山口暁とは (ヤマグチアキラとは) [単語記事]

「山口暁」（やまぐちあきら 1945.1.25 ～ 1986.4.6）とは、「電人ザボーガー」の主人公「大門豊」や「ライダーマン／結城丈二」を演じたことで知られる元俳優である。

本名は「山口智之」。旧芸名は「山口あきら」。後に「山口豪久」（やまぐちたけひさ）に改名した。

概要

1945（昭和20）年1月25日生まれ。神奈川県出身。

「忍者部隊月光」の「名月／山名月之助」役で芸能界デビューを果たし、甘いマスクで人気を博し、100話を超える同シリーズにレギュラー出演した。

1972年に「マグマ大使」出演時に知り合った山口千枝と結婚し、後に女優の「山口貴子」をもうけた。幼少時に家庭の事で苦労したらしく、結婚後は家族を大事にし、夜の食事は必ず家に帰って食べ、子煩悩な父親ぶりをみせていたと言われている。

1973年放映開始の東映の仮面ライダーシリーズ「仮面ライダーV3」では、主役の「風見志郎」役のオーディションを受け、プロデューサー「平山亨」の家に直談判に行く程の熱意をみせたものの落選しその熱意を買った平山亨からのオファーをうけて「ライダーマン／結城丈二」役で第43話から第51話まで出演し、仮面ライダー4号の称号を送られた。

※「風見志郎」役のオーディションには、後に「電人ザボーガー」で共演する「風戸拳」も受けており、こちらは主役を勝ち取った「宮内洋」と共に最後の2名まで残った。

1974年には、初主演作となる「電人ザボーガー」にて主役「大門豊」を演じ、それまでイケメンを活かした理知的なキャラが多かった中で、炎の妖精のごとき大門豊を熱く演じ、空手をモチーフにしたアクションでも体当たりの演技を見せて視聴者を圧倒した。

「特別機動捜査隊」や「刑事くん」等のドラマに出演しながら、「怪獣王子」「人造人間キカイダー」「ロボット刑事」等の特撮作品にも出演を続け、「電人ザボーガー」で共演した「神谷政浩」が主役を務めた「大鉄人17」では、悪役の「チーフキッド」を演じた。

1980年頃からは、俳優活動と並行して食品会社の幹部を務めて、大学や高校の食堂に自らたって「ライダーマン」として親しまれ、晩年は俳優業よりも多忙を極めていた。

1984年には「仮面ライダーZX」登場作品である「10号誕生!仮面ライダー全員集合!!」に「結城丈二」役で出演したが、この当時すでに肝臓ガンに侵されており、1986年 4月2日に緊急入院後、半年前にインタビューを受けていた「仮面ライダー大全集」をうれしそうに読んでいた中、入院から4日後の1986年 4月6日に容態が急変して41歳の若さで亡くなった。