家でプレイステーションをしてろ!とは、ウイルスが蔓延してるから家に居ろっつってんのに外で遊ぶ若者たちに対して、イタリアの市長が放った説教である。
後述するが、プレイステーションさんが女性であることも判明する重要な台詞でもあった。
2019年に流行が始まったウイルス感染症「COVID-19」は、2020年には全世界に広まりパンデミック状態となった。その中で特に多数の感染者/死亡者を出した国のひとつがイタリアである。
そのため、イタリア南部の街「バーリ」の市長である「アントニオ・デカロ」(Antonio Decaro)氏はこの病気の蔓延を抑えるため、市民に対して家から出ないように呼び掛けていた。
しかしそんなある日、市長が市中の見回りに出てみると、そこには屋外で卓球に戯れる若者たちの姿が!(しかしなんで屋外に卓球台があるんや……風に球が飛ばされて遊びにくくない?)
Non è previsto il ping pong, non si può giocare ping pong!
Alla PlayStation! Andate a giocare alla PlayStation a casa!
プレイステーションをやれ!家でプレイステーションをしてろ!」)
この場面は、デカロ市長が2020年3月17日に自らのFacebookに投稿した以下の動画の一部である。
市長自ら見回りに出て市民に呼び掛けるより、部下にやらせて市長はそれを指揮した方がいいんじゃね?と思うが……動画を撮って公開しているということは「家に引っ込んでいないとこわーい市長が怒りに行くぞ」という周知活動と言うか、パフォーマンス的なものでもあるのだろう。なまはげ的な。
なぜ「ビデオゲーム」ではなくプレイステーションに限っているのかは不明。デカロ市長がゲーム機をプレイステーションくらいしか知らないのか、あるいは逆にデカロ市長が熱心なプレイステーション派という可能性もある。
しかし、2017年時点の調査で、イタリアの人々のうち31%がPS4、18%がPS3、21%がWii・WiiU、12%がSwitchを過去1年間に遊んだ経験があるという統計がある(参考)。このことから考えると、おそらくイタリアでのプレイステーションのシェアが高いためであろう。日本における「年配の人が言う『ファミコン』=ゲーム機」のようなものか。
そしてこの場面を含む動画を、国際的な通信社である「ロイター通信」が2020年3月25日に、自らのサイトやTwitterで「激怒するイタリアの市長シリーズ」という感じで配信した。
このロイター通信の動画では上記の引用部分の台詞を「ピンポンは禁止! 帰れ」「家のプレイステーションで遊んでいろ」と翻訳していた。この頃から日本でもTwitter上などで少し面白がられていた。
そして2020年3月27日に「めざましテレビ」や「news every.」などの複数のテレビ番組で取り上げられたことで更に話題となった。
特に「news every.」の一コーナー「気になるミダシ」で紹介されたときのスクリーンショット画像が出回ったが、このコーナーにおいての翻訳字幕が「家でプレイステーションをしてろ!」である。
ちなみにNHKのニュースでも同じ話題を取り上げたが、そちらでの字幕には機種名が出てこなかったそうだ。放送法により、NHKは他社の営業広告が禁じられており、今回のように商品名を使わなくとも番組編集上問題ないような場合は商品名を使わない。
また語学に興味あるクラスタからは、「へえ、「alla」が付いてるってことはプレイステーションって女性名詞なのか」という感想も投稿されていた。「alla」はイタリア語で、「~で」を意味する前置詞「a」と女性名詞の定冠詞「la」の結合形であるとのこと。
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最終更新:2024/04/20(土) 00:00
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