『宇宙刑事ギャバン THE NOVEL』とは、原作:八手三郎、著:小林雄次による小説である。
概要
2012年10月公開の映画『宇宙刑事ギャバン THE MOVIE』の脚本を手がけた小林雄次によるオリジナルストーリーで、初代ギャバン=一条寺烈の活躍が描かれる。
時系列的には海賊戦隊ゴーカイジャーvs宇宙刑事ギャバンの、及び烈が火星で十文字撃を助けた直後の出来事である。本作中でもvsシリーズに触れた描写がいくつかあり、ゴーカイジャーファンも必見である。
『THE MOVIE』のおよそ1年ほど前の話と思われ、今作から『宇宙船別冊 宇宙刑事ギャバン THE MOVIE』に掲載された小説・『宇宙刑事ギャバン typeG The Beginning』に続く形となっている。本作、そしてThe Beginningを読まずに映画を鑑賞しても特に問題はない。
映画では出番のなかったギャビオン、スクーパーや、本作オリジナルのキャラクターである宇宙刑事ジュリアも登場する。
あらすじ
火星で地球人の宇宙飛行士を助け、バード星に帰還した烈。彼に与えられた新たな任務は、アーム星で消息を絶った宇宙刑事ジュリアの捜索だった。
新たなパートナー、シェリーと共に光の速さでアーム星へと向かった烈を待ち受けていたのは、宇宙犯罪組織メトスの猛攻と、そのメトスに協力し、ギャバンに対して剣を向けるジュリアの姿だった。
登場人物
銀河連邦警察
- 一条寺 烈/ギャバン
- かつて宇宙犯罪組織マクーを壊滅させた宇宙刑事。現在は自らの後継者を探して宇宙を旅している。地球での宇宙海賊たちとの邂逅のあと火星にワームホールの調査に向かい地球人の青年を救助した。その後バード星へ帰還したところに新たな任務が舞い込むことになる。
- ジュリア
- アーム星担当の宇宙刑事で、烈の教え子。アーム星の勇者の一族の血筋だが、女性は勇者としての能力を持たないため、宇宙刑事になる道を選んだ。
- 「光装」の掛け声で紫色のコンバットスーツを身に纏う。女性の宇宙刑事でコンバットスーツを装着し戦うことができる者は極めて稀有な存在である。
- シェリー
- コム長官の姪で、烈の新たなパートナー。ジュリアとは宇宙刑事訓練養成所の同期だった。
- コム長官
- 銀河連邦警察の最高責任者。老齢ながらも30年前と変わらない威厳を持つ。
- ミミー
- かつての烈のパートナー。現在はバード星で後進の指導に当たっている。
- アラン
- 地球で烈と共闘したこともある宇宙刑事。ある情報を烈に伝える。
アーム星人
- ハク
- ジュリアの弟。父の死と姉の裏切りによって希望を失っていたが、シェリーや烈と出会い戦うことを決意する。
- ヴォルト
- ジュリアとハクの父で、アーム星を護る勇者。
宇宙犯罪組織メトス
首領のエゼキエルが自分を追放したアーム星への復讐のために組織した。戦闘円盤や歩兵ロボなど多数の兵器を擁し、アーム星を武力によって支配してしまう。
構成員
- エゼキエル
- 体をサイボーグ化したアーム星人の科学者で、メトスの首領。アーム星を守るためには兵器による武装が必要であると主張するが受け入れられず、政府に反旗を翻したことで辺境の星へと追放された。その復讐のためにメトスを組織する。
- 歩兵ロボ
- 黒い装甲に身を包んだロボットで、メトスの戦闘員的な存在。身長はギャバンの倍ほどある。車への変形機能を持つものも登場した。
- バイオモンスター
- 人間型の体と醜い顔を持つ怪物。
- ドン・ホラー
- 宇宙犯罪組織マクーの首領。かつてギャバンに倒されたが・・・。
用語
- アーム星
- 地球に似た美しい惑星。超人的な力を持つ勇者の一族に護られており、それ以外の武力を持たずに平和を維持してきた。
- レギウム
- アーム星で採掘される鉱石。勇者の一族の男性はこの鉱石を用いて無敵の力を発揮する。女性であるジュリアは直接レギウムの力を使うことはできないが、そのコンバットスーツはレギウムを転換したレギウム・スパーク・エネルギーによって形成されている。
また、アーム星人には家族や愛する者にレギウムを贈り感謝の意を伝える習慣がある。
- 奇塊城
- メトスの本拠地である機械仕掛けの城。
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