外郎売とは、歌舞伎十八番の一つ。また、劇中に出てくる外郎売の長科白を指す。
歌舞伎十八番として演じられていたがしばらく演じられなかった。大正時代と戦前にそれぞれ別の脚本家によって復活したものの、長科白である「言い立て」がなかった。それを海老蔵時代の十二世市川団十郎が復活させ、現在の形となった。
これに出てくる「外郎」は、小田原の外郎家で作られている薬のことであり、苦い薬の口直しとして同家で出されたものが、お菓子の「ういろう」であると言われている(諸説あり)。ただし、薬の外郎は(今もなお)対面販売でしか発売しておらず、歌舞伎のような行商は行っていない。
「言い立て」を要約すると、
うちの主人の店は由緒正しい店! 透頂香こと外郎薬は最近類似品が多いけどうちが本家本元だよ! おっと、知らない人のために説明しておこう。この薬は優れた胃腸薬で、おまけに飲むと物凄く滑舌がよくなるんだ、こんなふうに!(~実演~)いかがですか? ぜひお買い上げを!
といったもの。この実演部分には多種多様な早口言葉がバランスよく含まれており、滑舌練習の題材として扱いやすい。北原白秋の書いた『五十音(通称・あめんぼの歌)』と並び、アナウンサーや俳優・声優などの発声練習に古くから広く用いられている。
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最終更新:2025/03/28(金) 08:00
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