大河ドラマ 単語

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大河ドラマとは、NHKで放送されている時代劇ドラマシリーズの呼称である。

2024年放送の作品は『光る君へ』(演:吉高由里子

制作決定済みの作品は、
2025年放送予定の『べらぼう 重栄』(演:横浜流星
2026年放送予定の『豊臣兄弟!』(演:仲野太賀

である。

概要

日本の歴史上の人物(一部架の人物も)を軸に、各作品の主人公が生きた時代や、その周囲の人々のドラマを描く長編ドラマ
毎年1月12月(一部11月)まで、ほぼ1年間に渡って放映される、名前の通りの大河作品である。
単に「大河」とだけ呼ぶこともある。

NHKの潤沢な制作費の下、非常にな出演い、過去日本が大規模な美術などで再現されるのが特徴。近年では松山ケンイチ岡田准一など、注度の高い俳優演に据えられるが、そのも、他のドラマでは役をれるようなな出演が固める。
好みの問題や出来不出来はあるものの、放映開始から現在に至るまで高い人気を得続けており、日本で最も人気のあるテレビドラマと言ってもよいかもしれない。渡辺謙堺雅人など、大河ドラマ出演をきっかけに大きく知名度を上げた俳優も多い。

ちなみに「大河ドラマ」の名称で呼ばれるようになったのは1970年代後半からである。それ以前は「大時代劇」または「大歴史ドラマ」と呼ばれていた。

現在の放送形式は、NHK総合テレビジョンにて、毎週日曜20:0020:45に放送し、土曜13:0513:50再放送するという形をとっている。
またNHKBSプレミアムでは、本放送に先立って毎週日曜18:0018:45に、NHKBS4Kでは、BSプレミアムと同時刻の日曜18時台に加え、毎週日曜12:1513:00に放送される。2023年12月からはBSプレミアムNHKBS1に統合されて、BS101のNHKBSとしてリニューアルされることに伴い、NHKBS毎週日曜18:0018:45に放送予定(地上波先行放送は継続)。

なお本項では、1984年より86年までの3年間、NHK新大時代劇として放映された「宮本武蔵」「真田太平記」「武蔵坊弁慶」と、2009年より11年までの3年間、NHKスペシャルドラマとして放映された「坂の上の雲」も大河ドラマに準じるものとして扱う。

歴代作品

歴代大河ドラマの一覧(wikipedia)exitを参照。

制作が決まっているのみのものまで含めると、2025年度放映予定の『べらぼう 重栄』で64作品を迎える。

なお、これだけの長期に渡って製作されている人気シリーズであるが、70年代中ごろまでは、NHKにおいてさえもビデオテープが非常に重であった故に、作品の保存よりテープの節約が優先して行われたため、どんどん上書きされていた。その結果、残念ながら、マスターテープ自体が失われている作品がどである。

全話が現存している最古の作品は、第14作『と』で、こちらはDVDでも発売されている。それ以前の作品は、総集編第1話を中心に、数話分の映像しか残っていない。第9作『の坂』に至っては、NHKには一切テープが残っておらず、当時非常に高価だった庭用ビデオデッキで録画されていたものが幸運にも寄贈された映像が残っているのみ。そしてこの映像劣化しい有様である。また、第15作『神』も同様に一部しか残っていない状態である。
ビデオテープ経年劣化を起こす期間を考えると、将来的にも、これらの作品の映像が発見される可性は皆無に近い。しかしまだまだNHKは、民間で録画されたものが保存されている可性を諦めてはおらず、寄贈を募っている。もし、の古いビデオテープにやけに古い時代劇が録画されていたりしたら、NHKに連絡してみるとよいかもしれない。

ただし、第13作『元太平記』については、江守徹が「うちで全部録画してある」と話しており、実際その一部がNHKに寄贈されて放送されたこともある。もしかしたら、全編が現存している最古の作品はこちらかもしれない。ただ、以降それ以外の部分が開される様子はないままであるため、やはりほとんど保存されていなかった可性、あるいはNHKに寄贈されないままである可性があるが、偽は不明である。

大百科に記事のある作品

NHK新大時代劇と「坂の上の雲」は※で表記(以下同様)。

大河ドラマの歴代主人公

第1作『の生涯』から第63作『光る君へ』まで、
これまで大河ドラマの主人公となった人物を年がい順にまとめると以下の通りである。
が付いているのは、旧暦西暦で生年が異なる場合であり、この表では西暦に準拠している。また、生年に諸説ある人物は、その人物が主人公の作品の設定年齢を採用した。

なお、同じタイトルが複数回登場している通り、大河ドラマの主人公は必ずしも1人のみではない。
例えば夫婦2人、子2代・3代といった形で主人公を担っている場合もある。

2回以上、大河ドラマの主人公に選ばれた歴史上の人物は、大石内蔵助、豊臣秀吉源義経坂本龍馬平清盛織田信長徳川家康西郷隆盛の8人。役になった作品数は、徳川家康大石内蔵助が3回(忠臣蔵の大河ドラマの中では「元太平記」のみ柳沢吉保主人公)、それ以外は2回である。

また、主人公脇役を問わず大河ドラマの登場作が多い歴史上の人物は、総合1位徳川家康の23作(「毛利元就」以外の全ての戦国時代の作品に登場)。家康は「独眼竜政宗」「武田信玄」「春日局」と3年連続大河ドラマに登場した一の人物でもある。戦国時代限定では、同率2位豊臣秀吉前田利家の18作、同率4位が織田信長高台院秀吉の正室・ねね)の17作、同率6位が石田三成淀殿の16作となり、他にも10作以上登場した人物は明智光秀柴田勝家お市の方浅井長政徳川秀忠森蘭丸など、いずれも三英傑に関わった面々が顔を並べる。

幕末を題材にした大河ドラマでは、1位西郷隆盛の13作(「の生涯」以外の幕末作品に全て登場)、2位木戸孝允桂小五郎)の11作、3位が坂本龍馬の10作となっている。4位以下は、大久保利通徳川慶喜の9作、勝海舟楢崎龍の7作と続く。

一方、架の人物が大河ドラマの主人公である作品は、「三姉妹」(旗本の・むら)「獅子の時代」(会津士・平沼次)「山河燃ゆ」(日系アメリカ2世羽賢治)「琉球」(琉球の民・啓泰)「いのち」(女医・高原未希)の5作である。

また、歴代主人公で最も若くして亡くなったのは、衣の戦いで自害した源義経(31歳)。病死した人物に限定すると北条時宗(34歳)である。逆に最も長生きしたのは真田信之(93歳)、NHK新大時代劇と「坂の上の雲」を除く狭義の意味での大河ドラマに限ると、金栗四三(92歳)が最も長命である。生年のいずれかが判明していない人物を除くと、享年均で58.75歳である(なお、明治5年までは旧暦が使われていたため、全て数え年で計算した)。

その死因は、40人が病死である。北条時宗や正子規など折した例外も一部あるが、較的長命だった人物はたいてい病気や老衰で亡くなっている(源頼朝事故死の可性も高いが、ここでは病死とする)。続いて、戦死者が9名おり(平将門源義経武蔵坊弁慶藤原泰衡斎藤道三山本勘助織田信長真田幸村西郷隆盛)、「炎立つ」の泰衡を除いていずれも戦いで壮絶な最期を遂げている。続いて暗殺が5名で(原田甲斐井伊直弼坂本龍馬大村益次郎大久保利通)、伊達騒動で殺された甲斐を除けば全て幕末なのが特徴である。続いて刑死が3名(藤原経清、大石内蔵助、近藤勇)、死因が全く不明なのは呂宋助左衛門のみである。
信長西郷、そして内蔵助はいずれも自害しているが、死ぬまでの経緯が全く異なるため、それぞれ戦死・刑死のに入れた。なお、自らの意志で命を絶ったのは、「山河燃ゆ」の主人公羽賢治ただ一人である。

ちなみに、大河ドラマは基本的に主人公の生涯を描くため、その死で締めくくることが多いが、勝海舟、「元太平記」の柳沢吉保、「江〜姫たちの戦国〜」の江など主人公が健在のうちにドラマが終わる例外もいくつか存在する。

大百科に記事のある大河ドラマの主人公を演じた人物

括弧内は、左欄がドラマ名、右欄が役名。作品名が主人公と同じ場合はと表記。

大河ドラマで複数の作品で主人公を演じた俳優は、1位石坂浩二と地と、元太平記草燃える)と西田敏行翔ぶが如く、八代将吉宗葵徳川三代)、2位緒形拳(太記、の群像)、幹二朗(樅ノ木は残った、国盗り物語)、松本幸四郎黄金の日日、山河燃ゆ)、三田佳子(いのち、花の乱)、渡辺謙独眼竜政宗、炎立つ)、本木徳川慶喜坂の上の雲)と日本を代表する俳優達がっている。

一方、自らの演作以外の大河ドラマに出演したことのない俳優は、長谷川一夫、4代尾上香取慎吾妻夫木聡福山雅治上野樹里柴咲コウ鈴木亮平と最近の作品に出演した人物が大多数である。そのため、故人である長谷川一夫を除けば、今後の作品に出演する可性も充分あり得る。

その他にも、北大路欣也高橋英樹坂慶子、津川雅彦江守徹松平健らの大御所や、石田太郎磯部勉大塚周夫津嘉山正種中田譲治森田順平など洋画吹き替えを中心に声優としても活躍する俳優が、大河ドラマの常連として活躍してる。

また、50年近くにわたって大河ドラマの殺陣武術導を担当した邦史朗は、モブ役としても数多くの作品にカメオ出演している。特に「がゆく」「神」「翔ぶが如く」の3作品では、いずれも坂本龍馬を暗殺する刺客役を務めた。

大河ドラマで同役を複数演じた俳優

戦国時代幕末の人物は大河ドラマに登場する回数も多く、その中には同じ俳優が別の大河ドラマで同じ役を演じるケースもよく見られる。特に、かつて大河ドラマで主人公を演じた俳優が、後に同役を脇役として再出演する場合などは、ニュースになるほど話題となる。また、1作と2作ではキャラクターの造形・性格が異なる場合も多い。緒形拳豊臣秀吉や、津川雅彦徳川家康などがその代表例である。

太字は演作、は1話限定のゲスト出演、子役としての出演。

俳優 配役 出演作
緒形拳 豊臣秀吉 / 黄金の日日
高橋幸治 織田信長 記 / 黄金の日日
江守徹 山縣有朋 三姉妹 / 坂の上の雲
寺尾聰 徳川家康 国盗り物語 / 軍師官兵衛
中村富十郎 西郷隆盛 勝海舟 / 獅子の時代
松本幸四郎 呂宋助左衛門 黄金の日日/ 真田丸
藤岡弘、 織田信長 おんな太記 / 春日
神山 本多正信 おんな太記 / 葵徳川三代
勝野洋 徳川秀忠 徳川家康 / 独眼竜政宗
若林 真田幸村 徳川家康 / 独眼竜政宗
中村 徳川秀忠 真田太平記 / 功名が辻
津川雅彦 徳川家康 独眼竜政宗 /葵徳川三代
石田太郎 大久保忠隣 春日局 / 葵徳川三代
大蔵卿局 春日局 / 葵徳川三代
仲村トオル 豊臣秀吉 信長 KING OF ZIPANGU / 琉球
田中健 佐久間信盛 信長 KING OF ZIPANGU / 利家とまつ
寺田農 浅井久政 信長 KING OF ZIPANGU / 江〜姫たちの戦国〜
高杉 加藤清正 琉球 /秀吉
竹中直人 豊臣秀吉 秀吉 / 軍師官兵衛
段田安則 滝川一益 秀吉/ 真田丸
小栗旬 石田三成 秀吉/ 天地人
唐沢寿明 前田利家 利家とまつ/ 功名が辻
山本耕史 土方歳三 新選組! / あさが来た連続テレビ小説
神木隆之介 源義経 義経 /平清盛
川野太郎 榊原康政 功名が辻 / 天地人
伊吹 北条氏政 天地人 / 軍師官兵衛
北大路欣也 徳川家康 江〜姫たちの戦国〜 / 青天を衝け
オジエル・ノザキ ルイス・フロイス 江〜姫たちの戦国〜 / 軍師官兵衛
浅利陽介 小早川秀秋 軍師官兵衛 / 真田丸
ディーン・フジオカ 五代友厚 あさが来た連続テレビ小説) / 青天を衝け
元基 福島正則 真田丸 / どうする家康
浜野謙太 伊藤博文 西郷どん / いだてん

この他にも、大河ドラマに出演した俳優が、後年になって以前の役の兄弟を演じるケースもしばしば見られる。
中でも、津川雅彦西田敏行中村は徳の人物をこれまで3人も演じている。

俳優 配役(出演作)
中村勘三郎 大石税【子】(元太平記)→大石内蔵助【】(元禄繚乱
今井【子】(黄金の日日)→今井宗久】(利家とまつ
藤岡弘、 織田信長【子】(おんな太記、春日局)→織田信秀】(どうする家康
夏目 お市】(おんな太記)→淀君【子】(徳川家康
見潤 羽柴秀勝】(おんな太記)→織田信忠】(春日局)
草刈正雄 真田幸村【子】(真田太平記)→真田昌幸】(真田丸
高橋英樹 島津久光】(翔ぶが如く)→島津斉彬】(篤姫
西田敏行 徳川秀忠【子】(葵徳川三代)→徳川家康】(功名が辻
西郷隆盛】(翔ぶが如く)→西郷次郎【子】(西郷どん
品川 北条氏綱】(風林火山)→北条幻庵】(おんな城主 直虎
岩田 竹千代(少年時代徳川家康)【】(麒麟がくる
(少年時代結城秀康)【子】(どうする家康
仲野太賀 豊臣秀頼【甥】(江〜姫たちの戦国〜)→豊臣秀長叔父】(豊臣兄弟!

また、大河ドラマのある作品に出演した俳優が、同作品で一人二役として以前の役の兄弟を演じるケースもしばしば見られる。

俳優 配役 同出演作
加藤清史郎 直江兼続(少年期)【】→(少年期直江明)【子】 天地人
森山未來 古今亭志ん生(青年期)【
美濃部清(金原亭馬生)【長男】、美濃部強次(古今亭志ん朝)【次男】
いだてん
北川景子 お市】→茶々【子】 どうする家康

大河ドラマの時代設定

少数を除くと、に4つの時代に区分できる。

基本的に、知名度が高い戦国安土桃山時代江戸時代、そして幕末期が多い。
それより過去の時代については、室町時代以前を描いた作品は今のところ9作品のみで、最も古いのは、平将門主人公だった『と』。奈良時代以前を描いた作品は今のところない。
幕末期以降の時代については、4作品のみが明治時代舞台としている。また、90年代以降は制作されていないが、昭和期を舞台にした作品も2作品のみ存在する。

※1・・・作中で描かれる応仁の乱戦国時代の始まりとされるが、他の作品と年代が大きく離れているうえ、登場人物も全く異なるため除外。
※2・・・忠臣蔵とほぼ同じ時代・登場人物だが、忠臣蔵が題材ではなく、大石内蔵助などの穂側の人物がほとんど登場しないため除外。

大河ドラマの名言・迷言・流行語

括弧内の説明は、上と同じ。【】は右欄の役を演じた俳優

ニコニコ動画における大河ドラマ

本編はないが、オープニングムービーテーマ曲集などの動画投稿されている。
歌ってみた」や「演奏してみた」の題材としても人気がある。
また、歴史を題材にしたMAD製作する際などに「大河ドラマ」などと形容されることもある。

最近では大河ドラマのオープニング曲をアニメゲーム映像に合わせた大河OP×アニメMADシリーズ人気を博している。

また、ごく稀に「とらドラ!」のヒロイン逢坂大河の生き様を描いたMADが大河ドラマと呼称される場合もある。

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