富豪刑事とは (フゴウケイジとは) [単語記事]

富豪刑事とは、以下のものを指す。

筒井康隆原作の推理小説
1をベースにしたテレビドラマ
1をベースにしたテレビアニメ 富豪刑事 Balance:UNLIMITEDを参照

本稿では1を少し、2をメインとして取り扱う

原作の概要

『小説新潮』に発表された、4篇から構成される連作短編小説。主人公は大富豪の息子であり、おとり調査で金持ちらしいボロを出すようなことをしなければいい刑事に成長している。一度、東映から映画化の話が出たが条件が会わず、実現しなかった。もし、筒井が脚本を手がけていたら西城秀樹もしくは萩原健一が金に物を言わせて犯罪者を追い詰めている映画が見られたかもしれない。

ドラマ版の概要

たった５億円ぽっちのために人を殺すなんて...

テレビ朝日で放送された、深田恭子主演ドラマ。視聴率は最低で9.9%、最高で16.2%とそこそこいい視聴率をマークした。主人公が金に物を言わせて悪を追い詰める正義の御曹司刑事から、金銭感覚が狂っているお嬢様刑事へと変更されている。これは筒井が原作のままだと時代にそぐわないということを述べていた。ちなみにその筒井自身も第1期にレギュラー出演している。続編は富豪刑事デラックスとして放送され、ネタ度が増していった。たとえば筒井ネタとか。

キャスト

神戸美和子（演：深田恭子）
捜査課に配属された、神戸喜久右衛門の孫娘。浮世離れ＋狂った金銭感覚＋天然ボケという、ある意味最強のスペックの持ち主。性格ゆえに周囲から嫌われていたが本人はまったく気づいていない。しかも、事件が解決するとすぐにリムジンに乗って帰宅。しかし、この狂った金銭感覚と奇抜なアイディアで次々と事件を解決したから侮れない。しかも、推理力が高い。一応、莫大な金がかかる場合は祖父に協力をしてもらうが、買収した企業を使った作戦なら祖父号泣。なぜなら、使い切ってほしいはずの金が逆に増えてしまうからである（勝因：人材が優秀すぎ）。
神戸喜久右衛門（演：夏八木勲）
美和子の祖父にして、一代で莫大な富を築いた大富豪。しかし、その富は決して人様に褒められるような稼ぎ方ではなかった。このことを非常に悔やんでいるので、美和子が正義のために自分の資産を使い果たしてくれることを切に願っている。･･･が、企業がらみだと逆に増えてしまう。なお、場合によっては自身の悪徳テクをバラしては孫に引かれるということもあるようだ。
鈴木松江（演：市毛良枝）
喜久右衛門の秘書。一見、常識人のようだが一番浮世離れしているのは彼女である。それゆえなのか、喜久右衛門も顔色を伺うこともある。
伊東隆行（演：虎牙光揮）
神部家の使用人兼運転手。美和子をリムジンで送り迎えしている。なぜか飛行機やヘリも操縦できる。
鎌倉熊成（演：山下真司）
焼畑署捜査課長で階級は警部。典型的な熱血刑事で、足で証拠を集めるタイプ。学生時代は狙ったかのようにラグビー部に所属していた。基本的に美和子のアイディアには冷たいが、上層部からの命令or筋が通っていれば通す。また、公費で高級レストラン周りをしたこともある。このように、結構中の人ネタを使われる。
布引幸四郎（演：寺島進）
捜査課所属の~~ヤクザ~~刑事で階級は巡査部長。~~過去のヤクザ経験~~強面を生かしたヤクザ演技で美和子を救ったりしているが、あまりにも顔がその筋に向いているため、本物からスカウトかされた。古美術品密売ルート知識と射撃においては彼が捜査課一である。
猿渡哲也（演：鈴木一真）
査課所属の刑事で階級は巡査部長。彼も典型的な熱血刑事だが、庶民との価値感覚をまったく有していない美和子の発言に怒りを露にすることも。
鶴岡慶一（演：升毅）
査課所属の刑事で鎌倉のコバンザメ。警部補という階級にコンプレックスがあるのか、警部補の補を小さく言う癖がある。余談だが、鎌倉の立場が危ういとその野心を出すことも。
狐塚虎彦（演：相島一之）
査課所属の刑事で、階級は巡査部長。陰湿で毒舌。その為、美和子にはいやみたっぷりに接するがあんな性格をしている美和子に通じるはずが無かった。猿渡とは仲が悪く、下らない理由で喧嘩しては鎌倉や布引のお目玉を食らう。この番組の最後で「コラー！勝手に帰るなー！」と叫ぶのは様式美。が、たまに鎌倉にその役割を取られる。なお、ある理由からTRICKの矢部謙三と仲良くなれる可能性がある。
西島誠一（演：載寧龍二）
査課所属の刑事で、美和子をいじめない唯一の人物。美和子が思いを寄せる相手だがこの男はまったく気づいていない。~~リア充爆発しろ。~~美和子以外の先輩刑事からしたら余計なことをするのが作中での主なお仕事。
樋口純子（演：野波麻帆）
焼畑署交通課所属。本作のスイーツ（笑）その１。美和子の作戦に乗じて玉の輿を狙うが結果はお察しください。
菊池裕美（演：中山恵）
焼畑署交通課所属。この女も美和子に嫉妬。本作のスイーツ（笑）その２。
神山郁三（演：西岡徳馬）
焼畑署の署長。典型的な中間管理職タイプ。面倒ごとは鎌倉に任せて、手柄は自分が独り占め。