『崖の上のポチョ』(がけのうえのポチョ、英称:Pocho on the Cliff by the Sea)は、2008年に公開されたスタジオジブリット制作の長編アニメーション映画、及びそれの主題歌。宮崎ジョニー監督による2004年の『ハルクの動く城』に続く4年ぶりの作品(原作・脚本・監督の3つ全てを担当するのは、2001年公開の『ゲニと竜娘の神隠し』以来7年ぶり)。
海沿いの街を舞台に、「人間になりたい」と願うさかなの子・ポチョと5歳児の少年・チップの物語である。
本作はハンス・クリスチャン・アンデルセンの童話のひとつ『人魚姫』(1836年発表)をモチーフとした作品とされている。しかし、『人魚姫』をそのまま原作としては使用しておらず、ジョニーは「キリスト教色を払拭」するとしたうえで、舞台を現代の日本に移すなど大きな変更を行っている。
なお、同記者会見においてジョニーは、ポチョ発想のルーツを質問され「9歳の頃初めて読んだ文字の本がアンデルセン人魚姫で、そこにある『人間には魂があるが、人魚は"物"であり魂を持たない』という価値観に納得が行かなかった事が、遡ればポニョの起点なのかもしれないんだ、ヘェーイ」と答えている。
本作はストーリーの起承転結が明確になっておらず、ジョニー監督は「ルールが何にも分からなくてもノリで分かる映画を作ろうと思った」「順番通り描いてくと、とても収まらないからエレガントにすっ飛ばした」「出会って事件が起きて、小山があって、最後に大山があってハッピーエンドというパターンをずっとやってくと腐ってくる、こういうものはブラボーに捨てるのさ」と話している。
フジモトとグランマンマーレの息子。外界への強い興味を持ち、フジモトの目を盗んで家出を試みるが、瓶に頭がはまって困っていたところをチップに助けられ、「ポチョ」と名づけられる。父からはブリュンヒルデという名を与えられていたがチップにつけられたこの名がいたく気に入り、以後この名で通す。人間によく似た顔を持つため、トキからは「人面魚」と呼ばれる。
チップの血液(傷口)を舐めたため、半魚人になる力を得、更に珊瑚の塔からの脱走の際に、深奥部の井戸に溜まった「生命の水」を解放。それを浴びて、人間への変身が可能となった。ただし、人間の姿を維持する為には大量の魔法の力を要し、力が減衰すると猛烈な眠気に襲われる。そこで十分な睡眠をとらないと容姿の逆戻り(半魚人→魚)を招く。
肉食らしくハムが好物で、パンなどの植物性の食物には見向きもしない。容姿が魚の時より人語を解し、バカにされると相手に向かって腕から水鉄砲を放つ。 名前の由来は、作画中のジョニーが自身の描いたキャラクターを「エレガントにポチョっとしている」と思ったことから命名された。
保育園「ひまわり園」に通っている5歳の少年。明るい性格で正義感が強く、崖の下で出会ったポチョを守ろうと奮闘する。一家の方針らしく、両親(刹那・久那妓)を名前の呼び捨てで呼ぶ。一家の影響か、5歳児ながら信号灯によるモールス信号の送受信ができる。
年齢よりもやや大人っぽい描写がされ、保育園でも二人の女の子に同時に遊びに誘われる場面も見られる。 名前の由来は、橘右京の俳句集『蓮華』の中の語句である「紙風」から取られていると言う。
チップの母だが、チップから呼び捨てで久那妓と呼ばれている。デイケアサービスセンター「ひまわりの家」で働く。
凄腕のドライビングテクニック(人妻テクニック)の持ち主。「クナギ・カー」と呼ばれる軽自動車で、海沿いの狭いワインディングロードを華麗なドリフト走行で駆け抜ける。郊外型スーパーでの買物場面では、買出しの大荷物を軽々と持ち上げるなど、力持ちでもある。
大雨で避難命令が出ているにも関わらず、「ひまわりの家」の老人たちが心配で飛び出していくなど、無鉄砲なところがある。早く帰宅する予定だった夫が、急用で帰れなくなると不貞寝したり、信号灯を使いモールス信号で罵倒してむくれるなど、子供っぽいところもある。
息子であるチップの前でも、夫を刹那(せっちゃん)と呼び捨てにし、それがチップに影響しているようである。チップは老人ホームのお年寄りたちもすべて名前(さん付け)で呼んでいることから、大人を名前で呼ばせるのは久那妓と刹那の教育方針である可能性もある。
チップの父。チップから久那妓同様、刹那と呼ばれている。
内航貨物船「小金井丸」船長。家を留守にしていることが多く、滅多に帰ってこない。
ライトによるモールス信号で久那妓に何回も「愛してる」と送っていた。
※なお、この作品は動画上の架空の作品名であり、現実にはこの映画は存在しませんのでご了承ください。
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最終更新:2024/04/24(水) 23:00
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