天下繚乱RPGとは (テンカリョウランアールピージーとは) [単語記事]

天下繚乱RPGとは、超時空時代劇である。

概要

天下繚乱RPGは2010年にジャイブより発売されたTRPGのタイトルである。
著者は小太刀右京、協力はFEAR。スタッフの中にはトロステ出演者の三輪清宗やデモンベインの鋼屋ジンの名前も見える。

基本システムはSRSを採用。そのため売りの一つとして当時ＳＲＳの代表作である「アルシャードガイア」との互換性を売りにしていた。
その為、帯には｢｢アルシャード｣を持っている奴は全員買うべき｣と書かれている。

ゲームの基本は時代劇である。
それも、ありとあらゆるタイプの時代劇を再現出来る事を目指している。

試しに表紙を見てみよう。
中央に据えられた素浪人をはじめとして、無双っぽい武士、西部劇から来たガンマン、新撰組、ホロ、ライオン丸などなど……
裏表紙を見れば更に黄門様に巫女さんにガトリング……カイザー自重しろ。

中の記述を紐解けば更にこまごまとしたネタが仕込まれており、まさになんでもアリである……
……例えば、名前の決定表の中に｢真｣｢伊織｣｢律子｣といったアイマスキャラの名前が紛れ込んでいたり、織田信長がデミウルゴスだったり、神社が歩いたり……

サプリメントでも相変わらずであり、時をかけちゃう高校生、大天狗の孫、ダイオージャ、ヒテンミツルギスタイルな剣士などがあつらえられており、挙げ句サイボーグ、ＳＤ武者頑〇無もできるようになってしまった。……時代劇ってなんだろう？

リプレイに関しても一番最初のシリーズから天海もとい明智光秀の妻である熙子が今も生きていて巨大ロボに乗るわ、芹沢鴨が天狗となって襲い掛かってくるわ、シャーロック・ホームズが宿敵モリアーティと因縁の対決をするわとやりたい放題。字面だけ見たら「これ時代劇？」だが中身を見るとしっかりとしたシリアスで読み応えたっぷりの出来になってるあたりさすがである。

サプリメントの時空破断以降は基本ステージ以外のEX ステージでも遊べるようになった。公式でも他の時代から現代学園モノまでいろいろ揃っているが、特に時代劇らしきなにか(要はスペースオペラ)を遊べる宇宙英傑伝ステージは設定や限定取得クラスなどあらゆる要素が突っ込みどころ満載である。気になる人は現在2巻まで発売されているリプレイ本の天下繚乱ギャラクシーを読んでみよう。如何に頭が悪いステージだかわかる(褒め言葉

小太刀のデビュー作である異界戦記カオスフレアを考えれば、これくらいは当然かなぁ？

現在の入手方法について

　以前では電子書籍もあり、入手性に関しては問題なかったが、版元であるジャイブが他出版社に吸収された影響なのか、電子書籍での取り扱いもなくなり、絶版扱いとなってしまった書籍を集めるしかない状況である。また公式ページも消滅してしまったため、シートのPDFやエラッタ・FAQなども確認できないため、新規で遊ぶには厳しい状況となっている。また、サプリメント以外にも公式同人誌やゲーマーズ・フィールド誌にて新たなクラス・データを大量に公開していたため、データをすべてにまとめようとすると膨大な金額と労力が必要となる。

　互換性についてもアルシャードガイアがアルシャードセイヴァーにアップデートされたため、売りにしていた互換性についても無きに等しい状態である。（最もアルシャードセイヴァー自体も現在展開がほぼストップしている状態であるが・・・）

そして２０２１年

待望の新バージョンが新紀元社より2021年 5月29日に発売。サポートはロール＆ロール誌上で行われる。
タイトルは「天下繚乱」。旧版から「ＲＰＧ」が削除されたので間違わないように。

旧版からの変更点として

ムーブアクションの追加。追加移動、離脱に関してはメジャーアクションを使用。
クリティカルとファンブルの価値の上昇。通常の振り直し特技の対象に出来ず、攻撃でのクリティカルではダメージ上昇に加えて防御修正の無視、ファンブルは専用の表をロールする。なお、防御側でファンブルした場合は攻撃側の命中判定がクリティカルしたものとして扱われる。
攻撃力が物理攻撃力と異能攻撃力の二つに分類され、武器などの攻撃は物理攻撃力、魔術など特技によってダメージが定義されているものに関しては異能攻撃力を加える形式になった。
アクセサリが２つまで装備できるようになった。手裏剣などの投擲武器は装備部位がアクセサリとなり、投擲しても失われることがなくなった。
属性の再定義。レーザー等が〈炎〉属性と統合され〈熱〉属性に。その為〈光〉属性は純粋に神聖なるものとして扱われ、鏡面装甲で仏罰を弾くことはなくなった。また、〈闇〉属性から〈精神〉属性が独立、新たに〈毒〉属性の追加も。
奥義の効果が変更。基本的にアルシャードセイヴァー準拠になっているが、旧版に載っていた奥義も効果がマイルドになって継続。≪外道属性≫などを持った敵は回復、コピー系など一部の奥義を取得できなくなった。
１回のセッションで得られる経験点が減少した代わりに、レベルアップ、能力値上昇に消費する経験点が一律１０点になった。旧版とは違い、取得できるクラスは最大３種類に。
基本ルールブックから忍者がドック入りし影忍が掲載される。
新たな種族クラスとして鬼と神霊が追加、鬼神衆も勿論存在する。