急性硬膜下血腫 単語


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医学記事 ニコニコ大百科:医学記事
※ご自身の健康問題に関しては、専門の医療機関に相談してください。

急性硬膜下血腫きゅうせいこうまくかけっしゅとは、に外傷性の血管損傷によって硬膜下腔に形成される血腫である。

  • 急性硬膜血腫 - 頭蓋と硬膜の間での出血により形成される血腫。
  • 急性硬膜下血腫 - 硬膜とクモ膜の間での出血により形成される血腫。本稿で扱う。
  • 慢性硬膜下血腫 - 軽度の頭部外傷の数週~数か後に発生する硬膜下血腫。

概要

急性硬膜下血腫(Acute subdural hematoma:ASDH)は、外傷や動脈瘤破綻によって硬膜とクモ膜の間に血液が貯留し、血腫(血のかたまり)が形成される致死的な病態である。頭蓋の間には硬膜・クモ膜・軟膜という3層の髄膜が存在し、頭蓋と硬膜の間の出血は「硬膜外血腫」、硬膜とクモ膜の間の出血は「硬膜下血腫」、クモ膜と軟膜の間の出血は「クモ膜下出血」と呼ばれている。

ASDHでは急速な血腫の形成により頭蓋内圧が進して圧迫されるため、ヘルニアをきたし死亡や後遺症(片麻痺や失語など)に至る可性がある。挫傷を併発しているケースもあり死亡率が40~60%と高く、急性硬膜外血腫と較して予後不良である。回復して社会復帰できるのは発症全体の2割に満たないとされる。

原因

交通事故や転倒・転落による頭部の受傷のほか、虐待による幼児の頭部外傷や揺さぶられ症候群、分娩時の新生児の頭部圧迫スポーツにおける頭部への強い衝撃も原因となりうる。こうした頭部外傷によって表動脈や架静脈が破綻して発症するケースが多いが、動脈瘤の破裂によって発症する非外傷性ASDHもある。

症状

硬膜とクモ膜の間に急速に形成された血腫が圧迫し、受傷直後より意識障害を呈することが多い。頭蓋内圧の進に伴い、悪心・嘔吐、除硬直(中障害に起因する四肢の伸展・屈曲や体幹の反などの異常肢位)、瞳孔不同・散大、クッシング症候群(徐脈や高血圧)が生じる場合もある。

治療

頭部外傷や意識障害があり、頭部CTにて受傷部位と反対側に三日月の高吸収域を認める場合はASDHが考えられる。血腫が大きくが強く圧迫されている場合には緊急に「開頭血腫除去術」を実施する。すなわち、頭蓋および硬膜を切開し、凝固した血腫を除去して止血する。抗凝固中の患者には拮抗の投与を考慮する。術後に浮腫(のむくみ)をきたすおそれがあるため、開頭手術の際に切開した頭蓋をあえて戻さない「外減圧術」や濃グリリン注射が実施されることもある。

著名人

ニコニコ大百科に記事のあるASDHを発症した著名人一覧五十音順。

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最終更新:2025/04/22(火) 10:00

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