斬艦刀とは (ザンカントウとは) [単語記事]

斬艦刀とは、スーパーロボット大戦において主にゼンガー・ゾンボルトが搭乗する機体に装備される巨大な刀である。

概要

基本的に装備する特機の全長を上回る、文字通り戦艦さえ真っ二つに斬れそうな巨大な刀である。
その形状、及び材質は様々だが、基本的にその大質量でもって相手を叩き割る実体剣であり、その大質量と特性故、これを使いこなす事が出来る人物はゼンガー本人とその師リシュウ・トウゴウ、そしてゼンガーの実質的なコピーであるウォーダン・ユミルのみである。
名称の元ネタ及び初出時のデザインは『るろうに剣心』で相楽左之助が使った「斬馬刀」がモデルであると言われている。また、鎌倉時代や戦国時代に使われた斬馬刀であるという意見もあるが、日本ではこのような種類名の武器は、
一度も使われたことはない。

斬艦刀で一刀両断できなかったものとして、地球圏の番人・呪われた盾の異名を持つ「ジガンスクード」ならびにその改造型の「ジガンスクード・ドゥロ」がある。前者は零式斬艦刀を破損させ、後者はスレードゲルミルの斬艦刀に真っ二つにされる事なく耐えきられた。
そして、斬艦刀同士も斬ることが出来なかった(参式斬艦刀とスレードゲルミルの斬艦刀は打ち合っても破損していない）。

また、斬艦刀には弱点もあり液体金属を使う参式斬艦刀は刀身を破壊されると液体金属を補充しなければならない欠点もある。

スレードゲルミルの斬艦刀

初出はスーパーロボット大戦α外伝。考案者はスレードゲルミルのデザインを担当したスパロボアンソロジーコミックを得意とする漫画家の富士原昌幸氏。同氏は最初スレードゲルミルの額にドリルを装備するつもりでいたが没になり（後に『ドリルインフェルノ』と言う考案時の名前と、アニメーションのラフ画ほぼそのままの演出でスパロボOGsで追加されたが）、その際剣をメインに戦うロボットにするよう依頼され、この斬艦刀を考案した（当初は『斬機人刀』と言う名前だったそうだが、語呂が悪い為『斬艦刀』になったそうな）。
…その後斬艦刀が後々までゼンガーの代名詞になるとはこの時思いもしなかったであろう。

設定的には参式斬艦刀がマシンセルにより変化したもの。
スレードゲルミルの肩の飾りが変形して柄になり、マシンセルの刀身が形成されるので、スレードは斬艦刀を二本装備していることになる。
とあるスパロボα 外伝のアンソロジーコミックでは後述する星薙の太刀を受け止められた隙に、ウイングゼロカスタムのツインバスターライフルの連続射撃とダンクーガの鉄拳にて一本目の斬艦刀を打ち砕かれ、フォッカーのVF-1(S)バルキリーとの決戦時に二本目の斬艦刀を形成、口に柄を咥えて装備した（その前にコン･バトラーVの超電磁スピンと真ゲッター2のゲッタードリルに、ドリルブーストナックルごと両腕を破壊された為）。

その後スーパーロボット大戦OG2、およびOGsにおいてウォーダン・ユミルの駆るスレードゲルミルの武装として再登場。
必殺技「星薙の太刀」（前述富士原氏の漫画が初出）は斬艦刀を全長数kmの長大なエネルギーの刃に変えて振り回すという豪快なもの。
プレイヤーはこの武器がMAP兵器でない事を神に感謝した事であろう。

零式斬艦刀

初出はスーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATION。
リシュウがグルンガスト零式のために開発した全長82mの巨大な太刀で、刀身に高周波を発生させて敵を寸断する。
刀の取り回しを良くするため各部に多数のスラスターがついているのが特徴。
マリオン・ラドム博士はこの剣を指す度「出刃包丁」と揶揄してよくリシュウを怒らせているが、素人目から見てもどう見ても出刃包丁にしか見えない。

参式斬艦刀

初出は第2次スーパーロボット大戦α。ゼンガー搭乗のグルンガスト参式 2号機に装備された。
通常は日本刀の姿をしているが、攻撃時は柄が伸び、鍔が展開して刀身を液体金属で出来た刃が包み込む。
液体金属故刀身はある程度形を変えることが可能で、刀身をブーメラン形にして相手に投げつける「斬艦刀・大車輪」という技もある。
アニメ『スーパーロボット大戦OG ジ・インスペクター』ではシリーズで初めて、日本刀形態で敵メカを斬り裂く描写が描かれた。
後の第2次スーパーロボット大戦OGでもダイゼンガーに「斬艦刀・牙壊」と言う名称で日本刀形態での攻撃が追加されている。

登場作品のいずれもゼンガーがダイゼンガーに乗り換える時、不具合でダイゼンガーの武装が使えずまともに戦えなくなった際、ゼンガーは参式斬艦刀を手にし、以降ダイゼンガー唯一の武装として使用される事となる。

霊式斬艦刀

初出はPROJECT X ZONE。同作に生身参戦したゼンガーが装備している。
参式斬艦刀の刀身にダイゼンガーのような意匠の施された柄が特徴で、柄頭に錫杖のような輪っかが付いている。
元はゼンガーが所有していた日本刀だったが、楠舞神夜の霊力によってこの姿へと変貌した。
ゼンガーはこの斬艦刀を用いて、大車輪、一文字斬り、雷光斬り、雲耀の太刀など、歴代の搭乗機の技を再現している（無論生身で）。