天魔・夜刀

「来るがいい、第六天――

 貴様の宇宙に俺が亀裂を刻んでやる！」

天魔・夜刀とは、lightより2011年9月30日に発売されたPCゲーム『神咒神威神楽』に登場する架空の人物。CV：先割れスプーン。

なお、専門用語に関してはwikipediaに詳しくのっているのでそちらを参照のこと。

概要

この項目は、大量の厨二成分とネタバレ成分を多く含んでいます。 ここから下は自己責任でごらんください。

穢土に君臨する大天魔・夜都賀波岐の一柱にしてその主柱。夜刀という名称はあくまで西側が便宜的につけたものであり、真名は異なる。

300年前の東征においては、東征軍と交戦することはほとんどなかったものの、夜都賀波岐の主柱として名を残した大天魔。漆黒の肌と深紅の髪と瞳が特徴的な美青年の姿をしており、自身の太極によって神無月の概念ごと西側から切り取り、穢土を常に黄昏で満ちた異世界へと変化させている張本人。夜都賀波岐を含む化外総軍は彼そのものと言っても過言ではなく、彼を斃さない限り化外たちは消滅しないとされる。夜刀自身、夜都賀波岐たちを仲間として愛しており、他の夜都賀波岐たちからも絶対的な信頼を寄せられ、その絆は非常に深い。ある理由から、穢土最奥の蝦夷から動けない状態にあり、化外軍の指揮は常世が代行として行っている。外界に対する憎悪と黄昏を失われた嘆きに満ちた精神状態にあり、夜都賀波岐の多くは彼の意志を汲む形で穢土の防衛に当たっているが、本来は理知的な性格の持ち主であり、どこか仰々しい物言いが特徴ながらも仲間たちに対しては砕けた口調で話す年頃の少年のような人物だった。その正体は・・・。

夜都賀波岐の主柱ということだけあってその実力は夜都賀波岐たちの中でも規格外と言うに相応しく、東征軍の誰よりも絶大な力を持つ正真正銘の化物。普段は直接戦えるような状態にないが、常世の太極による新生を経ることでかつての力を発揮することができるようになる。その際は、白い鎧を身にまとった雄々しい姿となり、背中に展開した空間をも切り裂く八つの断頭刃や穢土全域を覆うほどの大きさを誇る随神相の力を使って戦う。また、夜都賀波岐たちの中で真の意味での太極位にあるのは彼だけであり、その力は彼らの太極とは比べものにならないほど強力無比。そんな夜刀ですら、波旬を打倒する上ではあくまで通過点に過ぎない。

二度目の東征の際は、淡海での海坊主の消滅を機に東征軍に対して憤怒を露わにし、不和之関にてその憎悪と嘆きを爆発させた。その後、諏訪原にて宿儺の行動を問題視した他の夜都賀波岐たちが集結し険悪なムードになったところに現れ、彼らの諍いを収め、蝦夷にて決戦を行う旨を伝える。蝦夷での決戦では、常世が発動した太極によって全盛期の力と本来の人格を取り戻し、かつての波旬と戦った者として、そして座を知る者として覇吐と激闘を繰り広げた。

（以下、ネタバレ反転）その正体は、かつての波旬との決戦の際に唯一生き残った旧世界の英雄、『Dies irae』の主人公である藤井蓮その人。 波旬の前の座であった第五天・黄昏の女神ことマリィとは相思相愛の関係であり、彼女が座に至った後もその守護者として常に在り続けた青年。波旬との決戦の際にも、ラインハルトやメルクリウスと共にマリィを守るべく奮戦し、他二名が脱落していく中で最後まで抗い続けるも、波旬の一撃によって特異点からはじき出され、マリィを失ってしまう。 その際に、最後の力を振り絞って波旬に蹂躙されたかつての友人や旧敵たちの魂をかき集め、自身の太極下へと組み込むことで夜都賀波岐へと新生させ、同時に自らも太極を展開することで穢土を特異点として奪い取り、流出する波旬の理の完成を防いできた。大欲界天狗道が歪な形ながらも人間が生存している世界であったのは全て夜刀のおかげであり、ある意味で全ての生きとし生けるものの恩人とも言える人物である。

しかし、歴代の座の中でも飛びぬけて強大な力を持つ波旬の覇道に対抗するためには消耗した状態では不満足であったため、穢土の外界を憎悪することで何とか鬩ぎあいを続けていた。しかし、誰よりも自らの太極が座を握ることの意味を知っていた夜刀の真意は、自身ではなく次代を託すに足る相手に波旬を打倒させ座を握らせることであり、そのために長い時間を待ち続けていた。覇吐との決戦の際にも、口では悪役を気取りながらも、その言葉と力で自身の在り方を示し、高みへと導いたその様は、まさに新世界を担う人物たちへと語る超越の物語だと言えるだろう（ネタバレここまで）

テーマ曲は「刹那・無間大紅蓮地獄」。『Dies irae』を知る人ならば誰でも知っているOP曲『Einsatz』の和風アレンジ版。原曲よりもどこか荘厳で悲壮感が漂う曲調になっており、まさに夜刀という人物に相応しい。

なお、夜刀とは『常陸国風土記』に登場する神、夜刀神が元ネタであろう。頭に角を生やした蛇の神であり、多くの蛇を従え、その姿を見た者は一族郎党に至るまで滅んでしまうと伝えられていたが、夜刀が支配していた土地を開拓しに来た箭括氏麻多智によって討伐され、神として祀られるようになったとされる。

戦闘能力

等級

『太極・無間大紅蓮地獄（たいきょく・むげんだいぐれんじごく）』

海は幅広く　無限に広がって流れ出すもの

水底の輝きこそが永久不変

永劫たる星の速さと共に　今こそ疾走して駆け抜けよう

どうか聞き届けてほしい

世界は穏やかに安らげる日々を願っている

自由な民と自由な世界で

どうかこの瞬間に言わせてほしい

時よ止まれ　君は誰よりも美しいから

永遠の君に願う　俺を高みへと導いてくれ

流出

新世界へ語れ超越の物語

「愛しい人と過ごす刹那を永遠に味わいたい」というかつての彼が抱いていた渇望を具現化した夜刀の理。その能力は『自分が認める人物以外の時間を永遠に止める』こと。簡単に言えば時の永続停止であり、渇望の根源にある「愛しい人を守りたい」という願いのために、防御面において特化した太極である。また、副次的な効果として『夜刀が動いてよいと許可した者たちは時間停止という神の鎧に守られ、非常に強力な存在へと変生する』という軍勢変生の能力を有している。他の夜都賀波岐たちが太極位にあるのも全ては夜刀の太極の力によるものであり、本来ならば太極位に達していない偽神である。そういった意味で真の神格であるのは夜刀のみである。その正体は言うまでもなく藤井蓮の流出『新世界へ語れ超越の物語』の完成型である。

時間停止以外にも、自らの時を加速させることも可能であるだけでなく、断頭刃によって干渉した相手の時間にも強制的に停滞を押し付ける効果を持っているため、この太極下において夜刀からスピードでのアドバンテージを取ることはほぼ不可能。また、接近戦以外にも随神相から鱗を流星の如く降り注がせることも可能であり、一切の死角を持たない。極限まで研鑽を積んだその実力の高さは、歴代の座の中でも最強の覇道神と言われるほどであり、あの波旬にすら面倒な相手と言わしめた。もっとも、夜刀自身は自らの太極が新たな生命を生む余地が少ないために嫌悪感を抱いており、あくまで真っ当な人物によって座が握られることを望んでいる。随神相は穢土全域を覆うほど巨大な半人半蛇。

なお、大紅蓮地獄とは仏教における地獄の一つであり、熱によって苦しめられる八大地獄とは異なり、寒さによって苦しめられる八寒地獄の最下層、摩訶鉢特摩（まかはどま）地獄の意訳。あまりの寒さにより、罪人の体が折れ裂けて流血し、紅色の蓮の花に似るとされる。

関連動画

関連項目

• 神咒神威神楽
• Dies irae
• 藤井蓮（在りし日の姿）
• 主人公
• 夜刀神
• エロゲのキャラクター一覧

東征軍

坂上覇吐- 久雅竜胆 - 凶月刑士郎 - 凶月咲耶 壬生宗次郎 - 玖錠紫織 - 摩多羅夜行 - 御門龍水 御門龍明 - 爾子＆丁禮 - 中院冷泉

夜都賀波岐

夜刀 - 悪路 - 母禮 - 紅葉 奴奈比売 - 常世 - 宿儺 - 大獄

大欲界天狗道

第六天波旬