大村秀章とは (オオムラヒデアキとは) [単語記事]

大村秀章とは、日本の政治家である（1960〜）。2023年現在は政党には所属していないが、かつては自民党に所属していたり、日本維新の会の顧問をしていたこともある。

概要

2023年 2月現在は愛知県知事である。愛知県出身。愛知県立西尾高等学校、東京大学法学部卒。

農水官僚から衆議院議員に転身し、内閣府副大臣等を歴任。2011年からは愛知県知事を務めている。四選し、得票率も歴代でもかなり高い方にある。

政策・主張

リニア開通に伴うそれに見合った街づくり。
ジブリパークの推進。
中京都構想には賛成のようで、河村たかし氏との連携を図っている。
地方の外国人参政権にはどちらかと言えば賛成。
憲法改正には賛成。
日本はこれから平和・文化国家になっていくべきである。
みずからをゆるキャラ化。愛知県が忍者と関わりが深くかつて忍者の里であったことから自ら忍者に扮しデフォルメしたキャラ「ひでっち」を使用。

・・・と、保守とも革新とも割り切れないユニークな人物である。

あいちトリエンナーレ

愛知県の観光政策の一環として、芸術展である「あいちトリエンナーレ」が2010年から開催されている（2010年の知事は大村知事ではないため、開催決定者と言うわけではない）。ちなみに「トリエンナーレ」はイタリアが発祥で、愛知県以外でも世界各国、日本各地で行われている。

だが、2019年 8月から開催された第4回である「あいちトリエンナーレ 2019」の内容のうち、「表現の不自由展・その後」という一部について「内容が不快である」「政治的に偏っていてプロパガンダ的だ」などとして批判や非難が殺到し、さらには同年に起きた「京都アニメーション放火事件」などを引き合いに出して放火テロをほのめかすような脅迫までが相次いでしまった。この脅迫に対して、大村氏を含む「あいちトリエンナーレ 2019」の実行委員会は安全上の理由から「表現の不自由展・その後」の公開中止を決定した。

しかしその後も、展示が適当でなかったとする名古屋市長の河村たかし氏や大阪の吉村知事に対し「公権力が市民の思想信条に関与することは許されない。表現の自由は戦後民主主義の根幹である。」として反論した。こうして、中京都構想などで連携すべき河村氏とは軋轢が生じてしまった。

さらには「脅迫に屈して中止するとは言語道断」という、全く反対の方向からの批判の声まで挙がるという混乱した状況となった^[1]。

9月に入ると、文化庁が「あいちトリエンナーレ」に交付することを認めていた補助金について、「安全に開催することが出来ない可能性を報告しなかった」という「手続きの不備」を理由として、一転して交付しないことを決めたと報道された。こちらについても賛否両論の議論が巻き起こり、愛知県知事の大村氏もこの不交付の決定を不服として、文化庁と争う姿勢を示した。

9月30日には、「あいちトリエンナーレ 2019」自体の実行委員会と「表現の不自由展・その後」の実行委員会の間で、「表現の不自由展・その後」の再開が合意された^[2]。10月8日の午後から再開された^[3]。

以上の騒動の更なる詳細については「表現の不自由展・その後」の記事を参照されたい。

ちなみにこの騒動に際して、大村知事など多数の「あいちトリエンナーレ 2019」参加者がセレモニーで「あいちトリエンナーレ 2019」のロゴマークを模したハンドサインを取っている写真が存在し、大村知事はTwitterにその写真をアップロードしていた。しかしこのハンドサインについて「チョッパリピースという、日本を貶めるための朝鮮人のハンドサインだ」というデマがネットで拡散された。これを受けて、大村知事は最終的にこの写真をTwitterから削除することとなった。このハンドサインの詳細については「チョッパリピース」の記事を参照されたい。

その後2020年には、美容外科クリニックグループ「高須クリニック」の院長として知られる高須克弥氏が、この件で大村知事を非難してリコール（解職請求）することを目指す政治団体を発足させ愛知県の有権者の署名を募るという出来事もあった。だが結局この署名運動は、必要な署名数約86万6500人分に届かずに失敗し、さらには大量の偽造署名が発覚してその政治団体の中から逮捕者までが出るという散々な結果に終わった。この署名活動に関する詳細は、その政治団体「お辞め下さい大村秀章愛知県知事　愛知100万人リコールの会」の記事を参照されたい。