「10円玉に刻まれている建物」と聞けば日本に暮らす人はだいたい理解できると思われる。
1053年に藤原道長の子である藤原頼通によって「阿弥陀堂」という名前で建てられた。池の中の島に建っており、水面の反射から極楽浄土のようにも見える。建立された時期は釈迦の死後から2000年経ったので世が乱れるとする末法思想が広まっており、人々が阿弥陀仏を拝むことで死後の極楽浄土での救済を願っていた。
鳳凰堂は「中堂」「北翼廊」「南翼廊」「尾廊」の4つに分けられている。名前が鳥の姿を模しており、正面から見たときに北翼廊は中堂の右側、南翼廊は中堂の左側に見える。尾廊は中堂の後ろ側に来るため正面からは見えない。中堂には仏師・定朝の現存する唯一の作品である阿弥陀如来坐像が残されている。
北翼廊の右側にある洲浜と橋は後世の再現である。ちなみに屋根の上にいる鳳凰の像は、2020年までの一万円札に描かれている。
平等院は寺院でありもともと鳳凰堂とは別に本堂があったが、そもそも最初は源融(みなもとのとおる)という貴族の別荘だった。それが宇多天皇の別荘、源重信の別荘に替わり、藤原道長の別荘(宇治殿)になった後、藤原頼通が寺院に改めた。現在は本堂は現存しておらず、鳳凰堂のほかは鎌倉時代の観音堂など少ない建物が残るのみとなっているが、平等院は世界遺産「古都京都の文化財」の構成遺産になっている。
京都府にあるが、京都市ではなく宇治市にあるので、京都駅前でバスを探しても路線バスは無い。
京都駅からはJR奈良線に乗って、宇治駅で降りると歩いて10分程度の場所になる。宇治橋のところで鳥居がある右側の道路と、鳥居がない左側の道路に分かれるが、右側は縣神社の参道で、左側が平等院の参道である。参道には土産物屋さんが多い。
京阪電鉄を使うなら京阪本線に乗って中書島駅で宇治線に乗換え、終点の京阪宇治駅までという行程。JR宇治駅は宇治川の西側にあるが京阪宇治駅は宇治川の東側にあり、こちらも駅から歩いて10分程で平等院にたどり着ける距離となっている。
掲示板
急上昇ワード改
最終更新:2024/04/19(金) 15:00
最終更新:2024/04/19(金) 15:00
ウォッチリストに追加しました!
すでにウォッチリストに
入っています。
追加に失敗しました。
ほめた!
ほめるを取消しました。
ほめるに失敗しました。
ほめるの取消しに失敗しました。