天狗 単語

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天狗とは、

  1. 日本伝説、伝記上の妖怪のひとつ。が長いことが特徴。本項で記す。
  2. うぬぼれて高慢になることの俗称、またはそのような状態になっている人のこと。「天狗になる」
曖昧さ回避

概要

伝説上の妖怪の一種。

共通する基本的な特徴は、山に住み、ら顔でが長く、山の装束に一本の高下駄を履き、手には葉団扇を持ちを自在に操る。天狗という呼称そのものは中国における流星の神格化「アマキツネ」に起めるが、これらの特徴は全な日本オリジナル

歴史

その歴史は古く、平安時代の頃から各地の伝承や文献に登場し、密教や山岳信仰と関わりが深いことから、神通を得るほどの修験者の成れの果て、極めて強霊の魔物山の神といった色合いが濃く、物の怪の類とは一線を画す。
人でなしの事を「外道」と呼ぶが、天狗もやはり「外道」と呼ばれる。これは天狗が仏法における「六道」の何れにも属さない為であり、今昔物語の中でも「術は外道の業、天狗を奉ったもの」という話がある。

天狗の登場する古い文献 :

天狗の分類·種類

また、各地に残る伝説·伝承の中には天狗についてのさらに詳細な分類や種類などまで伝わっているものもある。
も有名なのは長いら顔の天狗だが、これは「大天狗」と言い、天狗社会の中でも頂点に立つ天狗の姿であり、その下に烏天狗天狗、尼が堕落した女天狗等がいる。
天狗の中で最も地位が低いのがが年を経て神通を得た(木っ端)天狗であるとされ、彼らは上位の天狗の為にを売って金を稼いだり、登山する人間を背負う等の仕事をしているといわれている。
バリエーションかな天狗の伝承の中には、彼らが神隠しを行う話も多くあり、攫われた人間を探す時は「食った○○やい」と呼ぶとよいとされている。これは天狗はが大変嫌いであり、その人間を食べた事があると知れば、放り出すと考えられていたからだ。

なお、サルタヒコ猿田彦)神と天狗の容姿がにている(が長く、背が高い)事から、天狗と猿田彦同一視される場合が多い。神楽での「猿田彦舞」は「てんぐの舞」とも呼ばれることが多く、天狗面を付けて舞が行われる。また、猿田彦神は祖神と同一視されており、神社例大祭などでの神輿·行列の先導を務める場合が多いが、この場合も天狗面が用いられることがほとんどである。

大天狗

上述の通り、天狗は山の神あるいは修験の神として信仰の対となり、それぞれの山の名前を冠した大天狗(とその配下たちの天狗集団)が修験者(山)たちによって崇められてきた。江戸時代の密教経典「天狗経」には、日本を代表する48の山の大天狗が列記されている。またそこから8つを抜き出した「八大天狗」は歌川国芳浮世絵にも題材として使われているメジャーな存在である。八大天狗には「愛宕山太郎坊」(愛宕権現。役小に神験を与えた天狗)や「鞍馬山の僧正坊」(牛若丸剣術を教えた鞍馬天狗)、「飯綱三郎」(飯綱山の飯綱権現。上杉謙信が信仰した事で知られる)などが含まれる。

実在の人物

実在の人物で天狗と呼ばれた人物として崇徳上皇後白河法皇が挙げられる。
崇徳上皇保元の乱で後白河側に敗れ、流罪となった恨みから天狗と化して後世に災いをもたらしたという伝説があり、その後の歴史においてもその念があたかも現実化したかのような歴史を辿る(朝廷の衰退と武の勃)。
対する後白河法皇源頼朝から『日本一の大天狗』などと揶揄される。
ちなみに明治改元に際して行われた儀式の中で最後に行われたのが他ならぬ崇徳上皇霊の鎮である。

崇徳上皇霊化について記した古い文献:

天狗のキャラクターなど

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関連項目

天狗のキャラクター関連
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