文楽とは (ブンラクとは) [単語記事]

文楽とは、いわゆる人形浄瑠璃のことである。

軽い概要

　江戸時代のこと、物語に節をつけて歌う音楽(今で言う悪ノPみたいなもの)が流行ったので、ついでに内容を人形劇にして歌とセットで上演したら大ヒットする。最大のヒット作である「国姓爺合戦」などは、大阪で17ヶ月ロングラン公演を行ったというから人気の高さがわかる。

　このブームを牽引したのは、当時の大阪No,1歌手竹本義太夫(歌い手)・女の情念書かせりゃ日本一近松門左衛門(作詞・作曲)・企画の神様竹田出雲(プロデューサー)の3人であった。　ニコ動で言うなら、なんだろう・・・よっぺいとryoとひろゆきが手を組んで、人形劇の代わりに三重の人がPV作ったみたいなもんか？　とりあえず、このメンバーでライブやるんだからすごいよね、たぶん。

　このヒットは主に関西でのものだったが、使われた物語は江戸にも輸出され、仮名手本忠臣蔵など多くが歌舞伎になる。

　大ヒット当時には関西にいくつもの人形浄瑠璃専用劇場があり、平賀源内の手により江戸にも進出したのだが、18世紀末ごろから歌舞伎の人気に押されて衰退し、明治末には大阪の文楽座という劇場以外に上演する場所がなくなってしまった。そのため人形浄瑠璃といえば「文楽」ということで、いつしか名称が「文楽」に変更されていた。