島津忠昌(しまづ・ただまさ 1463 ~ 1508)とは、薩摩国の大名である。島津家11代当主。
島津家10代当主・島津立久の嫡男。子に島津家12代当主・島津忠治、島津家13代当主・島津忠隆、島津家14代当主・島津勝久がいる。
内憂外患の末に自殺に追い込まれた島津氏全てのダークを一身に背負った人である。
失策が原因で攻められたわけではなく、若年が原因で一生が決まった可哀想な人でもある。
1474年に父の死により12歳の若さで家督を継ぐ。父により薩摩国内の政争を終結させ、分家からの反乱も無く安定した国情を過ごせていた。しかし、忠昌がわずか12歳という若すぎる年齢もあり、権力の統制もとれていないということもあり、まず島津氏内部で本家の家督を狙うものが登場し、内乱が発生してしまう。
薩州家が自立をしようとする動きを見せ、薩州家の当主であった島津国久と対立する。国久は外交権も独自で行動し、1475年に国久は肥後の有力大名・相良為続と同盟を結んだ。同じ年と思われるが、国久が本拠地・出水で忠昌に叛旗を翻し、大隅国分へと侵攻する。忠昌は救援の兵を派遣し国久を撤退させることに成功させるも手薄となった加世田を奪われてしまう。
また、豊州家の島津季久(大叔父)と相州家の島津友久(伯父)も国久に同調して反乱を起こした。更に伊作家では本領伊作への帰還命令にキレた島津久逸(叔父)も国久に同調してしまった。有力分家たちの続々の反乱に驚いた忠昌は本拠地であった清水城を捨てて薩南の一宇治城へと逃れた。若年というだけでおじさんや大叔父などの親戚たちにここまで裏切られるものなのか………。
1475年当時の薩摩国とその周辺 | ||
勢力 | 当主 | 備考 |
島津本家 | 島津忠昌 | 島津家11代 |
薩州家 | 島津国久 | 季久の甥 |
豊州家 | 島津季久 | 忠昌の大叔父 |
相州家 | 島津友久 | 忠昌の伯父 |
伊作家 | 島津久逸 | 忠昌の叔父 |
相良氏 | 相良為続 | 南肥後の大名 |
伊東氏 | 伊東祐堯 | 日向の大名 |
肝付氏 | 肝付兼連 | 大隅の大名 |
1477年までに忠昌は討伐軍を率いて季久と友久を降すが、国久は依然として出水にて健在であった。
そんな中、1478年に禅僧であった桂庵玄樹を薩摩に招聘して国内で宋学(朱子学)を普及させることとした。このことによって「薩南学派」と呼ばれる儒学の一派として大成し、荻生徂徠の登場で薩摩に波及して衰退するまで続くこととなった。忠昌は軍事より文学などで才を見出した人物であり、むしろそちら側を好んだ。琉球や李氏朝鮮との貿易を奨励し、利益をあげる。薩摩文学を大成させて興隆したが、内乱は更に加速して分家の勢力拡大の一因となった。
南肥後の相良為続は宇土から八代にかけて名和顕忠との戦いに移り薩摩戦線から撤退した。しかしその代わりに今度は日向の伊東祐堯が島津領を本格的に侵略し始めた。この頃の伊東氏は全盛期を迎えており、日向国内の勢力を拡大し続けていた。日向の大半を手中に治めていたという。
1484年に飫肥城の新納忠続が久逸と伊東祐堯により挟撃されるとの報を受けて救援に向かう。まず久逸を破って降伏させると、翌年には祐堯が病没してその子・伊東祐国が家督を継いだ。同年に飫肥城で祐国と衝突するとこれを討ち取り伊東氏の攻撃を退けてひとまず国難は去った。
伊東氏の勢いもなくなり今度こそ大丈夫かと思った矢先に新納忠続が忠昌を裏切って伊東尹祐(祐国の嫡男)と肝付兼久と結んでしまう。兼久は忠続によって当主復帰できた恩もあり、忠昌との争いを決意する。尹祐としても父の仇を討つ機会と捉えていた。
伊東氏・肝付氏の攻勢により徐々に押していき、忠昌は劣勢に追い込まれてしまった。1495年に領土の割譲を条件に尹祐と和睦を結び、一方兼久とは和戦を繰り返した。
1500年になると薩州家で内乱が起き、島津久逸が討ち取られるなどなおも忠昌を悩ませた。内憂外患が治まらないことに嫌気が差し、1508年に「願わくば花のもとにて春死なむその如月の望月のころ」という西行の歌を辞世の句にして清水城にて自害してしまった。これにより島津氏の勢力は大きく衰退していくこととなった。文化は花が咲いたが、大きな爆弾を抱えてしまい、それを放棄してしまった生涯となった。
蒼天録1作のみの登場。文学面を多少評価されての50オーバー。軍事面では流石に手厳しい能力。
軍事能力 | 内政能力 | |||||||||||||
戦国群雄伝 | 戦闘 | - | 政治 | - | 魅力 | - | 野望 | - | ||||||
武将風雲録 | 戦闘 | - | 政治 | - | 魅力 | - | 野望 | - | 教養 | - | ||||
覇王伝 | 采配 | - | 戦闘 | - | 智謀 | - | 政治 | - | 野望 | - | ||||
天翔記 | 戦才 | - | 智才 | - | 政才 | - | 魅力 | - | 野望 | - | ||||
将星録 | 戦闘 | - | 智謀 | - | 政治 | - | ||||||||
烈風伝 | 采配 | - | 戦闘 | - | 智謀 | - | 政治 | - | ||||||
嵐世記 | 采配 | - | 智謀 | - | 政治 | - | 野望 | - | ||||||
蒼天録 | 統率 | 32 | 知略 | 38 | 政治 | 51 | ||||||||
天下創世 | 統率 | - | 知略 | - | 政治 | - | 教養 | - | ||||||
革新 | 統率 | - | 武勇 | - | 知略 | - | 政治 | - | ||||||
天道 | 統率 | - | 武勇 | - | 知略 | - | 政治 | - | ||||||
創造 | 統率 | - | 武勇 | - | 知略 | - | 政治 | - |
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最終更新:2024/03/28(木) 21:00
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