戦神ダルクレムとは (センシンダルクレムとは) [単語記事]

「戦神ダルクレム」とは、テーブルトークRPG「ソード・ワールド2.0」に登場する古代神（エンシェント・ゴッド）であり、解放と破壊を司り、神々の戦争を引き起こした神である。

格言

「戦いを求め、戦うために生きよ」

「勝つために強くなれ。強さこそが自己の証明なり」

「負けを認めるなかれ。諦めは死と同義と知れ」(2.0版)

「力こそがすべて、勝利こそが真理、敗北は破滅である」(2.5版)

概要

第二の剣イグニスから初めて神格を得た神で、蛮族をひきつれて始祖神ライフォスに刃を向け、神々の戦争をひきおこした張本人でもある。

解放と破壊を司り、戦いを肯定・奨励し、あらゆる手段をもって己を強くし、あらゆるしがらみや束縛から解放されることで真の姿が現れると説いている。己を強くする為ならばあらゆる手段を肯定している為、強くなる為の知識の探求や武装の改良の他、魂の穢れをとりこむことも肯定している。また、協力する事を軟弱な行為とでも考えているのか、力をもって屈服させる事を推奨している。

信者もまた実力主義を徹底しており、組織の上下関係は力でもって成立している。また協力よりも屈服させる事が推奨されている為か、基本的に他者は信用しない。不意打ちや騙まし討ちは禁忌ではないが、卑怯な手段で勝つことは勝利の価値が低いと考えられている為、正面から突撃して蹂躙する事を好んでいる。

戦神ダルクレムの教義に従って魂の穢れを取り込んでいった結果生まれたのが「蛮族」だとも言われており、信者も基本的には蛮族である。人族の信者がいないわけではないが非常に小数で、且つ、魂の穢れを手に入れようと妖しげな儀式に手を染めたり、破壊活動を行っている。そのためダルクレム信者は基本的に退治される存在だと人族には認識され、人族の信者は異端扱いされている。

神像は、両手剣をもった豪壮な男として描かれる。
聖印は、シンプルな両刃の剣のマークである。

特殊神聖魔法

戦神ダルクレムの特殊神聖魔法は、「眠っている強者の力をさらに引き出す」というコンセプトからか、ダメージ増加系のものが多い。
「常人は己の潜在能力の30パーセントしか使えないが、戦神ダルクレム信者は残りの70パーセントも使用するのが極意」

基本的には敵蛮族が使ってくる魔法で、敵用の魔法としては「強さ」「汎用性」「わかり易さ」の3点が揃っている。蛮族の驚異を簡単に演出するのにも便利なため、GMが蛮族プリーストを出す場合、まずはダルクレム神官を検討すると良いだろう。
ウォークライやフレンジィがかかるだけで、プレイヤーは割とびびってくれるはず。

欠点として、全ての魔法の消費MPが重さが挙げられるか。
また、効果が蛮族限定であるため人族・蛮族混成PTでは真価を発揮し得ない。強弱以前に、プレイヤー側での使用にはやや不向き。

ウォークライ

レベル2の特殊神聖魔法。
半径6メートルの範囲内にいる対象（最大20体）の士気を高揚させる雄たけびをあげ、敵を怯ませる。
効果範囲内の「蛮族」は、10秒間（1ラウンド）近接攻撃や射撃攻撃の物理ダメージが+2される。
- 「射撃攻撃で魔法ダメージを算出する」という特性のガンには効果がない。
一般的な人族PTを相手にする場合、乱戦に叩き込んでも蛮族だけに効果が上がる為便利。
対象に術者の声が聞こえなければ効果を発揮しない。
効果時間が１０秒なのが弱点。消費も重いので使われても慌てないようにしよう。
理由は不明だが、「抵抗／消滅」である。特別抵抗するメリットはないと思うのだが。
協力する事を「脆弱」とし、「自分で強くなれ」という教義なので、「俺は仲間の力など借りん！」的なダルクレム信者の為のある種の「救済」なのかもしれない。（「抵抗／なし」でないのは「抵抗できないくらい弱っちいくせに力を拒否するんじゃねーよ」という意味合いか）
あるいは、「敵を怯ませる」という要素が効果に現れていないので、敵に対するなんらかのデメリット効果も付属していたのかもしれない。

フレンジィ

レベル4の特殊神聖魔法。
半径6メートルの範囲内にいる対象（最大20体）の恐怖心を消し、闘争心を煽る。
効果対象は、3分間（18ラウンド）与える物理／魔法ダメージが+2され、敵対する者が周囲にいなくなるまで戦いをやめようとしなくなる。
魔法ダメージも増加する為、ガンのダメージもちゃんと伸ばせるようになった。
その他、「精神効果」をはねつけるようになる。
- 精神効果のデバフ・妨害魔法などは少なくないので、精神効果無効は、ＧＭとしては相当便利だろう。
- ただし、この魔法や【バーサーク】といった精神（＋呪い）効果のバフと重ねがけが一切できない。
ちなみに、この魔法は蛮族以外にも適用される。……というかそもそも「抵抗／消滅」である。
どうやら公式は、敵にかけて逃げられなくするという戦術を想定しているらしい。とんだバトルマニアである。

バーサーク

レベル7の特殊神聖魔法。
術者の怒りを増幅して、猛り狂う力を引き出す。
術者は3分間（18ラウンド）だけ、命中・生命抵抗・精神抵抗判定時に+3の修正を得、物理ダメージが+6される。
但し、同時に回避力判定に-3の修正がかかり、魔法は一切使えなくなる。
抵抗アップしながら全力攻撃、と言うとその便利さと恐ろしさがわかると言うもの。
恐ろしいことに補助動作で発動できる魔法なので、即座に全力攻撃やら魔力撃、二回攻撃、薙ぎ払いなどと組み合わせて攻撃が出来る。
錬技は魔法じゃないので特に使用制限に引っかからない。ひどい。
- 呪歌も賦術も、鼓咆に占瞳だって魔法じゃないので使用制限に引っかからない。やめてくれ。
  鼓咆に限っては、公式で使用する蛮族がいるので、記憶しておいて損はないだろう。

トループ・オブ・イグニス

レベル10の特殊神聖魔法。
30メートルまでの半径6メートルの範囲内にいる対象（最大20体）に戦神ダルクレムの加護を与える。
効果対象となる「蛮族」は、7レベルまでの戦神ダルクレムの特殊神聖魔法を使えるようになる。
どんな蛮族だろうとバーサークと言えるようになる魔法である。脳筋蛮族にかかるとヤバい。
- 別に他の神を信仰していてもバーサークできる。よって「【オフェンティック・ファイア】で特攻→敵地中央で【バーサーク】」というテロ戦法も、馬鹿げているが無理ではない。
- また、そこらのゴブリンでもバーサークと言い出す為、人族領域がマッハでヤバい。
蛮族版のグレイス・オブ・ルミエルといえる魔法。やや汎用性などで劣るが、それでも効果のやばさはさすが第二の剣筆頭と言った所。

フェイタル・イクスプロージョン

レベル13の特殊神聖魔法。
半径6メートルの範囲内にいる対象（最大20体）に対して、「威力80+魔力」という強大な魔法ダメージを与える。
エターナル・フォース・イクスプロージョン。相手は死ぬ。
この手の範囲魔法としては真語魔法メテオ・ストライク、妖精魔法カオス・イクスプロージョン(WT追加)、魔動機術スーパーノヴァ・ボム(WT追加)に次ぐ辺りの高威力。
この魔法の真の恐ろしさはその威力に反してLv13という習得レベルの速さである。
最速で使えるモンスターはLv13のブラッドトロール(MC初出/BT収録)で、マルチアクション付きで叩き込んでくるってんだから洒落にならない。
もちろん魔法なので普通にダメージがクリティカルするし、クリティカルしようものなら５０点くらい軽く吹き飛ぶ。
唯一対抗馬足りうるのは、グレンダールLv13のオフェンティック・ファイア（威力90/火属性/突破）くらいだが、どちらが強いかは結論が難しいだろう。
強いて欠点を挙げるなら、【バーサーク】が使いづらくなる点。
しかし、代わりに【フレンジィ】を使うかMPが切れてからにすればいいので、重大な欠点とは言い難い。

ラクシアの神々（参考資料：ウィザーズトゥームp.138「神々の相関図・改訂版」+カルディアグレイスp.83-84）
神格	第一の剣勢力（人族サイド）	第二の剣勢力（蛮族サイド）
古代神	始祖神ライフォス　太陽神ティダン　炎武帝グレンダール賢神キルヒア　妖精神アステリア　戦勝神ユリスカロア	戦神ダルクレム　死の神ザールギアス
大神	騎士神ザイア　月神シーン酒幸神サカロス　慈雨神フェトル　秘隠神クス	腐敗の女神ブラグザバス　不死神メティシエ眠りの神カオルルウプテ　霧闇神フラクシス
大神	風来神ル＝ロウド　狂神ラーリス
小神	水の神ルーフェリア　融合神リルズ　纏いの神ニールダ器械神レパラール　剣神ヒューレ　韋駄天ラトクレス刃神マキシム　鉄槌神エセルフィン　竜帝神シムルグ学護神エッケザッカ	毒薬の神テメリオ　宥和神アーメス

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