地球を護るは、天使の使命!
『天装戦隊ゴセイジャー』とは、スーパー戦隊シリーズ第34作目の特撮ドラマである。
2010年2月14日から2011年2月6日までテレビ朝日系列『ニチアサキッズタイム』内「スーパーヒーロータイム」枠で 毎週日曜あさ7:30より放送された。ハイビジョン製作。
概要
地上に降り立った5人の「護星天使」こと「天装戦隊ゴセイジャー」が「悪しき魂」に立ち向かう姿を描く。玩具カタログ等の記述から、モチーフは某大作RPGより影響を受けている部分があると思われる。
ゴセイジャーの外見は「タイムレンジャー」以来10年振りに”マスクに口があるデザイン”となっている。
また、「ボウケンジャー」同様に対抗する敵勢力が複数存在するが、「ボウケンジャー」では同時に複数の組織と戦っていたのに対し、今作ではストーリーが進むにつれて敵組織が交代していく。これはシリーズ初である。
ゴセイジャーは「ゴセイパワー」という能力を持っており、「ゴセイカード」を使った「天装術」と呼ばれる力で戦い、スーパー戦隊初のカードバトルが展開される。
スタッフ
チーフプロデューサーに『炎神戦隊ゴーオンジャー』以来の日笠淳、『星獣戦隊ギンガマン』でプロデューサー補を勤めた若松豪の二人が再登板、10数年ぶりにダブルチーフプロデューサー体制となったが、日笠は32話を最後に降板。
ただし、日笠はあくまでお目付け役&同時期に関東のみで放送した「スーパー戦隊VSシリーズ劇場」担当と言う立場であり、チーフプロデューサーの役割は実質的に若松が担当。
東映公式HPでは、若松の担当する「アウトブレイク 俺イックパワー」という対談コーナーが設けられていた。
パイロット監督には、長年東映特撮で活躍した大ベテラン・長石多可男が『電磁戦隊メガレンジャー』以来13年ぶりに担当(但し撮影中に怪我をしたこともあり、本数はVシネマを含め5本と少ない)。メインライターには『獣拳戦隊ゲキレンジャー』以来の横手美智子が担当。なお今作のVシネマが、長石多可男の遺作となった。
平均視聴率は5.44%、玩具売上は92億と、前作『侍戦隊シンケンジャー』より下回っているが、最高視聴率は7.6%と前作よりも若干高い数字を獲得した。
登場人物
天装戦隊ゴセイジャー
スカイック族
- アラタ / ゴセイレッド「嵐のスカイックパワー・ゴセイレッド!!」
- この物語の主人公。21歳。ドラゴンをシンボルに持つ見習い天使。耳を澄まし他人の声を聞き取ることができる。
正義感と粘り強さはメンバー1であり、「俺は絶対に諦めない!」と
「とにかく、やってみる」が口癖。
メンバー1の天然キャラだが、時折核心を突く一言を言うこともある。
余談だが、首が長い様に見えると視聴者に評された。
- エリ / ゴセイピンク「息吹のスカイックパワー・ゴセイピンク!!」
- 22歳。フェニックスをシンボルに持つ見習い天使。
少しの事では驚かない、メンバーのお姉さん的存在。
アラタとは幼馴染で仲が良いが、楽観的過ぎる彼に呆れる事もある。
「なんとかなるなる」が口癖
ランディック族
- アグリ / ゴセイブラック「巌(いわお)のランディックパワー・ゴセイブラック!!」
- 21歳。蛇をシンボルに持つ見習い天使。
短気で怒りっぽい性格をしていて、大地の気配を感じ取る能力を持っている。
ゴーオンジャーの須塔兄妹や、ゲキレンジャーのレツとゴウのように追加戦士の兄弟はいたが、
初期のメンバーで兄妹設定は、全員が兄弟である場合を除けば、彼とモネが初である。
- モネ / ゴセイイエロー「芽萌(めぐみ)のランディックパワー・ゴセイイエロー!!」
- 17歳。サーベルタイガーをシンボルに持つ見習い天使。
アグリの妹であり、猪突猛進な行動をとる。
植物から気配を感じ取る能力を持っている。
「よっしゃー!」が口癖
シーイック族
- ハイド / ゴセイブルー「怒濤のシーイックパワー・ゴセイブルー!!」
- 23歳。鮫をシンボルに持つゴセイジャーのリーダー格。
冷静で臨機応変な完璧型だが、アラタの楽観さに怒る時もある。
鮫がシンボル、青、名乗り口上に「怒濤」という言葉が入る等、
「百獣戦隊ガオレンジャー」の鮫津海/ガオブルーと被る点が多い。
- マジス / ゴセイグリーン
- 今は亡きハイドの親友のシーイック族の青年。
地球侵略進行をしていたウォースターにハイドと共に挑んだが敵わず、彼が身代わりとなって命を落とした。
数年前までは宇宙警察の刑事であり、その時も緑色の戦士であった。「よっこらせ」が口癖
追加メンバー
- ゴセイナイト「地球(ほし)を清める宿命の戦士・ゴセイナイト!!」
- ライオンをシンボルに持つ謎の戦士。キャッチフレーズは「断罪のナイティックパワー」。
その正体は1万年前に当時のゴセイジャーと共に幽魔獣と戦っていたグランディオンヘッダーが変化したもの。
地球そのものの守ることを目的としており、幽魔だけでなく地球を汚す人間たちも決して許さない。
ナイティックパワーの使い手を自称しており、3種族全ての天装術を操ることができる。
- 物語最終盤、裏で魔王の赤ちゃんの世話をしている。
協力者
- 天知望
- ある日偶然、アラタと出会った小学生。人間界で唯一、護聖天使たちのことを知る人物。
ゴセイジャーを自宅に居候させることになる。やたら絵が上手いがスポーツは苦手。
- 天知秀一郎
- 望の父親でゴセイジャーたちの世話をする天文学者でもあり、フロシャイム川崎支部の料理が得意な将軍でもある。
- アラタ達を護星天使見習いだということは知らず「天体に興味を持っている若者がこんなにいて嬉しい」という理由でゴセイジャーの5人をあっさり下宿させる鷹揚な性格。
後にマスターヘッドが博士に護星天使たちのことを全て話した上で博士に憑依することになり、
- アラタ達の戦いを知ることになる。
- パソコンのスクリーンセーバーにはシルクハットとワイングラス、フランス語で「Renaissance」と書かれている。
- さかなクン博士
- 天知博士の友人の海洋学者。頭にハコフグヘッダーを乗せている。
日曜の朝にも関らずテンションが高かった。
- データス
- マスターヘッドが密かに送り込んだゴセイジャーのサポート役。
普段はダイスオーの筐体に扮しているが、ロボット型に変形して自立行動することも可能。
また巨大化してデータスハイパーと呼ばれる姿になれるようになり、前線にも加わるようになる。
ちなみに前世は爆竜と呼ばれる巨大生命体の一体であった。
- マスターヘッド
- 護星界から戦いを見守るエライ人。テンソウダーのような頭の石像のような姿である。
ごくまれにデータスやテンソウダーを使って通信をしてくることがある。
悪しき魂
地球及び人間に害する集団の総称である。(悪しき魂に天罰を下す!より)
各怪人の名前は、映画タイトルをもじったものになっており、ウォースターは宇宙を舞台としたSF映画、幽魔獣はホラー映画やパニック映画、マトリンティスは近未来を題材にした映画、地球救星計画は近年のファンタジー映画が由来となることが多い。
宇宙虐滅軍団・ウォースター
宇宙母艦「インデベーダー」に乗って地球に飛来した侵略宇宙人の軍団。
宇宙の数多の星で侵略と破壊の限りを尽くしている。
さまざまな星から星人を呼び寄せ、地球侵略を狙っていたが、わずか16話で壊滅する。
- 惑星のモンス・ドレイク
- ウォースターの首領を務めるモンス星の大王。武器はドレイクトマホークという斧。
全宇宙から精鋭の星人たちを呼び寄せ地球侵略を狙う。
右腕のデレプタを失ってからは、本格的にゴセイジャーへのに怒りを露わにするようになる。
そして、ついに自ら最終作戦を実行に移すが、死闘の末、ゴセイジャーに敗れてしまう。
必殺技は惑星弾。デザインモチーフは蛾(モス)。名前の由来はモスと「スタートレック」
- 流星のデレプタ
- ズディンマ星出身の幹部。両腕の鎌が武器。ファンからはツンデレプタと呼ばれる。
ブレドランによると元は下っ端であったが、ドレイクに実力を認められ、信頼の下で幹部になったという。
ハイパーゴセイグレートとの戦いで死亡したと思われたが、ウォースター壊滅後も生きており、アラタを狙っていた。
しかし、アラタとの因縁の対決に敗れ今度こそ死亡する。。
得意技は流星弾。デザインモチーフはカマキリ。名前の由来は「プレデター」。
- 彗星のブレドラン
- 頭脳明晰なウォースターの幹部。武器はブレードランサーという槍。
ビービ虫を用いて仲間を巨大化する役目も担っていたが、インデベーダーと共に撃墜される。
得意技は彗星弾。デザインモチーフはツノゼミ。名前の由来は「ブレードランナー」。
- 衛星のターゲイト
- スアイラゴ星出身の幹部。角から発せられる電磁波で空間にゆがみをつくる能力を持つ。
ドレイクに付き従う暗殺者であり、デレプタに代わって彼の右腕になる予定だったが、わずか一話で退場となる。
デザインモチーフはハナムグリ。名前の由来は「スターゲイト」。
ウォースター残党
劇場版に登場したウォースターの残党達。
モンス・ドレイクの命令で他の星を攻めていたため、壊滅を免れていた。
チュパカブラの武レドランも、再び彗星のブレドランの姿に戻って、作戦に加わった
- 超新星のギョーテンオー
- ウォースター残党の首領で、モンス・ドレイクに次ぐ実力の持ち主。
ラグナロクを引き起こして地球を滅ぼそうと企む。
デザインモチーフはキリギリス。名前の由来は「メテオ」あるいは「キャプテンEO」。
- 明星のデインバルト
- ウォースター残党の幹部。ギョーテンオーの右腕的存在。
ラグナロクの角笛を狙って行動する。
デザインモチーフはシュモクバエ。名前の由来は「ディープ・インパクト」。
地球儀獄集団・幽魔獣
1万年前、ゴセイジャーの先祖である護星天使に敗れ、長い間、封印されていた邪悪なる怪人の集団。
ウォースターの壊滅後に暴れ回っていたデレプタの流星弾を受け、封印が解け、現代に蘇る。
凶悪な姿を持つ仲間の幽魔獣を送り込み、地球を汚れた星にしようと企む。
- ブロブの膜イン
- 幽魔獣の幹部。ヘドロのような毒々しい身体を持つ、太った怪物。
口調とは裏腹に武レドランの策謀を見抜くほどに頭が切れる。
エルレイの匣を利用した地球そのものになろうとしたが、最終的には心臓部を破壊されて死亡。
デザインモチーフはグロブスター。名前の由来は「マックイーンの絶対の危機」。
- ビッグフットの筋グゴン
- 幽魔獣の幹部。鬼のような強靭な身体を持つ、力自慢の怪物。
大事なことなので3回繰り返す癖がある。
膜インとの合体技「幽魔ダイナミック」などでゴセイジャーを苦しめた。
膜インの野望を補佐していたが、結局はゴセイアルティメットの前に敗れ去った。
デザインモチーフはビッグフット。名前の由来は「キングコング」。
- チュパカブラの武レドラン
- 幽魔獣の幹部。インベーダーの爆発から、生き残っていたブレドランの新たなる姿。
武器は持たないが、鋭い鉤爪と硬い装甲を持ち、より凶暴な姿になっている。
幽魔獣では珍しい頭脳派であるため他の幹部からは大切に扱われている。
密かに幽魔獣を欺き、ゴセイジャー共々始末しようと暗躍していたが、
野望を見透かしていた膜インと筋グゴンにいっぱい食わされ、利用された挙句にゴセイジャーに敗れる。
幽魔獣時代もビービを操る役目を担っていたが、その後、巣は膜イン→メタルAの手に渡った。
デザインモチーフは「チュパカブラ」。
機械禦鏖帝国・マトリンティス
遠い昔、高度な文明を持ち平和を保って反映していたが、4500万年前に起こった地球の地殻変動によって海底に沈み滅んだ大陸"マトリンティス"。その文明の生き残りロボット、10サイのロボゴーグによって興された機械帝国。地球と人類の支配を目的とし、事前に障害となりうるであろうゴセイジャーについて、徹底的に研究していた。また、ウォースターや幽魔獣についても調査・分析も行っており、ビービの巣も手に入れ、操っている。
- 10(テン)サイのロボゴーグ
- マトリンティス皇帝。白いボディが特徴。今や海底に沈んだ文明の生き残り。
10のサイ(マトロイドを作る鬼才ブレイン、任務に失敗した際に爆発する制才ボムetc.)を操る。
愚かで劣った生物と考えている人類を下僕化し、機械帝国を築こうとする。
自分以外のマトロイドの事は駒としか思っていないようで、メタルAも例外ではない。
デザインモチーフはクリオネ。名前の由来は「ロボコップ」。
- エージェントのメタルA(アリス)
- マトリンティス元帥。ロボゴーグが最初に開発したマトロイド。
主にビービによる巨大化やロボゴーグの秘書業務などを行う。
体の一部が破損してもA(アリス)パッドを介して再生する機能を持つ。
デザインモチーフはデズルモズル。名前の由来は「メトロポリス」。
- サイボーグのブレドRUN(ラン)
- ゴセイジャーに倒された後、メタルAに体を発見されて改造して蘇った姿。
- 改造の際に、ゴセイジャーへの憎悪以外の記憶をすべて消されている。
- デザインモチーフはアンモナイト。
地球救星計画
ブラジラが企てる計画の名称。および彼が率いる組織の便宜上の呼称。
ブラジラと4つのダークヘッダーによって構成されている。
ダークヘッダーはかつてブラジラが所有していたゴセイヘッダーが進化した姿。
いずれもゴセイジャーに倒されることで儀式に必要な楔になるため、倒されることが前提となっている非常に珍しい怪人である。
- 救星主のブラジラ
- 複数の組織に渡って暗躍してきたブレドランの真の姿。
1万年前に幽魔獣を封印した元護星天使だが、仲間の命を躊躇なく奪って力に変えるやり方をとったため、護星界から処罰を受ける。
その後脱走し、天装術「タイムトラブル」を使って1万年後の未来(=現代)に降臨。カモミラージュの天装術で姿を変え、更なる力を得るために様々な組織に潜入した。
ネガー・エンドの儀式を発動させて、汚れきった地球を一度破壊し、新たな地球を創造しようと目論む。
デザインモチーフは天使。名前の由来は「未来世紀ブラジル」。
- オルトウロスヘッダーのナモノ・ガタリ
- ダークヘッダーの一体。倒されることで大地の楔へと変化する。
デザインモチーフはオルトロスとミノタウロス。名前の由来は「ナルニア国物語」。
- ユニベロスヘッダーのバリ・ボル・ダラ
- ダークヘッダーの一体。倒されることで海の楔へと変化する。
デザインモチーフはユニコーンとケルベロス。名前の由来は「ハリー・ポッター」。
- ヒドラパーンヘッダーのロー・オ・ザー・リ
- ダークヘッダーの一体。倒されることで空の楔へと変化する。
デザインモチーフはヒドラとパーン。名前の由来は「ロード・オブ・ザ・リング」。
- グラディオンヘッダーのダーク・ゴセイナイト
- ダークヘッダーの一体。ゴセイナイトがブラジラによって洗脳された状態。
実はゴセイナイト(グラディオンヘッダー)はかつてブラジラが所有していたヘッダーであった。
他の3体とは異なり、楔に変化する能力は持たないため、ブラジラには囮として使用された。アラタとの激闘の末ダークゴセイパワーを使い切り、元のゴセイナイトに戻る。
デザインモチーフはライオン。名前の由来は「ダークナイト」。
キャスト
天装戦隊ゴセイジャー
協力者
宇宙虐滅軍団・ウォースター
地球儀獄集団・幽魔獣
機械禦鏖帝国・マトリンティス
主題歌
劇場版
天装戦隊ゴセイジャー エピック ON THE ムービー
2010年8月7日公開、同時上映は「仮面ライダーW FOREVER AtoZ/運命のガイアメモリ」。
天装戦隊ゴセイジャーVSシンケンジャー エピックon銀幕
2011年1月22日公開。前作「侍戦隊シンケンジャー」とのコラボレーション作品。
関連動画
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関連項目
外部リンク