慰安婦 単語

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イアンフ

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慰安婦(いあんふ)とは、戦時時に軍人相手に売春業を行なっている女性のことである。

戦場に設けられる性行為を行う施設を「慰安所」と呼び、そこで兵士の相手をする女性が慰安婦である。

概要

「慰安婦」の「慰安」とは、「心を慰め労い、安心させること」である。慰安婦は戦場兵士を性的に慰めるために作られた役職である。慰安婦の制度は世界中で行われており、日本もかつての大戦では慰安婦の制度をとっていた。

従軍慰安婦問題

日本第二次世界大戦中、朝鮮半島台湾等の外地やフィリピンインドネシアの占領地から慰安婦を募集していた過去があり、70年代から90年代にかけて、「慰安婦」に関する問題が大きくクローズアップされ政治問題に発展した。最終的にこの問題は「河野談話」という形で決着を見ている。また、慰安婦に対する(義的な)償いの事業として、女性のためのアジア平和民基アジア女性)を設置した(現在は終了)。

日本の立場

日本政府の立場は河野談話exitによって代表される。以降の内閣は全て、河野談話を引き継いでいる。

慰安婦関係調結果発表に関する内閣官房長官談話

1993(平成5)年8月4日
内閣官房長官 河野

いわゆる従軍慰安婦問題については、政府は、一昨年12月より、調を進めて来たが、今般その結果がまとまったので発表することとした。
 今次調の結果、長期に、かつ広範な地域にわたって慰安所が設置され、数多くの慰安婦が存在したことが認められた。慰安所は、当時の軍当局の要請により 設営されたものであり、慰安所の設置、管理及び慰安婦の移送については、旧日本軍が直接あるいは間接にこれに関与した。慰安婦の募集については、軍の要請 を受けた業者がとしてこれに当たったが、その場合も、甘言、強圧による等、本人たちの意思に反して集められた事例が数多くあり、更に、官等が直接これ に加担したこともあったことが明らかになった。また、慰安所における生活は、強制的な状況の下での痛ましいものであった。
 なお、戦地に移送された慰安婦の出身地については、日本を別とすれば、朝鮮半島が大きな重を占めていたが、当時の朝鮮半島はわがの統治下にあり、その募集、移送、管理等も、甘言、強圧による等、総じて本人たちの意思に反して行われた。
 いずれにしても、本件は、当時の軍の関与の下に、多数の女性の名誉と尊厳を深く傷つけた問題である。政府は、この機会に、めて、その出身地のいかんを 問わず、いわゆる従軍慰安婦として数多くの苦痛を経験され、心身にわたり癒しがたい傷を負われたすべての方々に対し心かお詫びと反省の気持ちを申し上げ る。また、そのような気持ちをとしてどのように表すかということについては、有識者のご意見なども徴しつつ、今後とも真剣に検討すべきものと考え る。
 われわれはこのような歴史真実を回避することなく、むしろこれを歴史の教訓として直視していきたい。われわれは、歴史研究歴史教育を通じて、このよ うな問題を永く記憶にとどめ、同じ過ちを決して繰り返さないという固い決意をめて表明する。
 なお、本問題については、本邦において訴訟が提起されており、また、際的にも関心が寄せられており、政府としても、今後とも、民間研究を含め、十分に関心を払って参りたい。

2007年安倍内閣の閣議決定(「政府が発見した資料の中には、軍や官によるいわゆる強制連行を直接示すような記述も見当たらなかった」)と、それに伴う批判米国下院121号決議(謝罪要決議)を契機として、慰安婦に関する議論が再び際的に巻き起こった。その後、日本韓国の間で、両外相による共同記者発表exitが行われている。

日韓両外相共同記者発表

2015平成27)年12月28日

1. 岸田外務大臣

 日韓間の慰安婦問題については,これまで,両国局長協議等において,集中的に協議を行ってきた。その結果に基づき,日本政府として,以下を申し述べる。

(1)慰安婦問題は,当時の軍の関与の下に,多数の女性の名誉と尊厳を深く傷つけた問題であり,かかる観点から,日本政府責任を痛感している。
 安倍内閣総理大臣は,日本国内閣総理大臣としてめて,慰安婦として数多の苦痛を経験され,心身にわたり癒しがたい傷を負われた全ての方々に対し,心からおわびと反省の気持ちを表明する。

(2)日本政府は,これまでも本問題に摯に取り組んできたところ,その経験に立って,今般,日本政府の予算に より,全ての元慰安婦の方々の心の傷を癒やす措置を講じる。具体的には,韓国政府が,元慰安婦の方々の支援的とした財団を設立し,これに日本政府の予 算で資を一括で拠出し,日韓政府が協し,全ての元慰安婦の方々の名誉と尊厳の回復,心の傷の癒やしのための事業を行うこととする。

(3)日本政府は上記を表明するとともに,上記(2)の措置を着実に実施するとの前提で,今回の発表により,この問題が最終的かつ不可逆的に解決されることを確認する。
 あわせて,日本政府は,韓国政府と共に,今後,国連社会において,本問題について互いに非難・批判することは控える。

2. 尹(ユン外交部長

 韓日間の日本軍慰安婦被害者問題については,これまで,両国局長協議等において,集中的に協議を行ってきた。その結果に基づき,韓国政府として,以下を申し述べる。

(1)韓国政府は,日本政府の表明と今回の発表に至るまでの取組を評価し,日本政府が上記1.(2)で表明した 措置が着実に実施されるとの前提で,今回の発表により,日本政府と共に,この問題が最終的かつ不可逆的に解決されることを確認する。韓国政府は,日本政府 の実施する措置に協する。

(2)韓国政府は,日本政府が在韓国日本大使館前の少女像に対し,館の安寧・威厳の維持の観点から懸念していることを認知し,韓国政府としても,可な対応方向について関連団体との協議を行う等を通じて,適切に解決されるよう努する。

(3)韓国政府は,今般日本政府の表明した措置が着実に実施されるとの前提で,日本政府と共に,今後,国連社会において,本問題について互いに非難・批判することは控える。

大百科という万人が見うる性質上、左右思想関係なく事実のみの表記とする(※疑問に思ったら各自で調べること)

日本国の基本的な立場は、アジア女性基金exitサイトからたどることが可

”日本人慰安婦"について

話題になりやすいのは外国人の慰安婦だが、従軍慰安婦の半数以上が日本人であるとされる。彼女たちの経緯については、当人たちが出てこないためあまり話題にならない。歌手美輪明宏が、かつて満州慰安婦から聞いた経緯exitによれば、おおよそ以下のとおりである。

”性奴隷”の呼称について

2014年7月国連自由権規約人権委員会は、1966年に採択された自由権規約条約の奴隷に関する記述に基づき、本人の意思に背いて募集・移送・管理させられた点を持って慰安婦を性奴隷定義付け、国家責任める批判を行った(外務省による和訳exit)。なお、奴隷制に関する近代定義は、1998年国連人権委員会 マクドゥーガル報告書exitに記載されており、「奴隷状態とは、所有権を伴う権の一部もしくは全部が一個人に対して行使されている状況もしくは状態である」とされ、奴隷制の定義では「自己決定権、移動の自由、自己の性活動に関する事柄の決定権の制限などの概念も内在している」とされる。また「すべてではないとしても大半の形態の強制売春も含まれる。「強制売春」とは一般に、他人に支配されて性的行為を強要される状態を意味する。原則として、紛争下では、強制売春と呼びうる実態はたいていの場合、性的奴隷制に相当する。」という記載がある。

これに対し日本政府は、河野談話に沿った強制性とアジア女性の活動を説明しつつ、1926年奴隷条約に基づいた定義では慰安婦は奴隷に当たらないとして、慰安婦を性奴隷と呼称するのは不適切であるというコメントを出している(外務省資料exit)。なお、日本戦前戦後とも、本奴隷条約を批准していない。

韓国の動向

韓国内では、強制的に自女性が連行され性奴隷にされたとされており、竹島領有権問題天皇陛下戦争関与と並び戦時中の日本の大罪として認識されている。1993年泳三大統領は「従軍慰安婦問題に対し日本に物質的な補償はめない方針だ」と明言しており、日韓の間で問題はおおよそ解決していると見て良い。

なお韓国は、米国に対する特殊慰安隊と呼ばれる慰安婦を戦後に編成し、内にて募集を行った。こちらも深刻な人権である。実際に被害者だとする慰安婦本人の発言では、戦後米軍に対する韓国軍慰安婦の話と混同されているような例も見られる。日本軍の慰安婦の件と異なり、こちらはまだ十分調されているとは言いがたいようだ。

インドネシアの立場

インドネシア政府は、上記償い事業のため日本から3億8千万円を受け取った。インドネシア政府は問題の複雑さから、これを「従軍慰安婦」個人には渡さず、高齢者社会推進事業、身寄りのない老人のための老人ホームなどの建設などに使用することで、日本和解した。

関連動画

↑(実際に慰安婦を利用していた落語家春風亭柳昇の慰安婦について動画

 

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