太刀川慶とは (タチカワケイとは) [単語記事]

太刀川慶(たちかわ　けい)とは、ワールドトリガーに登場するキャラクターである。

概要

A級1位太刀川隊の隊長にして、個人総合ランク 1位のナンバー1アタッカー。物語開始時点では近界へと遠征に行っており、3巻から登場する。
大規模侵攻が始まる直前に餅を食っていた＋好きなものの中に餅があるためか、一部では餅川なんて呼ばれたり呼ばれなかったり。アニメの作画は餅食って力尽きた感じもある。

二十歳を過ぎても黒のロングコート+二刀流というスタイルに微塵の照れも見せないつわもの。

人物

年齢	20歳
誕生日	8月29日
星座	おおかみ座
血液型	A型
身長	180 cm
好きなもの	うどん、餅、コロッケ、ランク戦で勝つこと
所属	ボーダー本部太刀川隊　隊長
ポジション	アタッカー

癖のある髪と眠そうな目つき、それから顎鬚が特徴。目に関しては瞳が格子模様というかなり独特な描かれ方をしており、ハイライトが無いことも相まって不気味そうな雰囲気を出している。

だがそんな雰囲気とは裏腹に、性格のほうは三輪から「迅とやり口が似ていて苦手」と言われる程飄々としたもの。やることなすこと無駄に胡散臭いのも迅と同じだが、暗躍するほどの頭が無い暗躍が趣味というわけではないのでそんなに周りを振り回していることはない。

個人総合ランク 1位という記録からも分かるように、黒トリガー相手に善戦、木虎にあれだけ苦労させたイルガーを一瞬で両断、戦術面でも4チーム合同の即席チームを危うげなくまとめる等戦闘に関してはこれでもかと言わんばかりに才能を発揮し、ボーダー内ではトップクラスの実力を誇っている。

ただ持てる才能は全て戦闘面に注がれてしまっているのか、大学の単位がヤバいというところから始まって数々のダメエピソードを残してたり、大規模侵攻の際は「黒トリガー来い」と念じていた上で村上鋼に一言一句見抜かれて呆れられていたり、「勝負の強さに気持ちの強さが関係あったら自分は1位になるわけない」と平然と口にしていたりするシーンがあるなど、その本質は生粋の戦闘バカなダメ男。5巻ペーパーの成績表では約分も怪しいエピソードのある緑川を下回っており、7巻巻末の診断チャートでも「たよりになるけどあたまがわるい！ヒャッハー系攻撃手」とあんまりにもあんまりなキャッチコピーのついた枠に米屋と共に入れられていた。ただ指揮ができる時点で米屋よりは上とも。それにしたって酷過ぎる。

迅とは昔ながらのライバル関係にあり、かつては弧月(太刀川)vs スコーピオン(迅)でトップを狙い合っていた。しかし太刀川は黒トリガー・風刃の適合者になれなかったためライバル関係は終了、決着のつかないまま迅は風刃を手にしS級となってしまう。
黒トリガー奪取作戦で自分たちに勝った後、風刃を本部に返上した迅に「勝ち逃げする気か？返してもらってもう一度勝負をしろ」と不満そうに言ったり、A級に戻りランク戦に復帰することになったと知るや否や手のひらを反して喜んだり、あれこれ格好つけながら迅とは良いライバル関係のままである様子。
ちなみに隣にいた風間さんはものすごい顔をして「全然おもしろくない」とこぼしていた。

その他

剣の師匠は忍田本部長。だが自身は忍田派ではなく城戸派に所属している。
これは忍田派が『街の防衛』、城戸派が『近界への遠征』にそれぞれ力を入れているためであり、師弟仲が悪いというわけではない。無線のやりとりでも「慶」「忍田さん」と呼び合っていた。

三輪隊･オペレーターである月見蓮とは幼馴染で、戦術面での師匠。スパルタ方式で戦闘力を20%上げられた。月見の人物紹介では堂々とダメ男と記されてしまっている。そしてそれに巻き込まれる形で三輪秀次も同列のダメ男みたいな書き方をされている。可愛そうにも程がある。

B級 1位隊長である二宮匡貴には登場早々「太刀川の野郎」とやたら上から目線な発言をされていたり、年下であるはずの小南桐絵には迅と共に呼び捨てにされていたり、トップランカーとしての威厳は無さそうである。

東春秋がランク戦で解説を行っていた際には防衛任務の都合により聞き逃していた。だが東の解説聞きたさに一人録音していた解説を聞いてニヤニヤしている中学生の女の子(武富桜子)の部屋に突入している。
…見た目的には犯罪スレスレです本当にありがとうございました。アニメでは当たり前のようにソフトな感じに改変されていた。当たり前のように。

::ゲームオリジナルエピソードネタバレのため反転::
ゲームでは黒トリガー奪取作戦終了後に太刀川と迅の二人がランク戦をするというエピソードが描かれたが、迅とのランク戦のために3年間もテレポートのトリガーを使うのを縛っていたという尋常でないこだわりを見せつけて迅操作固定のプレイヤーを絶望の底に叩き落とした。テレポートからの不意打ちという凶悪コンボを持ちながら無敗のまま6連勝しなければ特級が取れないという鬼畜おまけ付きを携え、屈指の難易度を誇ることになっている。
ちなみに戦闘開始前迅とランク戦をしろと忍田に命じられたときには「じゃあ、やろう！今すぐやろう！いいよな、迅？」と子供のようにはしゃいでいた。20歳児ですか。
ただ戦闘バカエピソードが増えただけであった。

戦歴

黒トリガー奪取作戦（3巻、4巻収録）

「おまえの予知を　覆したくなった」
遊真の持つ黒トリガーの奪取を城戸司令から任命され、太刀川隊、風間隊、冬島隊(の当真)、三輪隊の合同チームで玉狛支部へと向かう。…が、途中で任務を邪魔しにきた迅に遮られ、さらに嵐山隊も迅側に加わったところでボーダー隊員同士の規定外対決が始まる。

太刀川、風間隊の三人、狙撃手の三人は総攻撃で黒トリガー持ちの迅を相手し、嵐山隊を三輪と米屋、それから出水に任せる作戦を提案。二つに分かれた即席のチームながら、扱いづらい駒である当真を泳がしつつも当真に反発する奈良坂をなだめるなど指揮能力の高さを見せた。

消極的な戦い方をする迅の「撃破ではなく撤退させる」作戦を見抜き玉狛へ向かおうとするが、「プランB」に作戦変更した迅の風刃発動→同時に菊地原の衝撃の緊急脱出を皮切りに、本気の戦いが始まる。風刃の「遠隔斬撃がなければただのブレードと同じ」という弱点を突いて至近距離の形勢を保ち、単純な剣の腕なら太刀川のほうが上であることを活かし狭いガレージへと追いつめる。

しかしその狭さの利を生かした天井からの遠隔斬撃・次いで5発の一斉斬撃を喰らってしまい大きなダメージを負う。間髪入れずの風間・歌川の追撃に対し、残りの1発が歌川を緊急脱出させるも8発あった風刃の残弾が0に。その隙に風間ごと斬ろうとした太刀川だったが、全てを読んでいた迅がガレージに入る時に仕込んでおいた1発で、風間の左足ごと右腕を斬り飛ばされてしまう。その後も形勢を覆せることなく戦闘体は限界を迎え、風間と共に緊急脱出した。

大規模侵攻（5巻～10巻）

「もらっていいか？」
5巻では餅を食っ大規模侵攻開始からすぐ、自爆モードに入り本部基地を爆撃しようとしたイルガー3体の内1体を両断し撃破。遊真が「すごいな」とこぼすほどの技量を見せる。
そこからは新型トリオン兵･ラービットを相手にしろと忍田本部長から指示を受け、6巻にて本部基地付近南東で村上鋼が引き付けていたラービット3体を瞬く間に撃破。内2体は村上の入れたダメージを考えて国近に「俺のから2匹村上につけとけ」と告げている。

エネドラ、ランバネインがそれぞれ暴れていたが、アフトクラトル側の狙いはC級隊員の捕獲であり、人型近界民のかく乱はラービットから戦力を引き離すことが目的として、個人総合ランク 1位の太刀川はその後もラービットの相手主に東部地区のトリオン兵狩りを命じられ、これに従い相手側の戦力を削っていった。

戦闘中も新型撃破数ランキングを気にしたり、新型狩りを命じられ「人型がC級や市民を狙ったときにはお前が斬れ」と言われたときには「来い来い黒トリガー来い」とニヤケながら念じていたり、結構悲惨な状況だったにも関わらず相変わらずの戦闘バカっぷりを見せつけていた。

以上大規模侵攻においては、敵戦力を大きく削ったこと･東部地区の被害を小規模に抑えたことが評価されて特級戦功を獲得。
他特級戦功を獲得したのは空閑遊真、天羽月彦、三輪秀次と全員黒トリガーを使用した者であり、ノーマルトリガーのみで特級戦功を獲得したのは彼一人。ついでにその時明かされた新型撃破数では単独で11体とぶっちぎりの記録を残している。風間隊が4体、嵐山隊が5体という隊合同の結果に2倍の差をつけている上、村上に2匹つけていることを考えればとんでもない戦闘力であることが分かるであろう。

戦闘スタイル

「ヒャッハー！戦闘だァー！」

日本刀の形状をしたバランス重視の万能型攻撃手用トリガー弧月の二刀流という、スタンダードにスタンダードを重ねたバリバリの近距離攻撃手。弧月にはトリオンを消費して瞬間的に刃を変形･拡張できる旋空というオプションを付ているため、万能手ばりの攻撃範囲を持つ。また手持ちには機動力を上げるためのトリガー・グラスホッパーも使うらしい。