孫武 単語

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ソンブ

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「孫武」(そん・ぶ ? ~ ?)とは、「呉起」と並ぶ中国時代末期に現れた偉大な兵法であり、

  • 「兵は詭なり。」
  • 勝は善の善なるものに非ざるなり。戦わずして人の兵を屈するは、善の善なるものなり。」
  • 「兵に常勢く、に常形し」
  • 「彼を知り己を知れば戦してうからず」
  • 「将とは、智・信・仁・勇・厳なり」
  • 「兵はの大事にして、死生の地、存亡の、察せざるべからざるなり。」
  • 「算多きは勝ち、算少なきは勝たず。るを況んや算なきにいてをや。」
  • 「其の疾きことの如く、其の徐かなることの如く、侵しめること火の如く、知りがたきこと陰の如く、動かざること山の如し、動くこと霆の如し。」

でおなじみの、武経七書の一つにして中国最高の兵法バイブル孫子」の原作者(と言われる人物)

現在流通している「孫子」は原本ではなく、曹操が注釈をいれた版である。

なお「史記」の「孫子呉起列伝」では、

孫子武者,人也。以兵法見王闔。闔:「子之十三篇,盡觀之矣,可以小試勒兵乎?」:「可。」闔:「可試以婦人乎?」:「可。」是許之,出宮中美女,得八十人。孫子分為二隊,以王之寵二人各為隊長,皆持戟。:「右手背乎?」婦人:「知之。」孫子:「前,則視心;左,視左手;右,視右手;後,即視背。」婦人:「諾。」約束既布,設鈇鉞,即三五申之。是鼓之右,婦人大笑。孫子:「約束不明,申不熟,之罪也。」復三五申鼓之左,婦人復大笑。孫子:「約束不明,申不熟,之罪也;既不如法者,吏士之罪也。」左古隊長
上觀,見且?,大駭。趣使使下:「寡人用兵矣。寡人非,食不甘味,願也。」孫子:「臣既受命為在軍,君命有所不受。」遂隊長二人以徇。用其次為隊長是復鼓之。婦人左右前後跪起皆中規矩繩敢出孫子使使報王:「兵既整,王可試下觀之,王所欲用之,雖赴火猶可也。」:「軍罷休就舍,寡人不願下觀。」孫子:「王徒好其言,不能用其。」
是闔孫子用兵,卒以為。西破彊楚,入郢,北威名諸侯,孫子焉。

としか記述がく、その来歴の詳細や軍事的功績についてはよくわかっていない人物だったりする。 

概要

は楽安の出身で、祖・陳書が斉の将軍として戦功を重ねた事から「孫」の姓を賜って孫氏を立てたが、孫武の代では孫一族内で内輪もめが発生し、孫武は江南の地へと渡って兵法を研鑽し、「兵は詭(だましあい)なり」「戦わずして勝つ」といった独特な内容の兵法書を著した。

一般人にはよく解らない内容の兵法書の為埋もれていたところを、リベンジ定評のある死者に打つ男「子胥」のに留まり、

偉大な兵法の書であり、敵を倒し勝ちを獲るに足る

とその内容に復讐の為の明を見出した子胥は、(後の闔閭)に

彼を迎えればは安泰です

と7回も進言して孫武の招聘に尽した。

子胥のプッシュと言うことで断りきれない闔閭は、孫武を招いて

君の兵法はことごとく読んだ。今度は実際にその兵法を試して見せよ

と言って入社試験を実施することにし、孫武がそれに応じると、さらに

婦人を兵として訓練してもらおう

と言って難易度をあげようとしたが、孫武はこれも快諾した。

闔閭の意を快諾した孫武は、後宮の美女180人を与えられ、二つの隊に分けた後に、闔閭の寵二人を隊長に任命して、全員に戟を持たせた。

隊長にすえた闔閭の寵二人に対して孫武は、

の胸と左右の手と背を知っているか

と問い、寵二人が知っている事を伝えると、

前といったら胸を見よ。
左といったら左手を見て、右といったら右手を見よ。
後ろといったら背を見よ。

示を出し、これを軍とした。

全員に伝えた孫武は、違反者を処断する鉞をもって軍を口頭で繰り返して底させた。

次に、婦人達を移動させる為に、孫武は太鼓を打って方向を示したが、ただでさえ調練をまじめにうける気のないスイーツ(笑)達は笑いをこらえきれず、太鼓の音が鳴るたびに、笑いが各所から上がった。

が理解されなかったのは将の罪だ

と自分のミスとした孫武は、再度全員に軍を言い渡し、再び移動させる為の太鼓を鳴らしたが、やはり婦人達は笑うだけで動かなかった。

孫武は、

底したにもかかわらず従わないのは隊長の罪だ

として隊長を務めていた闔閭の寵2人を軍法にそって処断しようと、鉞の横に2人を座らせた。

驚いた闔閭は、

君の才はよくわかった。
私はその二人がいないと食事がまずくなるのでらないでほしい。

と懇願したが、孫武は、

私はすでに将に任命されています。
将は軍にあっては、君命を受けないこともあるのです。

と、寵2人の処断を実行し、その首を見せつけられたスイーツ(笑)な婦人達はやっと現実を理解しはじめたのか、次の列の女性隊長として再度太鼓を打ってみると、今度は整然と示された動きをするようになった。

兵は一糸乱れぬ精兵となりましたので下りてきてご覧ください。
王のお望み通り、火の中水の中、どこへでも出撃できましょう。

との孫武の言に、機嫌を損ねていた闔閭は、

将軍は戻って休まれよ。私はもういい。

と不快感をあらわにした。すると孫武は、

王は兵法をるのはお好みのようですが、実際に運用するのはお得意ではないご様子ですな。

と強リターンをかましたので孫武の入社はお断りとなるかに思われたが、実は正しく評価した闔閭により、将軍として仕えることになった。

子胥とタッグを組んだ孫武は、子胥が闔閭に献策した「寡兵で楚のを侵して、楚の大軍の出撃を確認したら即撤退する」と言う一言で言えば「兵1内政」を実行する為に楚に遠征し、舒と六を占拠してさらに反撃に出た楚軍を返り討ちにしたところでに帰還し、楚に軍を派遣させて取り戻させるのを5回ほど繰り返した。

兵1内政により楚が疲弊したところをついて本格的な進撃を行った際は、預章の戦いで楚の大軍を膚なきまでに叩き潰し、楚の昭王が隋に逃亡したところで、楚の都である郢を陥落させた。

そして子胥が死者に打っている間に、泣き叫ぶ事に定評のある楚の臣で子胥の友の申包胥が、服部シンゾウもかくやに泣き続けた事から支援をとりつけたの遠征軍の襲来と、越のの軍のへの侵攻、そしての遠征軍に敗れた為に責任とらされて処断されるくらいならと闔閭のの夫概が反乱を起こした為、闔閭は楚の地からへと帰還したが、楚の昭王の奪還軍は、孫武により長江の泡と消えた。

その後、次の君補の太子・夫差の器量を見切った孫武は、范蠡のごとき見事な引き際で引退し、闔閭より富の地を得た。

その後の消息については不明である。

その他「孫武」の詳細についてはWikipediaの該当記事参照の事。exit

孫子の兵法書

孫武が著したとされる兵法書「孫子」は、後世の人物達によって注釈が加えられ続けた為に、八十二篇からなる膨大なものになった。

この膨れ上がった「孫子」は、三時代に曹操によって

  1. 始計篇 (→原文exit
    1. 序論。戦争を決断する以前に考慮すべき事柄について。
  2. 作戦篇 (→原文exit
    1. 戦争準備計画について。
  3. 謀攻篇 (→原文exit
    1. 実際の戦闘に拠らずして、勝利を収める方法について。
  4. 軍形篇 (→原文exit
    1. 攻撃と守備それぞれの態勢について。
  5. 兵勢篇 (→原文exit
    1. 上述の態勢から生じる軍勢の勢いについて。
  6. 虚実篇 (→原文exit
    1. 戦争においていかに導性を発揮するかについて。
  7. 軍争篇 (→原文exit
    1. 敵軍の機先を如何に制するかについて。
  8. 九変篇 (→原文exit
    1. 戦局の変化に臨機応変に対応するための9つの手立てについて。
  9. 行軍篇 (→原文exit
    1. 軍を進める上での注意事項について。
  10. 地形篇 (→原文exit
    1. 地形によって戦術を変更することについて。
  11. 九地篇 (→原文exit
    1. 9種類の地勢とそれに応じた戦術について。
  12. 火攻篇 (→原文exit
    1. 火攻め戦術について。
  13. 用間篇 (→原文exit
    1. スパイの利用および敵情偵察の重要性について。

の13編にまとめられたものが現在流通しているバージョンと言われており、むろん原本は存在しない。

また、一時期は子孫の「孫臏(孫ピン)」が「孫子」の原作者だと言われていた時期もあったが、1972年に孫臏(孫ピン)の兵法が記された「孫臏兵法」なる簡が発見されて、現在は、オリジナルは孫武と言うことことになっている。

愛読者達 

孫子」は、宣教師翻訳したものがヨーロッパにも出回り、ナポレオン・ボナパルト戦闘中でも常に持ち歩き、第一次世界大戦にやぶれたドイツヴィルヘル2世は、

もし私が、20年前にこの書を得ていたならば、あのような惨敗はまぬがれていただろう

と評した程、孫子に感銘し、毛沢東も座右の書としていた。

日本では、風林火山を旗印にした武田信玄が有名だが、現代では、アメリカ陸軍士官学校の副読本になっていたり、ホワイトハウスで読まれていたりしている。 

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▼子孫を自称する孫堅のところから流れ流れ劉禅に使える「戦国三国志

キャラブレイクはじまったようです。 

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