たちに人気が集まった。古谷徹アムロ・レイ)、古川登志夫諸星あたる)らが、バンドスラップスティック」を結成したり、水島裕レコードデビューしたり、潘恵子ララァ・スン、アンネット)、戸田恵子マチルダ・アジャン、カララ・アジバ)や小山茉美ミンキーモモ)が出演したアニメテーマソングを歌ったりし、声優の音楽活動が立ち始めた。特に潘恵子オリジナルアルバムを4枚出しているため元祖アイドル声優と言われる。

ただしこのころまでは、アニメキャラクターと演じる声優の年齢・容姿がかけ離れているのが一般的であり、一部の熱心なファンを除けば、まだアイドル的なブームとは言えなかった。

1990年代になると、桜井智などアイドル出身、もしくはアイドル的容姿を備えた声優が登場し、椎名へきる武道館ライブを行うなど、アイドル声優や声優アーチストの時代が幕をあけ、人気の中心も若手の女性に移っていった。

2000年代後半になって、水樹奈々平野綾田村ゆかり堀江由衣茅原実里坂本真綾戸松遥など、声優業と音楽活動を並行して行うアイドル声優が数多く活躍する時代になり、雑誌モデルVシネマ女優から転身する者など、多な人材が入り乱れるようになった。朴璐美のような舞台俳優兼業の声優は、現在ではしくなりつつある。

2008年水樹奈々新宿コマ劇場イベントを行った際に、しい声優仲間に出演を呼びかけた。その際の反応の多くが「舞台なんてできない」「私がコマに立つなんておこがましい」であったという。このことが時代の変遷を徴している。もっとも、実際に若手声優たちがコマで演じた舞台は、とても素人が本業の合間に作ったとは思えない完成度と自由奔放なアドリブで観客を楽しませた。今でも声優の本質役者であることを明した出来事だったともいえる。

モーニング娘。を最後に'70〜'80年代アイドル歌手TVの中でほぼ絶滅した現在において、アイドル声優は、音楽的にもマーケット的にも、それに代わる存在となりつつある。SME系のアニプレックスミュージックレインフジサンケイ系のポニーキャニオンが「かんなぎ」や「けいおん!」のCDスマッシュヒットを飛ばしたことも、声優のアイドル歌手化を表す動きのひとつである。

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