思い出とは (オモイデとは) [単語記事]

思い出とは、

自分が体験した出来事の記憶。
『Undertale』のBGM。
チェコのヴァイオリニスト、フランティシェク・ドルドラによる楽曲。1904年作。
北原白秋の詩集。表記は「思ひ出」。1911年刊。
太宰治の小説。表記は「思ひ出」。1933年発表。
onokenのBMS楽曲。2000年発表。

である。この記事では1について軽く記述する。

概要

過去の出来事、およびそれらを思い出すこと。

辛い日常を過ごす人々は綺麗な思い出を想いだして精神エネルギーを補充する。逆に嫌な出来事を思い出してストレスをためてしまう人もいる。

全盛期を過ぎてしまった作品や人物、組織や物事を懐かしむ悲観的な意味で使われる事もある。

個々の記憶は個人的なもので不明瞭な部分は多いものの、記憶媒体が不十分であった時代や、現地の状況を記憶した貴重な情報として重宝・活用される事もある。

思い出とされやすいもの

家族（父母、兄弟、姉妹、祖父母、ペット、配偶者）といった家庭内のエピソード
親戚、友人、クラスメイト、ご近所、同僚とのエピソード
部活、旅行、夏祭りや初詣といった季節の風物詩、行事、冠婚葬祭といったイベントを主軸としたもの
自宅、近所、幼稚園、学校、会社、旅行先といった場所を主軸としたもの
時代、時勢、社会情勢、一時的な流行（ブーム・話題・時の人）や行動など
- 当時取り組んでいたもの、得意だったもの、苦労、試行錯誤、過去作、過程や結果、功績
- 当時流行っていた有名人や番組、音楽、漫画作品、アニメ、映画、おもちゃ、懐かCM
大きな失敗、事件・事故や災害、トラブル、トラウマといった好ましくない出来事
今はもう無い風景や自然、組織団体、廃れてしまった文化や技術、それが部分的に残るもの
あの頃に感じたにおいや味といった五感で覚えているもの
その他、強く喜怒哀楽といった感情を交えて印象に残っているもの

明確に何年以上前という基準はないため、特に印象に残るものは最近の出来事も含める場合がある。

今この瞬間も、５～１０年後には二度とない思い出になっているかもしれない。^[1]

ニコニコ大百科においては「20代ホイホイ」「80年代生まれホイホイ」等といった特定の年代の思い出を強く思い起こすものもある。

形に残るもの

記憶だけでなく、写真や動画、卒業アルバム、賞品、お土産、形見といった形で残る物もある。

近年はスマホの普及や記録装置の小型化・高性能化・大容量化により、個人でも思い出を鮮明な形として残したり世間に発信・共有したり、同じ時代や出来事を経験をした人間と共感できるようになった。

貴重な経験談を情報として子孫・後世に活かす事もある。

フィクションにおける思い出

「俺（こいつは）昔から…」「懐かしい」など、セリフのみで語られる場合もあるが
特に視覚的にクローズアップされるものは「回想シーン」「過去シーン」とも呼ばれる。

キャラクターの幼少時、現在とは異なる性格など
- 長老などが若々しく筋骨隆々だったり、筋骨隆々な人がまだ普通の人間だった様子
- 闇堕ちした人間が真面目だったり、過去に手が付けられない程に荒れていた時代
キャラクター個人・人物同士の出会いやエピソード
現在の人格が形成されるきっかけ、原因となったもの
戦争や災厄、トラブルなど全ての元凶の発生や過程、原因、動機、物語の核心に迫るもの
戦争や災厄前の平和だった様子や、統治される前の荒廃した世界や組織の様子
過去と現在の情報を照らし合わせ、現状を打破するもの
- 思い起こした映像の中に重要な伏線やヒントが隠されている場合もある
今は亡き人物のエピソード
未熟だった時代の鍛錬や修行の様子

登場人物間では言葉や文書で伝えられるが、視聴者側には映像化されて見える場合も多い。

稀にその思い出の世界へ飛ばされたり、脳に直接記憶が流し込まれる、夢などで感覚を共有させられるといったシチュエーションもある。（ただし基本的に傍観のみ、未来が変わるほどの干渉はできない場合が多い）

ワンシーンで語られるものや、中には何話にも渡って展開されるもの、それだけで外伝や番外編、スピンオフ展開として別途・別巻・巻末に独立して収録されるものもある。

連載中の漫画などは原作に追い付いてしまわないよう、個々の過去を広げるなどオリジナル展開を始めるパターンもある。ただし質が無ければ"引き伸ばし"や"ご都合主義"として叩かれる場合もある。
（→オリジナルストーリー）

その他

記憶が曖昧な事から、脳内で勝手に美化してしまう（→思い出補正）場合もある。
情報のアップデートが無かった場合、細部や大部分を誤解・勘違いしたまま半永久的に思い出として残ってしまうこともある。
語り部が話を大げさに盛っている、捏造しているなど信憑性に欠ける場合もある。
現代医学では記憶（思い出）の移植はできないが、戦争や災害、困難やトラブルの経験・対応策などは長く語り継がれることがある。
- 認識の違い、勘違いから誤った情報として伝えられてしまう事もある。（津波の前兆など）
- 偶然が重なって生き残ってしまっただけにも関わらず、それが正しいものとして後世に使えられてしまう場合もある。（→生存バイアス）
祖父母から昔の思い出話を始めるのもあるある。
- 年齢差があると新鮮だったり尊敬されたり、ドン引きされたり理解されなかったりと様々な反応が得られる。（→ジェネレーションギャップ）
- 「昔取った杵柄」というように自慢話も思い出として語られるが、功績があっても形に残っていない・知識や技能を活用する機会がないと信憑性がイマイチという欠点がある、稀に突然披露・発揮して周囲を驚かせる事もある。
- よ～く聞くと割と貴重な経験をしていたり、当時の情報としてマニアより知っていたりする。