懲罰席とは、“TOMY(現:タカラトミー)”発売の『ゾイド』シリーズに登場する生体兵器「ゾイド」に設置されている意味不明な“座席”の事である。
本シリーズに登場するゾイドは基本的に有人式の兵器であり、制御するにはコクピットに人間が搭乗して操縦する必要があるが、一部には機体の何処かにもう一人か二人乗り込んで火器管制や索敵などの補佐を行うコ・パイ要員が座る複座、あるいは背後および上空などの死角をカバーするための銃座が設置されているゾイドもいくつか存在する。
・・・なのだが、その中には“装甲や風防が無い”とか“戦闘中に真っ先に狙われそうな位置にある”など、傍から見ても安全性と居住性に問題がありそうな複座を持つゾイドも少なくなく、これを見たゾイドファンは「ここに座らされる隊員は一体どんな役割なんだ」「戦闘時彼らはどうやって身を守るんだ」と頭を抱える事態となった。
やがて「ここはなにか問題を起こした奴か、あるいは別に死んでも良い奴が配置される場所」と認識されるようになり、以降こういう複座はゾイドファンの間で“懲罰席”と呼ばれて恐れられるようになったという(一応、純粋な惑星Zi人は身体を金属化させる事で身を守れるという設定があるが・・・)。
そのため、今でも一部のゾイドファンのコミュニティでは自分がどのゾイドに乗るかで話題になった際、この懲罰席の存在がなにかと話の種にされる事がある。
これはシリーズが開始された1980年台のゾイドに多く見られていたが、1999年にシリーズが再開した際にはさすがに「こんなのナンセンス」とされたのか復刻系ゾイドか一部の小型ゾイド以外にはほとんど置かれなくなっており、旧ゾイドを現代風にリファインしたHMMシリーズでも装甲の追加などで修正されている場合が多い
最も古いゾイドの系列でビガザウロは竜脚類竜型、マンモスは古代象型、ゴルドスはステゴサウルス型の大型ゾイド。
3種類共に共通したフレームを使用しており、人員配置のレイアウトもほぼ同じという特徴を持っているが、ビガザウロとマンモスには背部および尾部にそれぞれ警戒要員が乗る銃座があるものの、そこはいくつかの砲塔で守られているのみの装甲も風防もないほぼ露天式である。
一方のゴルドスは背中を巨大なレーダーシステムで覆ったため背中に人が乗る必要はなくなったが、尻尾の方の状況は上の2機種とほとんど変わっておらず、しかも何故かそこには新たに攻撃用のチタンスパイクが取り付けられているのだが、いざとなったらそこを振り回せとでも言うのだろうか?
帝国初のスティラコサウルス型砲撃戦用大型ゾイド。
こちらもサイズが巨大なため背部と尾部にコ・パイ用のシートが設置されている。
が、尻尾にある奴はやっぱり露天式で、ここに座る人を守るものと言えばせいぜい両脇のビーム砲くらいしかない。
その一方で背部にあるものはちゃんとキャノピーで守られ、なおかつ緊急時には分離して離脱可能という尾部とは対照的な超親切設計になっている。
ワニ型水陸両用小型ゾイド。
そしておそらくゾイド界隈では最も有名な懲罰席ゾイドの一つ、というのもよりによってコクピットに当たる部分が口の中の下顎に置かれているという謎仕様であり、そのため本機が水中で口を開けるとパイロットは潜水服でも着てない限りそのまま溺れる事になる。
さらにワニ型ゾイドなので顎を使った噛み付き攻撃も可能であるが、そんな事をすれば敵ゾイドどころか本機のパイロットもただでは済まないだろう。
翼竜型超高度爆撃用巨大ゾイド。
背部に後方警戒およびミサイル発射など一部の火器管制を担当するであろう人員が乗るスペースが有る。
だが、このサラマンダーは高度30000mを超音速で飛ぶ飛行ゾイドでありながらその部分には風防が無いため、ここに座る隊員は飛行の際に生じる凄まじい風圧とG、そして激しい低温と気圧変化に晒される事は確実である。
共和国軍が誇るウルトラサウロス型超弩級戦艦型巨大ゾイド。
その搭乗人員も約6人から8人と最多を誇っているが、頭部コクピットと左右にある砲塔の管制室の風防が不完全で、そこに乗る人間の頭はほぼ野ざらしとなるため悪天候時にはテンションだだ下がりになる事間違いなし。
銃座の方はともかく、なぜメインパイロット用のコクピットさえそうなのかは不明。
帝国軍における数少ない始祖鳥型制空用小型ゾイド。
帝国ゾイドらしく完全装甲型コクピットを持つ飛行ゾイドだが、なぜかコクピットハッチには隙間があり、飛行時にはそこから風が吹き込んでくる可能性が高い。
過去の飛行機にはパイロットが直に機体の調子を図るためにあえて風防を付けなかったという機種もあったらしいが、これもそういうタイプだったのだろうか?
共和国初のオオカミ型高速格闘戦用ゾイド。
背中には銃座式のビームキャノンがあるのだが、ここも装甲やキャノピーらしきものはない。
コマンドウルフは高速ゾイドなので、そこに人を載せた状態で走ったらその人は強いGと風圧に晒され、さらに白兵戦でも行おうものならばより一層危険な状態に陥りかねない。
この銃座はいざとなったら分離して飛行ビークルとしての使用が可能なため危なくなったら逃げる事もできるが、そうなったら今度は本体の兵装が減ってしまうという構造的欠陥も抱えている。
懲罰席の位置:尻尾
奇襲戦に長けたイグアナ型中型ゾイド。
尻尾の付け根辺りに対空砲塔があり、そこにも人が座れるようになっている。
しかし、そこには申し訳程度の防弾板しか付けられておらず、しかも本機は半水陸両用機なので水上移動時にここに乗る隊員は下手をすればずぶ濡れになるだろう。
極めて高い性能を誇るティラノサウルス型格闘戦用大型ゾイド。
と同時に非常に珍しい2000年代における懲罰席持ちゾイドで、本機は素体となる本体にCASと呼ばれる装甲を後付けするタイプのゾイドだが、なんとコクピットを守る装甲をCASのパーツで代用しているため素体形態だと完全にコクピットがむき出し状態となる。
このCASを採用しているゾイドは素体のみでも戦闘ができるように設計されているが、兄弟機のライガーゼロが素体時でもちゃんとコクピットは装甲に守られているのに対してこっちは大事な所が抜けている。
やんごとない立場の方が乗ってたんですけど・・・
ダンゴムシ型突撃戦用小型ゾイド。
機体を超高速で回転させながら相手を攻撃するとてもユニークなゾイドだが、しかしコクピットが回転の少ない中心部ではなくほぼ前方に置かれており、パイロットは回転時のGと振動をモロに受ける事必至となる。
そのため本機のパイロットは操縦方法を学ぶ前に宇宙飛行士レベルの対G訓練を受けなければならないだろう。
サイカーチス、ダブルソーダなどの小型低空飛行ゾイド、バトルローバーやロードスキッパーなどの24ゾイド、そしてディロフォースやセイバリオンなどのバイク型シートを持つSSゾイドといった超小型ゾイドの一部は元よりコクピットにキャノピーや装甲は付けられておらずほぼ露天式になっているものが多い。
しかし、これらの小型系ゾイドは元より防御よりも機動性や回避性などを重視している傾向が強く、基本的にとにかく敵の攻撃に当たらない事を前提にしていると思われるため厳密には懲罰席とはいえない。
掲示板
46 ななしのよっしん
2023/09/15(金) 11:02:38 ID: Un21LQWGQ/
AC6のカタクラフト見てその他作品の懲罰席の項目が欲しいなと思った
47 ななしのよっしん
2024/01/10(水) 08:42:52 ID: X3ci6ALSsD
ZZガンダムのダブルビームライフルのコクピット(手持ち武器+逆さ状態+ライフル内に小型熱核反応炉)とか
コンバトラーVの右つま先(左足が大破したことがある)とか
合体ロボは懲罰席多いよね…
48 ななしのよっしん
2024/01/10(水) 13:01:19 ID: yeleV5K+e0
ググったけどダブルビームライフルのコックピットはメンテ用とからしいから戦闘中に乗る事は無さそうだな
ダンガイオーとかグラヴィオンの腕に乗ってる人居たが確かに合体ロボは懲罰席ができてしまうな
個人的にこの単語から連想したのは逆裁の弁護人席だったわ
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最終更新:2025/01/10(金) 17:00
最終更新:2025/01/10(金) 17:00
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